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2000年10月20日号
経企庁は、閣議決定せずに、経企庁の試算として位置づける形で、2000年度の政府経済見通しを現行の1.0%から1.5%に上方修正し、発表する方針を固めた。
今年度の実質経済成長率については、民間の主要調査機関は、平均して2.2%程度と予測値を発表している。これに対し、政府見通しの1%成長は慎重すぎるとの声があがっていた。経企庁は、(1)9月発表の今年4〜6月期のGDPが2・四半期連続のプラス成長になった(2)その後も企業部門を中心に景気回復の動きが続いている(3)仮に7〜9月期以降の3・四半期がゼロ成長で推移しても、今年度は1.9%成長が達成できると計算できる、などから上方修正に踏み切ったようだ。
帝国データバンクが発表した今年度上半期(4〜9月)の全国企業倒産集計によると、負債総額は前年同期比48.1%増の10兆9137億円に達し、半期ベースで初めて10兆円の大台を超え、戦後最悪の記録(97年度下半期)を更新した。
また、倒産件数は、前年同期比19.6%増の9473件と、上半期としては2年ぶりに9000件を突破した。うち負債総額1000億円以上の大型倒産は、前年同期の12件より9件多い21件にのぼった。(そごう3兆円弱、信販ライフ1兆円弱)
今期の特徴としては、原因別では倒産件数の75%強が不況型倒産で同比25%増の7124件に達したこと。業種別では建設業の倒産が同比31.8%増の3029件と目立ったこと。さらに、4月から施行された民事再生法の適用申請による倒産が増え、360件に達し、負債総額も4兆8130億円だったことが挙げられる。
帝国データバンクは「大規模な金融再編が進む中、金融機関が企業を選別する傾向は続いており、今年度下期も中小企業を中心に倒産の増加が続く」と予測した。
経企庁は9月の景気ウオッチャー調査(タクシー運転手やスーパーの店長などに街角の景気を聞く)の結果を発表した。3か月前と比べた景気の現状を示す判断指数は、47.8と前月より1ポイント悪化した。
横ばいを示す50を下回ったのは2か月連続で、経企庁は「企業部門は良くなっているものの、家計部門に火をつけるまでには至っていない」と分析した。
項目別では、「企業動向関連」が前月比0.9ポイント改善して53.5となった。反面、個人消費の動向を示す「家計動向関連」は同1.5ポイント悪化して44.7となり、全体を押し下げた。家計動向関連のうち、レストランなど飲食関連は、シドニー五輪のテレビ観戦に客を奪われ、来客数、売上が大きく減少し、前月から4.7ポイントも悪化して39.2となった。ただし、2〜3か月先の景気判断指数は52.6と改善するとした。
ダイエーは、パ・リーグ優勝セールの6日間で、直営店など344店舗の売上が、昨年のリーグ優勝セール(4日間)の540億円を上回る620億円を売り上げたと発表した。ローソンを含むグループ(12000店)全体の売上は計1110億円だった。
堺屋経企庁長官は10月の月例経済報告を関係閣僚会議に提出し、景気の現状認識を示す総括判断は「企業部門を中心に自律的回復に向けた動きが続いている」という表現を使い、6月からの認識を5か月連続で変えなかった。
企業の設備投資は、「製造業では投資意欲の強まりがみられる」とし、9月の「持ち直しの動きが続いている」との表現をやや上方に修正した。雇用情勢は、「改善の動きが続いている」とやや表現を強めた。しかし、GDPの6割を占め、自律的な回復のカギを握る個人消費は、8月の家計調査で、実質消費支出が前年同月比マイナス3.3%、商業販売統計による小売業販売額も同マイナス1.3%と低迷しており、個人消費が横ばいの状態を続けていることを重視し、景気判断の表現を据え置いたようだ。
石油情報センターは毎週、石油製品の市況調査(週動向)の結果を発表しているが、レギュラーガソリンの全国平均小売価格は、1週間に1円ずつ3週連続して上昇した。3週連続の値上がりは、湾岸危機当時の90年9月以来10年ぶりのことだ。
