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2001年6月20日号
竹中経済財政担当大臣は6月の月例経済報告で、政府の景気認識を示す基調判断を5月の<さらに弱含んでいる>から<悪化しつつある>との表現に変え、5か月連続して下方修正した。さらに、<自律的回復に向けた動き>という表現を1年4か月ぶりに削除したうえ、基調判断で初めて<悪化>という表現を使うなど、景気の早期回復が難しいと判断、現状の景気が後退局面入りしたことを事実上認める内容となった。
個別項目で、個人消費は<足元で弱い動きが見られる>という表現を加え、4か月ぶりに下方修正した。設備投資は、製造業は堅調に推移しているが、非製造業は1−3月期が前年同期比5.8%減となったことを受け<頭打ちになっている>と下方修正するなど、民間需要の2本柱はそろって下方修正された。
先行き判断は、<鈍化の兆し>から<弱含みの兆し>へと引下げられた。個人消費の動向が不透明なうえ、家電リサイクル法施行前の駆け込み需要の反動が現実となるだろうし、企業業績・収益の減速傾向が顕著になりつつあり、雇用・所得環境に悪影響を及ぼし、デフレ傾向に拍車が掛かるのではと懸念され始めた。
総務省が発表予定の2001年版情報通信白書の原案で、2000年末の日本のインターネット普及率は前年末の21.4%から37.1%に上昇したが、世界での順位では13位から14位に後退したことが明らかとなった。
2000年末の日本のインターネット利用者は4708万人となり、普及率は前年末に比べ15.7ポイント上昇した。ただし、シンガポールなどアジア・オセアニア地域の新興国の普及率が日本を上回る伸びを示したことなどから、世界順位を落とした。1位はスウェーデンで普及率は56.4%だった。インターネット接続サービス料金の比較で、高速ネット接続DSLデジタル加入回線の料金は月額で、アメリカ6111円、イギリス6077円に対して、日本の同接続料は6000円だとして、海外主要国とそん色ない水準としたのは、旧態のお役所仕事らしい発想だ。
内閣府が発表した東京と欧米主要都市との生計費を比べた2000年の内外価格差調査で、東京の物価水準は、ニューヨークの1.22倍、ロンドンの1.21倍、パリの1.60倍、ベルリンの1.71倍、ジュネーブの1.23倍となっており、いずれも前年と比べ割高感が増加したことが分かった。
調査は、2000年の平均為替レートにもとづき、2000年11月時点で、約400品目から総合的に計算した物価水準を東京と欧米主要各都市との間で比較した。
項目別では、食料品、被服・履物、家賃などは、東京の割高感が目立った。ただ、ティッシュペーパーに関しては、ニューヨークの約3分の一、ロンドンの約6分の一となるなど欧米より割安の品目もあった。
今年1−3月期のGDP国内総生産が前期比マイナス0.2%と、2・四半期ぶりにマイナス成長に転じた。この結果、2000年度の実質経済成長率は0.9%となり、政府見通しの1.2%成長は達成できなかった。
政府見通しの1.2%については、政府内では比較的楽に達成できるとの観測が支配的だった。10−12月期のGDP改定値が発表された4月の時点で、1−3月期は0.3%減、年率換算で1.2%減でも政府見通しに届くという試算が示されていた。事実、1−3月期は0.2%減と目標値はクリアしたが、2000年度の成長率は1.2%に0.3ポイント届かなかった。これは、公共投資の計算方法が変更された結果、比較の対象となる10−12月のGDPが下方修正されたのが原因とされた。
だとしても、前政権の<公共投資で景気を下支えいている間に、民間が経済のけん引役を引き継ぐ>という自立回復シナリオは崩れつつある。加えて、現政権の改革路線で公共投資は期待できないうえ、設備投資の先行指標となる機械受注が1−3月期は前期比7.0%減となるなど、官・民需とも総崩れ様相で、今年後半の景気の不透明感はさらに暗雲の中に突っ込みそうな情勢となった。
特許庁は、バイオテクノロジー、環境、ITなど21の技術について、昨年までの過去10年間に出願された日、米、欧の特許文献約100万件について、出願内容や商品化への応用の有無などを分析した結果、日本は特許全体の出願件数では世界一だが、人間の遺伝情報ヒトゲノム解析、IT情報技術への応用、とくにバイオテクノロジー生命工学などの基幹技術で、米、欧に比べ遅れが目立ったと発表した。
うち、バイオテクノロジーの基幹技術では、日本は特許対象とするテーマを広げすぎ、特定部分に研究開発の力点をしぼっている米国より研究のスピードが遅い。しかし、たんぱく質の構造解析や微生物を応用したファインケミカル高純度化学製品などの競争力は高いとした。同庁は今後<日本の得意な分野で、戦略的に技術革新を図っていくことが必要>とした
厚生労働省は、企業の夏休み予定日数のアンケート調査を行い、上場企業1219社から回答を得た結果を発表した。7、8月の連続3日以上の休日・休暇を連休とし、2回以上分けている場合は日数を合計した企業の連休平均日数は、昨年を1.6日上回る平均9日となり、過去最長になった。
