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2000年8月20日号

■日銀=内外の継続要求拒否・ゼロ金利解除

 日本銀行は8月11日、政策委員会・金融政策決定会合を開き、99年2月から続けてきたゼロ金利政策を解除して、短期金融市場の誘導目標である無担保コール翌日物の金利を年0.25%に引き上げることを賛成多数で決めた。
 公定歩合は変更せず年0.5%に据え置いた。政策金利の引き上げは90年8月以来10年ぶり。98年4月に施行された新日銀法の下では、初の金融引締めとなる。
 堺屋経企庁長官は、解除は短期的には株式市場など織り込み済みだ。長期的に見ても0.25%の金利は非常に低く、重要な変化はない。としたうえで「ゼロ金利解除で政府が経済政策の転換を図っていると誤って伝わるのが心配。日銀は引き締めに向かったわけではない」と強調した。一方、週明け14日の短期金融市場は、無担保コール翌日物で0.20%と前週末0.04%に比べ大幅上昇して始まったが、取り手が少ないこともあって同翌日物は0.03%、0.02%の水準で推移した。

■上半期=経常黒字伸び率3期ぶりプラス

 大蔵省が発表した今年上半期(1〜6月)の国際収支によると、海外とのモノやサービスなどの取引を示す経常収支の黒字額は前年同期比8.8%増の6兆7317億円となった。経常黒字の伸び率がプラスとなるのは98年下半期以来、3期ぶりだ。
 経常収支のうち、モノの動きを示す貿易収支の黒字は、前年同期比5.2%減の6兆5590億円だった。同期に輸出は8.6%増えたものの、輸入がアジアからを中心に14.8%と大きく伸びたことから、黒字幅が縮小した。
 一方、海外事業所などへの経費支払いなどのサービス収支は、海外にある事業所の経費が目減りしたほか、金利スワップ取引による投資収益の拡大などが寄与して赤字幅が4800億円縮小した。このほか、前年同期のようなアジア支援のための資金拠出もなかったことから、経常移転収支も赤字幅が縮小した。

■工作機械受注額7か月連続増

 日本工作機械工業会が発表した7月の工作機械の受注総額は、前年同月比36.4%増の826億6200万円となり、7か月連続で前年実績を上回った。
 IT情報技術関連を中心に回復基調が続いており、今年1年間でも3年ぶりに前年実績を上回りそうだと見通した。内訳は、国内向け受注が70.1%増の433億5400万円、海外向けが12.0%増の393億0800万円となった。とくに、電機、精密機械が高い伸びを示しており、パソコンや携帯電話で使う半導体などの部品加工用工作機械の受注が活発化している。さらに、自動車部品や金型加工の受注も上向き始めており、同会は「2000年下期も順調に推移する見込み」とした。

■7月=通貨供給量低水準続く 資金需要鈍い

 日銀は7月のマネーサプライ(通貨供給量)を発表し、代表的な指標「M2+CD」(現金、預金、譲渡性預金の合計)の月中平均残高は632兆7000億円で、前年同月と比べて2.0%増えた。伸び率は低い水準が続いており、現金、預金が減少し、7月に金利が上昇したCDが増加した。銀行貸し出しは引き続き減少している。

■日銀=誘導目標達成 銀行=長短プラ引き上げ

 短期金融市場で16日、日銀が短期金利の誘導目標にしている無担保コール翌日物の加重平均金利が年0.27%となり、ゼロ金利解除後の誘導目標である年0.25%前後を達成した。日銀は、11日にゼロ金利政策の解除を決定した後、週明けから2日間連続して短期金融市場の余剰資金を吸収する調節を行って、金利を高めに誘導してきた。8月16日は、金融機関の資金需要がおう盛だったため、市場から国債を買って約3000億円の資金を供給する緩めの金融調節を行ったが、金利は上昇した。
 一方、興銀、日債銀、新生銀行は8月10日の新規貸し出し分から、長期プライムレート(企業向け 最優遇貸出金利)を、現行の年2.15%から2.20%に。東京三菱銀行は短期プライムレートを現行の年1.375%から年1.500%に24日から実施する。同行が短プラを引き上げるのは90年12月以来10年ぶりとなる。

