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2001年8月20日号

■日銀=小幅半歩の金融緩和策では効果疑問

 日銀は14日、政策委員会・金融政策決定会合を開き、金融機関が日銀に保有する当座預金の残高目標を現行の5兆円から<1兆円増額して6兆円>に引き上げる。これを達成するため、日銀が金融機関から長期国債・期間10年を、買い戻し条件を付けず買い入れる<買い切りオペレーション・公開市場操作>の実施額を、現在の月4000億円程度から6000億円程度まで2000億円増額し、市場に一段と豊富な資金供給を行う金融緩和策を、賛成多数で決めた。
日銀と金融機関などとの資金決済に使われる当座預金は、金利がつかないため金融機関は口座に余分な資金を残したがらない。日銀は3月、残高をこれまでの4兆円から5兆円に引き上げ、実質的ゼロ金利政策へ復帰したが、民間企業の資金ニーズが低調で、金融機関は余剰資金を国債購入などで運用した。現在、全国の銀行の国債保有残高は約80兆円に達した。それで、日銀は買いオペを通じて、金融機関が保有する手形や債券の借り入れ・買い入れを行い、その代金として資金を供給するオペを行う必要が出てきた。各金融機関が、大量に保有する長期国債の買い切りオペを増額すれば、その分だけ金融機関が多くの余剰資金を保有することになり、市場への資金供給量を増やさざるを得ない状態にすることを目的としたものだ。

■中小企業支援=売掛債権担保融資で資金調達

 経済産業省・中小企業庁は、中小企業が売掛債権を担保に金融機関から融資を受けられるように、秋の臨時国会で中小企業信用保険法を改正する方針を決めた。
 売掛債権は、貸借対照表では<資産>として計上されるが、不動産のように資産運用できない。さらに債務企業が倒産した場合、価値がなくなることもあり、これまでは中小企業では融資の担保になりにくかった。中小企業庁は、構造改革の進展で中小企業の資金繰りが一層厳しくなることを予想し、売掛金を<企業の将来の業績を支える担保>と位置づけ、金融機関からの融資を促すため、信用保証の対象に含めた。
 具体的には、企業が持つ売掛債権を担保とした融資に、都道府県の信用保証協会が信用保証をつける。融資額の8-9割を保証する方向で検討する。新制度による保証の対象となる融資は約1兆円を想定し、来年度予算で必要な中小企業対策費を要求するなど。同庁では、売掛債権を担保にした融資が定着すれば、中小企業の資金調達手段を多様化し、資金繰りを支えられるとしたうえで、さらに<不動産など他の資産を持たない、開業間もないベンチャー企業などの育成にもつながる>と期待している。

■6月携帯電話=出荷台数14か月ぶり前年割れ

 電子情報技術産業協会は、6月の携帯・自動車電話とPHSを合わせた移動電話の国内出荷実績を発表した。全体の出荷台数は、前年同月比5%減の437万2000台となり、昨年4月以来1年2か月ぶりに前年実績を割り込んだ。
 携帯電話は、高精細カラー液晶搭載機など価格の高い製品が登場したため、出荷金額は同20.4%増加したが、新規加入者数が頭打ちになっている状態が続いていることから、出荷台数は同1.3%減の414万5000台にとどまった。
 PHSの出荷台数は22万7000台で、同44%減と大幅に落ち込んだ。

■2001年産米=2年連続豊作見通し

 コメ調査会社の米穀データーバンクが発表した2001年産米の収穫予想によると、東北南部、関東、東海、近畿、中国地方でおおむね好天に恵まれたことなどから、全国平均の作況指数は102<7月31日現在、平年作=100>の「やや良」と、最終の作況が104だった昨年には及ばないものの、2年連続豊作の見通しとなった。
 ただし、北海道や東北の一部では、7月下旬から低温や日照不足が続き、8月に入っても状況に回復が見られないため、今後の天候次第では収穫が落ち込む可能性があるとした。
 都道府県別では、作況指数106以上の「良」は栃木、茨城、千葉、山梨、岐阜の5県。「やや良」は宮城県など25都府県。「平年並み」は北海道、石川、福井、滋賀、香川、愛媛、高知など15県。「やや不良」は青森と沖縄の2県だった。