10月2日現在1リットル当たり1円値上がりして103円に、同10日現在が前週より1円値上がりし104円に、そして16日現在では前週より1円値上がりし105円になったと、石油情報センターは、値上がり速報のように週動向を発表した。
レギュラーガソリンの小売価格は、昨年3月から6月までは1リットル当たり91円まで下落し、最安値を記録していた。石油輸出国機構(OPEC)の価格調整の増産が遅れたことや中東情勢の危機感が切迫したことなどから、世界的に原油価格の高騰が続いた。
日本でも、石油元売り各社が10月からレギュラーガソリンの卸売(仕切り)価格を1リットル当たり2.2〜2.5円値上げした。ガソリンスタンドもこれを小売価格へ転嫁したため、末端価格に反映し、値上がりしたものと見ている。
灯油も店頭価格で18リットル当たり852円と、10月当初に比べ38円余り値上がりし、98年以来2年9か月ぶりの高値となった。軽油は1リットル当たり84円で横ばい。
政府・与党は、景気の自律的な回復と構造改革の推進をめざす経済対策「日本新生のための新発展政策」を決めた。事業規模は、社会資本整備に4兆7000億円、中小企業等金融対策に4兆5000億円、住宅金融・雇用対策等に1兆1000億円などを中心に11兆円程度とする。国の財政支出(真水)は3兆9000億円程度で、うち社会資本整備は2兆5000億円であるとした。
具体的には(1)IT革命の飛躍的推進として、施設の充実・利用技術の普及・情報の中味の増強(2)経済社会システムの転換と技術・施設の開発によって循環型社会をめざす(3)高齢化社会にふさわしい社会条件を整えていく(4)競争力があり暮らしに楽しさがある都市づくりを図る、などの4分野に対策の重点に置いた。いずれにしても、森首相が提唱する「日本新生プラン」の具体化が柱となっている。対策をとりまとめた経企庁は「今回の経済対策による社会資本整備などで、今後1年間に実質GDP(国内総生産)を1.2%程度、名目ベースで1.3%程度拡大する効果が期待できる」と試算した。

2000年10月5日号
総務庁は、8月の完全失業率が前月に比べ0.1ポイント低下して4.6%となり、3か月ぶりに改善したと発表した。男女別では、男性が4.7%で前月比0.2ポイント低下したが、女性は4.4%と0.1ポイント上昇した。
完全失業者数は、前年同月比10万人減の310万人で、4か月連続して減った。
完全失業者のうち、倒産、解雇、リストラなど非自発的離職による失業者は前年同月比7万人減の97万人で、6か月連続して減った。また、良い条件の仕事を求めるなど自発的な離職の失業も2万人減の110万人で、2か月連続して減った。
就業者は、前年同月比31万人減の6480万人で9か月連続して減った。うち雇用者は11万人増の5356万人、自営業主・家族従業者は41万人減の1104万人だった。雇用者のうち、女性が24万人も減ったため、女性の失業率を押し上げた。
労働省が発表した8月の有効求人倍率は0.62倍で0.02ポイント上昇した。
大蔵省は、長期と短期を合わせた2000年6月末の国の債務残高が、3月末より9兆3989億円増えて502兆3687億円に達したと発表した。債務が500兆円を超えたのは初めてで、99年のGDPの493兆円を超える水準に膨らんだ。
交付国債など特殊国債を除く普通国債の6月末残高は、3月末比5兆7586億円増の337兆4273億円となった。とくに、新規発行国債の償還期間の多様化を進めている影響で、償還期間が2〜6年の中期国債の残高が3月末に比べ5兆5600億円増の56兆675億円と大幅に増えた。これらのことから、国の債務は、初めて400兆円台に乗せた98年6月末から、ちょうど2年間で約100兆円も増えた。
通産省が発表した8月の鉱工業生産動向速報によると、生産指数は前月比3.3%増の108.3となり、現行調査を開始以降、過去最高を記録したことが明らかとなった。