連休の平均日数は、製造業が10日、非製造業が7.7日となった。23連休をとり夏休み最長となった会社は、青色ダイオードを開発した徳島の蛍光体メーカーの日亜化学工業で、欧米並みのバカンスで、ゆっくり休むという。
連休を実施する企業の割合も過去最高の84.5%。うち7日以上の連休を実施する企業は75.4%、10日以上の企業は33.7%で、いずれも大幅に増えた。
連休を増やした原因として、暦の関係とした企業が90%を超えた。同省は<お盆期間が平日となるため、前後の土・日とつなげて休みにする企業が多い>とした。

2001年6月5日号
経済財政諮問会議が開かれ、2002年度予算案編成を含めた今後の経済財政運営の基本方針の目次案が提示された。
小泉首相が掲げる聖域なき構造改革を実現するため、各分野について硬直的な予算配分の見直しや地方交付税制度改革など、大胆な改革の方針を打ち出した。
これまで大蔵省主導で行われてきた予算編成を、首相主導に転換するのが狙いだ。そのため原案は、竹中経済財政担当大臣と4人の民間議員が中心になって取りまとめた。非効率な分野で既得権が残ったままでは、経済再生の土台を築けないと判断。資源配分見直しの突破口として、自民党道路関係議員の牙城である道路特定財源の改革をあげ、自動車重量税を一般財源に変える案や、法律上の縛りがある揮発油税や地方道路税も一般財源化を含む見直しを打ち出す方向を検討している。
財政資源を振り向けるべき新たな社会資本として、都市再生や環境などを挙げるなど、今までの族議員や省庁権益を死守しようとする官庁主導の予算配分を根底から崩そうとしている。総理府主導の画期的な予算編成が実現できるか楽しみな試みだ。
利権誘導と権力誇示が政治力と考えていた政治屋、権益に群がる癒着企業、双方からの要求を仲介するだけの官庁の3者はうろたえ、防戦におおわらわだ。とくに自民党総務会を牛耳る一派は、田中外相をつぶし、小泉内閣の屋台骨をゆさぶり、まるで野党の如く小泉おろしを謀っている。滅私奉公で国益のため尽くしていると思われていた外務省に、一部外交族という族議員が外交機密費に群がっていた実態がばれてしまうのに、茶番劇を演出するなど、外務官僚と外交族議員のあせりは相当なものだ。
それに反して、経済界からは<ほとんど議論されなかった項目について議論しようとする空気が出てきた><これまでタブー視されてきたことが盛り込まれた>など、好意的な意見が出て歓迎されている。
世論に支持された小泉内閣に、抵抗できるだけの勢力を再構築しようとする古いタイプの政治家の反抗が拡がるか、収縮するかが、大胆改革の成否を分ける。
国民経済研究協会は、日本のGDP国内総生産伸び率について、2001年-2010年の10年間で年平均2.1%になるとの予測を発表した。
前半5年間の年平均実質経済成長率は1.5%、後半5年間は2.5%を予想した。前半5年間は、不良債権の最終処理でデフレ効果が現れるとともに、失業率の上昇によって個人消費が抑制され、伸びは低く抑えられるとした。後半5年間は、不良債権がほぼ一巡して企業の過剰債務が軽減される結果、IT投資が再びけん引役となる形で設備投資が活発となって生産性が向上すると見ている。
同時に、財政再建のため、歳出を前年度比2.3%減のペースに落とすと想定した場合、景況感が回復する2005年度に消費税率を5%引き上げ10%にすれば、国と地方の財政は2015年度には財政収支の均衡が可能との試算も行った。
厚生労働省は、2000年5月から実施しているミスマッチ解消を重点とする緊急雇用対策の実績をまとめ発表した。2000年度の雇用創出実績は31万9000人で、目標の約35万人を達成できなかった。
分野別で目標の半数にも届かなかったのは、IT情報技術など15分野の事業主を対象とする新規・成長分野雇用創出特別奨励金による雇用創出は2万7000人で、目標の7万人を大きく下回った。さらに、介護人材確保助成金を利用した雇用創出も、目標だった3万人に対し、1万8000人にとどまり不振だった。
総務省は、2002年用のお年玉付き年賀はがきの総発行枚数を前年に比べ7%減の39億2846万枚にとどめるが、パソコンとプリンターを利用して印刷するインクジェットはがきの発行枚数は79.4%増の11億8746枚に増やすと発表した。
インクジェットはがきは、裏面に特殊な加工を施し滑らかになっており、写真のようにきれいに画像が印刷できる。総務省は98年用として初めて2億枚を発行した。その後、年々発行枚数は増加して2001年用は前年の倍以上の6億6199万枚を発行したが、1か月ほどで売り切れてしまった。
インクジェットはがきの発行増に伴い、通常の年賀はがきは前年に比べて23.1%減らして27億4100万枚と大幅に発行を減らした。

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