■同友会=雇用安全網3年間4兆5000億必要

 経済同友会は、雇用のセーフティーネットに関する提言を発表した。そのなかで、失業者を100万人少なくするため、政府に対して今後3年間、年1兆5000億円程度の予算措置を求めている。
 同友会は、民間の人材関連産業の活用や個人への直接支援を対策の主眼にすえ、具体的には、ハローワーク公共職業安定所の業務を民間に委託するために1000億円の基金を設けるほか、失業者を雇い入れる企業への助成金の拡充に2500億円を用意するなどを提言した。同友会では<この具体策を実行すれば、完全失業率が6%前後に悪化しても対応できる>とした。

■労働力率=高齢自営業者不況で廃業・引退で急落

 総務省の労働力調査のデーターで、労働力率<15歳以上の人口に対する労働力人口の割合>は、15-24歳が47.0%。25-39歳が80.7%。40-54歳が83.4%。55歳以上が39.9%となった。
 とくに、55歳以上の高齢者層の労働力率は、97年頃は43%程度で横ばいだったが、年々減少して、最近では40%を下回る水準となってきた。その背景には、景気の悪化を反映して、自営業者や家族従業員が、高齢者を中心に仕事から引退する人が増え、員数が大きく減っている事情がある。内閣府でも、高齢者の労働力率低下の主な理由として<町工場や小売店など、高齢の自営業者が景気悪化により、事業に消極的になり、廃業、引退している>と推測している。

■6月給与=6か月連続減・残業代も目減り

 厚生労働省が発表した6月の毎月勤労統計調査によると、従業員5人以上の事業所で支払われる給与<定期給与分>は、前年同月比0.1%減の28万3531円となり、6か月連続でマイナスとなった。
 6月の労働時間は、残業など所定外労働時間が3.2%減の9.2時間と、4か月連続してマイナスとなった。総実労働時間は0.5%減の159.5時間と、2か月ぶりにマイナスに転じた。このため、残業代など所定外給与は2.8%減の1万7707円となり、4か月連続減少した。

2001年8月5日号

■失業率=転職希望し自発的離職者増加中

 総務省は、6月の完全失業率が4.9%と2か月連続で過去最悪に並んだと発表した。
 完全失業者数は前年同月より17万人多い338万人で、3か月連続で前年を上回り、6月としては99年の329万人を上回る最多となった。
 男女別は、男性が5.1%、女性が4.6%で、いずれも前月と変わらなかったが、男性は2か月連続で過去最悪の記録に並んだ。
 離職者のうち、非自発的離職者は前年同月比13万人減の92万人で、自発的離職者は21万人増の131万人と失業者全体の約4割を占めた。失業者数を押し上げたのは、転職などを希望して自発的に離職した人が増加したためだ。99年秋以降、リストラなどで失業した非自発的離職者を上回る傾向が続いている。
 同時に、厚生労働省が発表した6月の有効求人倍率は0.61倍と、前月と変わらなかった。ただ、雇用情勢の先行きを示す新規求人は、IT関連の低迷の影響が広がってきたため、前年同月比1.1%減と24か月ぶりにマイナスに転じた。

■鉱工業生産=4-6月期2年ぶり100下回る

 経済産業省が発表した6月の鉱工業生産動向によると、生産指数は前月比0.7%減の97.8と、4か月連続で低下し99年4月の96.1以来の低い水準となった。
 この結果、4-6月期の生産指数は前期比4.0%減の98.7と、2期連続して低下し、1999年の第2・四半期以来2年ぶりに100を下回った。<95年=100>
パソコン、半導体、半導体製造装置などのIT関連製品のほか、プラスチック製品の生産が落ち込んだためと分析した。
一方、製造工業生産予測では、7月も前月比2.3%減と5か月連続の減少を予測したが、8月は3.4%増と増加に転じる見通しだという。在庫や在庫率が増加傾向にあるため同省は、今後の生産活動について<動向を注視していく必要がある>とした。