■日中貿易総額・対中赤字とも過去最高

 ジェトロ(日本貿易振興会)は、2000年上半期(1〜6月)の日中貿易の輸出入を合わせた貿易総額が、前年同期比30.0%増の387億5956万ウとなり、半期ベースで過去最高を記録したと発表した。
 日本の対中輸出は26.4%増の134億9803万ドルで、中国で携帯電話やパソコンなどの部品の需要増を背景に、半導体など電子部品が51.1%急増した。中国からの輸入は32.0%増の252億6153万ウと急増した。輸入の四分の一以上を占める繊維製品が、衣料品量販店などの輸入増加で36.0%伸びたのが目立った。この結果、対中貿易の赤字は39.0%増の117億6351万ウと、過去最高となった。

■法人企業=景況感プラス10に4期連続

 経企庁が発表した2000年4〜6月期の国内景気判断指数は、1〜3月期より6ポイント上昇してプラス10となった。これで4期連続のプラスで、プラス10は消費税率引き上げ前の96年10〜12月期(プラス10)以来の水準となった。
 とくに、鉄鋼業が前回1〜3月期より11ポイント上昇してプラス22となったほか、自動車が同マイナス1からプラス19に急上昇したことなどを挙げ、経企庁は「企業の景況感は改善の方向にある」との判断を示した。先行きについても、7〜9月期がプラス21、10〜12月期がプラス28と、引き続き改善を見込んだ。

■ネット利用率 国内にも情報格差存在

 民間調査会社(エーシー・ニールセンとネットレイティング)の共同調査で、インターネットの活用度に差が出る結果、情報が偏在するデジタル・ディバイド(情報格差)が国内にも存在することが明らかとなった。都道府県別の自宅でインターネットを利用する人の割合は、首位が神奈川県で19.91%、2位が東京都で18.54%など、都市部を抱える都道府県は利用者が多く、10%を超える都道府県が15となった。反面、下位グループは、沖縄県の2.36%、青森県2.66%、山形県2.97%など東北・九州地方を中心に10県が5%以下だった。また、4〜6月期の国内パソコン出荷シェアは1位NEC,2位富士通、3位日本IBM、4位ソニー、5位東芝の順。

2000年8月5日号

■金融機関=リスク管理債権41兆円超3月末

 金融庁は、全国の民間金融機関(大手銀行、地銀、信用金庫、信用組合、農協系金融機関など870機関)が2000年3月末時点で、回収に懸念のあるリスク管理債権の総額が41兆4000億円あり、前年同期比約2兆7000億円増えたと発表した。
 大手銀行(18行)は99年3月末より5000億円減の19兆8000億円。地銀、第二地銀(119行)は同比1兆2000億円増の10兆6000億円。信用金庫、信用組合、農協系金融機関(733行)も同比2兆円増の11兆円となった。
増加した最大の原因は、地銀、第二地銀や信用金庫、信用組合のリスク管理債権の範囲が2000年3月期から拡大されたことに加え、一時国有化され民間に譲渡された新生銀行(旧長銀)が今回集計対象に入ったためで、こうした前年と異なる要因を除いた実質ベースでは前年同期比2兆4000億円減少した。

■首都圏=マンション発売最高上半期10%超

 首都圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)で2000年上半期(1〜6月)に発売されたマンションは、前年同期比10.2%増の4万6826戸となり、73年に調査(民間の調査機関、不動産経済研究所)を始めて以来、最高となった。
 売れ行きを示す契約率は79.5%と、前年同期比では0.5ポイント低下したが、好調ラインといわれる70%を大きく上回った。また、一戸当たりの平均価格は1.7%安い4028万円で、一平方メートル当たりの単価も5.7%安い54万6000円と、ともに値下がりした。
 上半期の発売が最高を記録したことについて、同研究所は「住宅ローン減税が01年6月まで半年間延びた点が追い風になった。さらに景気の低迷などを背景に、企業が社宅や社員寮、運動場などの用地を次々に売却し、これらの土地の多くがマンション用地となった」と分析し、今年下半期も供給の増加基調は続くと見通した。

