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2001年2月20日号

■月例報告=景気転機・回復局面で下方修正2度

 麻生太郎経済財政担当大臣は、2月の月例経済報告を関係閣僚会議に提出、景気の現状について<景気の改善はそのテンポがより緩やかになっている>と報告した。
日銀が2月13日から、公定歩合を年0.5%から年0.35%に引き下げたのに呼応したかのように、昨年11月から続けていた<企業部門を中心に自律的回復に向けた動きが継続し、全体としては緩やかな改善が続いている>という判断を下方修正した。
 下方修正の主な理由として、米国経済の減速で輸出が減り、生産の伸びが鈍化したことを挙げた。アメリカ経済の減速から輸出が弱含み(10-12月期の輸出総額が4・四半期ぶりのマイナス)、それに伴い生産の増加テンポも緩やかに(鉱工業生産指数の実績値が6か月連続予測値を下回る)なっている、と説明。今後ついて、米国経済の減速が持続した場合、わが国輸出の下押し要因として作用する、と分析した。

■街角ウオッチャー=過去最低の景気判断

 タクシー運転手やスーパーの店長など景気に敏感な人たちに<街角の景気>を聞いた1月の景気ウオッチャー調査の結果、3か月前と比較した景気の現状を示す判断指数は41.5となり、昨年12月の44.4を下回って過去最低を更新した。
 これで6か月連続して景気の横ばいを示す50を下回った。米国経済減速の影響は地方にも波及し、北陸の機械器具製造業者は、アメリカからの需要が11月、12月に比べ極端に減少したという。項目別指数では、設備投資や企業収益の状況を示す企業動向関連は12月より5.1ポイント低下して39.5となり、調査開始以来、初めて40を下回った。顧客の低価格志向や買い控え傾向を嘆く声も相次いで、個人消費の動向を示す家計動向関連は2.7ポイント低下して41.0となった。求人数の伸びの鈍化も指摘されたが、求人・求職状況を示す雇用関連は48.6と横ばいで推移した。

■昨年広告費=3年ぶり前年実績超史上最高

 2000年の日本の広告費は、前年比7.2%増の6兆1102億円と、3年ぶりに前年実績を上回り、史上最高を記録した。(電通=調査発表)
 媒体別では、テレビが8.7%増の2兆793億円、新聞が8.1%増の1兆2793億円、雑誌が4.4%増、ラジオが1.4%増と、主要4媒体はそろって3年ぶりプラスに転じた。4媒体以外では、インターネットの広告費が144.8%増の590億円と急伸。ダイレクトメールも富裕層向けが活発で6.6%増の3455億円と伸びた。

■携帯電話=昨年の出荷台数4億1270万台

 民間調査会社日本ガートナーグループが発表した2000年の世界全体の携帯電話出荷台数は、前年比45.5%増の4億1270万台で、同社が9月末時点に予測した年間出荷台数4億2000万台には届かなかった。
 欧米のクリスマス商戦での買い替え需要が伸びなかったのが影響したという。年間のメーカー別シェアでは、フィンランドのノキアが30.6%で独走状態だった。

■IMF=日本の成長率下方修正検討

 国際通貨基金(IMF)は、2001年の日本の実質経済成長率見通しを下方修正する方向で検討していることを明らかにした。
 IMFは昨年9月、日本の企業業績の向上などを評価して、2001年のGDP実質伸び率を1.8%と予測した。日本政府の2001年度経済見通しの1.7%と同水準としていた。その後、米国経済の急減速、日本の株価下落が金融機関や企業業績に与える影響などを検討した結果、成長率見通しの下方修正が適当と判断したようだ。
 IMFは毎年4月と9月に世界経済見通しを発表しているため、先進7か国財務相・中央銀行総裁会議に出席して、日本経済の分析を示した上、今年4月の世界経済見通しで修正値を公表するものと見られている。

■IT関連株下落=東証時価総額89兆減

 大和総研の調査で、昨年東証1部の上場株全体の時価総額は89兆円も減少したことが分かった。うち時価総額の減少額の大きかった上位20社の時価総額の合計は、昨年1年の間に177兆円から87兆円へと約90兆円も減少した。この20社の減少分だけで、東証1部の時価総額の減少分を上回ったことになる。しかも、上位20社のうち15社が電機や情報通信などIT関連の企業で占められている。従って、時価総額激減の最大の原因は、IT関連銘柄の株価下落にあったことが裏付けられ、時価総額減少の主役はIT関連企業だったことが判明した。
 IT関連株は、99年後半から昨年の春先にかけては上昇を続け、株式市場のけん引役になってきたが、その後、大幅に値崩れする銘柄が目立ち、市場全体が冷え込む原因の一つと指摘されていた。この状況について同総研は、99年と昨年は、株式市場全体が、IT関連株の動向に大きく左右された、いびつな相場だったと総括した。

2001年2月5日号

■経営体質強化=特定事業買収が早道

 昨年1年間で国内企業がかかわった合併・買収(M&A)の件数は、前年比40.8%増の1768件(野村証券金融研究所調査)となり、過去最高となった。
 M&Aの手法別では、合併が同1.2%減の417件とほぼ横ばいだったが、株式交換・移転は同36.0%増の321件と大幅に増加した。企業は、国際競争の中で生き残るため、迅速な事業展開を図り、経営体質の強化を求められてきた。そのためには、従来の合併の道を選ぶよりも、強化したい特定の事業部門だけを買収する方策を選んだものとみられる。同研究所は、今後もグループ企業の再編や中核事業の強化をはかるため、M&Aの件数は高い水準で推移する、と予測した。