■新型OS=ウィンドウズXP日本語版発売

 マイクロソフトは、初心者向けに使いやすさを向上し、デジタルカメラの映像などを簡単に取り扱えるようにした新型OS<ウィンドウズXP>の日本語版を、11月に発売すると発表した。
 XPは、個人向けOSの<95><98><Me>が持つ娯楽性と、企業向けOSの<NT><2000プロフェショナル>の安定性を兼ね備え、利用者同士がパソコン画面を通じて音声や映像をやりとりできる<インスタントメッセージ機能>などを盛り込んでいる。同社日本法人は<ブロードバンド・高速大容量通信時代の新しいウィンドウズだ>と強調している。
 パソコンメーカー各社は、年末商戦に向けて<XP>を搭載した新製品を投入する見込みで<買い替え需要を中心に、低迷するパソコン販売をテコ入れする起爆剤になれば>と、期待している。

■日本人=平均寿命伸び男女とも世界一に

 厚生労働省が発表した2000年の簡易生命表によると、日本人の平均寿命は前年比で男性が0.54歳長寿になり77.64歳、女性が同0.63歳伸びて84.62歳と、ともに過去最高となった。平均寿命の男女差も6.98歳と、過去最大に拡がった。
 世界と比較しても、女性はスイスの82.5歳との差をさらに開きトップ、男性もアイスランドの77.5歳を抜き、ともに現段階で世界一の長寿国となった。
 同省は、<99年はインフルエンザの流行の影響で前年より縮小したが、昨年はこのような特殊要因がなく、医療の進歩などで、高齢者の死亡率が下がる従来の長寿化の傾向に戻った>と分析した。

■リスク管理債権=地銀・査定基準見直しで大幅増

 金融庁は2001年3月末時点で、全国の民間金融機関が保有するリスク管理債権の総額が前年同期比1兆4000億円増の43兆4000億円に上ったと発表した。
 リスク管理債権<銀行法に基づいて銀行が自ら開示する不良債権>の業態別の内訳は、都銀、長信銀、信託の大手行が1兆2000億円減少し18兆6000億円となった。一方、地方銀行、第二地方銀行は、資産を査定する際の基準を、大手並に厳格化したため、同比2兆6000億円も増加して13兆2000億円となった。
 うち、利息などの支払いが滞った延滞債権は、大手行では2兆6000億円と大きく減少し、不良債権の処理が進んだが、地銀、第二地銀は1兆8000億円も増加した。金融庁では<融資先企業の信用リスクを十分反映させて査定したかを、厳重にチェックした結果で、とくに地域金融機関の保有する不良債権が増加した>と説明。

■4-6月=パソコン台数微増・出荷額減少

 電子情報技術産業協会は<2001年4-6月期の国内パソコン本体の出荷台数は前年同期より2%増の279万台だったが、出荷金額は4%減の4710億円と3年ぶりに前年同期の実績を割り込んだ>と、同期中の出荷実績を発表した。
 企業のIT投資は堅調だが、個人向けが低迷し台数の伸びが98年4-6月期以来の一ケタ台にとどまった。出荷金額は、競争激化による値下げで金額が目減りした。
 パソコンの型別では、デスクトップ型の出荷台数が前年同期より11%減となったが、ノート型は15%も増え四半期としては過去最高の57%のシェアを占めた。
 輸出台数は前年同期より24%減の14万9000台、出荷金額も同28%減少して249億円にとどまった。
 同協会は、企業関連の需要は底堅いとし<今年度の出荷台数は、前年度より12%増の1360万台、出荷金額は同4%増の2兆2300億円という5月の見通しは修正しない>としている。

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