■上半期=日産除き自動車国内生産3年ぶり増

 自動車大手5社の2000年上半期(1〜6月)の国内生産は、日産を除く4社が3年ぶりに前年実績を上回った。
 トヨタは13.1%増の172万5584台と3年ぶりにプラスに、日産は1.4%減の67万9030台と4年連続で前年割れ、ホンダは5.2%増の61万4770台、三菱は0.8%増の52万3389台、マツダは7.8%増の41万9491台だった。
 国内販売は、トヨタが同比5.3%増の91万7151台で、3年ぶりプラスに転じたうえ、国内販売シェアを43.4%と上半期としては最高を記録した。日産は3.6%減の38万8530台と4年連続で前年実績を割り込み、国内販売シェアは18.4%になり2年連続で最低を更新した。ホンダはミニバンのオデッセイのヒットや軽自動車の好調で、9.7%増の37万5712台と、伸び率では5社中で最高を記録した。
 一方、自工会は上半期の自動車輸出台数が前年同期比2.8%増の222万1012台で、上半期としては2年ぶりに前年実績を上回ったと発表した。  アジア向けが48.6%増の19万台超と3年ぶりに増加。北米向けも13.7%増の94万台超となった。だが欧州向けは14.7%減の59万台超と2年連続で下回った。

■中小企業=業況判断7期連続して改善

 中小企業金融公庫が発表した2000年4〜6月期の中小企業動向調査によると、業況が「良い」と答えた企業の割合から、「悪い」と答えた企業の割合を引いた業況判断DIはマイナス2.8となり、前期1〜3月期と比べ2.4ポイント改善した。
これで業況判断DIの改善は7期連続となったが、業種や地域で改善傾向にばらつきがあるうえ、7〜9月期の業況判断見通しがマイナス3.1と、4〜6月期実績より後退しており、同公庫は「改善のテンポは緩やかなものになっている」と分析した。

■上半期=原油高騰・輸入増で貿易黒字額減少

 大蔵省は、今年上半期(1〜6月)の貿易黒字額(輸出額から輸入額を差し引いた額)が、前年同期比4.6%減の5兆7329億円で、半期ベースでは3期連続して黒字額が減少したと発表した。
 上半期の輸出額は、好調な半導体や光ファイバーケーブルなどの情報技術関連に支えられ、前年同期比8.9%増の25兆0709億円と4期ぶりに増加した。地域別では、アジア向け(22.2%増)、米国向け(3.9%増)、欧州連合向け(0.6%増)と、それぞれ3期ぶりに増加した。
 一方、輸入額は、前年同期比13.7%増の19兆3380億円と2期連続で前年同期の水準を上回った。上半期は、原油価格が前年同期比で82.6%も高騰したうえ、アジアからの輸入額が7兆9355億円と半期ベースでは過去最高を記録した。
 大蔵省は「日本の景気回復に伴って輸出、輸入とも数量ベースで増加基調となった。ただ、金額ベースでは原油価格が高い水準で推移するなどの要因もあり、今後の貿易黒字の増減は即断できない」とした。

■主婦の6割「自分でパソコン使えます」

 クラレ(化繊大手だが電子部品用樹脂も製造)はアンケート調査の結果、「家庭にパソコンがある」と答えた主婦は64%で、「自分の使えるパソコンがある」と答えた主婦も62%に達したと発表した。
 使えるパソコンがあると答えた主婦の年齢層は、20歳代が75.3%で最も積極的に使っているほか、30歳代で63%、40歳代以上でも54.7%となった。また、パソコンや携帯電話で電子メールを使っている主婦は全体の43.9%に上った。インターネットへのアクセスは39.1%の主婦が経験しており、1日の平均アクセス時間は42.8分だった。入手したい情報のベスト3は、1位がレジャー情報で50%、2位が趣味で49%、3位が料理で45%だった。

■相続税算出基準の路線価8年連続で下落

 国税庁が発表した住宅地、商業地、工業地など全国の民有地から選んだ約40万地点の路線価の平均額は、昨年比7.0%下落し1平方。あたり14万6000円となり、8年連続で路線価は下げ止まらなかった。千葉県、大阪府、長崎県の3県は2ケタの下落率となったが、20都道府県は下げ幅が鈍化した。都道府県の変動率0%は鳥取県だけだったが、東京都区部など広くて使い勝手のよい優良地は底打ちした。

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