半導体製造装置、印刷機械などの一般機械、携帯電話などの電気機械、自動車などの輸送機械が、生産を大きく伸ばした。9月はやや低下する見通しだが、高い水準が見込まれ、同省は「緩やかな上昇傾向」から「上昇傾向にある」と、判断を上方修正した。
出荷指数も、電気機械や一般機械が拡大して、前月比3.7%増の110.6と過去最高を記録した。在庫指数は0.1%増の95.5だった。
日本冷凍空調工業会が発表した8月のエアコンの出荷台数は、前年同月比12.7%増の36万2000台となった。この結果、2000年冷凍年度(99年10月〜2000年9月)の累計出荷台数は、8月までの累計で前年同期比8.2%増の677万5000台となり、1か月を余して、99冷凍年度の646万9000台を上回った。
今年は猛暑の追い風を受け、エアコンの出荷台数は6月が前年同月比6.8%増えて125万7000台、7月も54%増の138万9000台で、3か月連続して好調だった。2000年冷凍年度は最終的には4年ぶりに700万台達する見込みだ。
農水省は、2000年産米(水稲)の9月15日時点の作況指数(平年作=100)が全国平均で103の「やや良」になり、3年ぶりの豊作になると発表した。
田植え期以降、全国的に高温多照の好天に恵まれたためで、10アール当たりの収量(単収)は536キログラムを予想しており、94年に次ぐ過去2番目の単収となる見込みだ。
一方、農水省は、コメ価格の下落に歯止めをかけるための「緊急総合コメ対策」を発表した。骨子は(1)政府が備蓄用に25万トンを緊急に買い入れるなどして新米40万トンを市場に出回らないようにする(2)海外援助用に75万トンを振り向けて政府在庫を減らし、コメ需給を引き締める(3)来年度の減反面積は現行の96万3000ヘクタールに5万ヘクタール程度上積みし、初めて100万ヘクタールの大台を突破させる(4)転作を誘導する助成金は、追加減反を受け入れる農家に10アール当たり5000〜20000円を追加する。―など。
また、自主流通米価格形成センターで行った2000年産米の第3回入札で、平均落札価格(加重平均)は60キロ当たり1万6070円と、前年比6.2%下がり過去最安値を更新した。上場数量は過去最高だったが、今年産米価格は全銘柄で前年の水準を割り込んだ。上場された71銘柄のうち、35銘柄は希望価格が合わず売れ残った。
商工中金が発表した中小企業の設備投資動向調査によると、2000年度の製造業の設備投資額が4年ぶりに前年度実績を上回る見通しとなった。
製造業の設備投資額は前年度比3.3%のプラスとなり、前回2月調査の同32.0%のマイナスから大きく反転した。非製造業は同15.5%のマイナスだった。このため、非製造業を含む全体では、前年度比で7.0%減と4年連続のマイナスとなったが、今年2月時点の調査(前年度比34.7%減)と比べると、マイナス幅は大幅に縮小した。
取引先5321社を対象に調査を実施した商工中金は「大企業を中心とする設備投資の回復傾向が、中小企業にも波及しつつある」と分析した。
30歳未満の単身世帯の消費調査(総務庁)によると、男性の消費支出は1か月平均で18万2169円と、実質ベースで94年より4.4%増加。女性は16万9019円で、同1.9%増加した。項目別で目立ったのは、電話通信費の増加で、男性は94年の3900円から8500円へ、女性は同4600円から8800円に、それぞれ5年前よりほぼ倍増した。また、働いている女性の消費支出で「被服及び履物」の構成比が5年前の10.3%から9.6%に低下し、洋服代を削って電話代に回している。
日銀が発表した9月の短観で、企業の景況感を示す業況判断指数は、大企業・製造業がプラス10となり、7期連続して改善した。改善幅は前回調査の12ポイントに比べ7ポイントとやや縮小したものの、景気の緩やかな回復基調を裏付けた。同非製造業もマイナス9と改善した。宮沢蔵相は「全体として大企業や中堅企業で順調に景気回復が進んでいる。中小企業、非製造業に遅れがあり、消費の沈滞と関係がある」とした。

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