■消費者物価=生鮮食品除く総合指数初マイナス

 総務省が発表した2000年平均の消費者物価指数(1995年=100)は、総合指数が前年比0.7%下落して101.5となり、(生鮮食品を除く総合指数でも前年比0.4%下落の101.8と初マイナスを記録)2年連続、過去最大の下落幅となった。
 項目別では、エアコンなど家電製品を含む家具・家事用品が同3.0%下落。食品は豊作だった生鮮食品の下落や半額ハンバーガーなどで同1.9%下落。被服・履物は前年比のマイナス幅が0.2%から1.1%へ拡大。サービス価格は前年比0.1%減と初めて前年実績を割った。サービス価格は人件費の割合が高く、生産性向上や価格競争の影響を受けやすい商品と比べ、価格が下落しにくいとされてきた。ゴルフのプレイ料金、カラオケルーム使用料のほか、大工、左官の手間代などの下落が影響した。
 物価下落がサービスにも及んだことから、物価下落が企業収益を圧迫し、景気回復の足を引っ張るとの懸念もでてきたが、日銀は良い物価下落と分析している。

■米景気減速=利下げ迅速リストラ大胆

 米経済がゼロ成長に近い状態とまでいわれ、急速な景気減速を背景に、米企業各社はリストラを加速させて、生き残りを図っている。米調査会社チャレンジャー・アンド・クリスマスによると、昨年12月に米国企業が実施または計画した人員削減は約13万3700人と、前月に比べ3倍増となり調査開始以来、過去最高を記録した。
 通信大手ルーセント・テクノジーズが全従業員の約10%の1万人を、百貨店大手のJCペニーが47店舗の閉鎖で約5500人を、アパレルや家庭用品大手のサラ・リーも世界中の従業員のうち約7000人を、それぞれ削減。また、長距離通信大手のワールドコムは8000人、ゼロックスが4000人、自動車大手のダイムラー・クライスラーも約20%の2万6000人を、それぞれ人員削減を行うと発表した。
 とくに、米国インターネット関連企業のリストラの波は、今年に入っても広がり続けていて、1月のネット関連企業の人員削減数が1万2828人に上ったと伝えられた。昨年12月の1万459人と比べ約23%も増加し過去最高を更新している。

■株価低迷=銀行含み損12行・含み益4行

 大和総研は、東証株価指数(TOPIX)が昨年来安値に近い1237.88に下落した1月12日時点で、都市銀行など大手16行の株式含み損が計1兆3291億円に達したと試算した。
 TOPIXが1470.78だった昨年9月末時点で16行計2兆9235億円あった含み益が、株価下落で一転含み損に転落した。1月12日時点で含み損となった銀行は、さくら銀が3020億円、富士銀が2848億円、中央三井信託銀が2447億円など12行となり、昨年9月末の3行から大きく増えた。
 同時点で、含み益を確保していた銀行は、住友銀行、東京三菱銀行、三和銀行、住友信託銀行の4行にとどまった。

■銀行9月末=不良債権地銀・第二地銀で増加

 金融庁は、全国の銀行の2000年9月末時点での不良債権残高が(リスク管理債権)が31兆8190億円となり、同年3月末比で1兆4530億円(約4.8%)増加したと発表した。
 業態別では、不良債権処理を進展させた大手行の残高は19兆2920億円と、3月末と比べ約5000億円減少した。一方、金融庁から厳格な資産査定を求められた地銀や第二地銀は約12兆5270億円と、同比1兆9000億円も増加した。
 2000年9月期の不良債権の処理額合計は、全国銀行ベースで2兆2795億円と、ピーク時の98年度13兆6309億円と比べ、半期ベースでも大幅減少した。

■サラリーマン世帯=家計不振消費支出3年連続減

 総務庁は2000年のサラリーマン世帯の家計調査を発表した。1世帯当たりの消費支出は月額34万977円で、物価変動の影響を除いた実質で前年比0.6%減少し、98年以来3年連続のマイナスとなった。
 2000年の実質消費支出のマイナス幅は、98年の1.8%減、99年の1.7%減と比べ、縮まってきて減少傾向に歯止めがかかった。2000年の1人当たりの支出は、3年ぶりに増加に転じており、世帯の構成人数の減少が世帯当たりの支出の伸びを抑えているともいえる。
 一方、実収入は、名目、実質とも3年連続のマイナスとなった。これは調査開始以来、初めてのことで懸念材料だ。内訳は、世帯主定期収入は前年比0.3増と3年ぶりにわずかにプラスに転じたが、臨時収入・ボーナスは同5.7%減、家族のパート収入は同3.2%減となり、ともに3年連続減少した。

■売上高=ルイ・ヴィトン1000億円台に

 高級バックなどルイ・ヴィトン製品を輸入・販売する日本法人ルイ・ヴィトンは、2000年の日本市場の売上高が前年比16%増の1003億円と、過去最高を記録し、初めて年間売上高が1000億円台を突破したと発表した。
 松屋銀座店に国内最大級の直営店を昨年11月に開店するなど積極的に出店したことや筆記具の新ブランドの売り上げが好調だったことで売上高を伸ばした。

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