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2002年3月20日号

■3月月例=「悪化」を外し景気判断上方修正

 政府は3月の月例報告で、景気認識を示す基調判断を2月の「景気は悪化を続けている」から、景気の現状について「景気は厳しい状況にあるが、一部に下げ止まりの兆しが見られる」とし、2000年6月以来、1年9か月ぶりに上方修正した。
 2000年6月から使っていた「悪化」の表現を外し、景気が底入れする兆候が現れていることを示した。米国景気の底打ちが確実となり、日本からの対米輸出にも下げ止まりの動きが出ている。IT関連を中心に在庫調整が進んだ結果、生産の減少幅も小さくなってきたなどから、判断を進めた。

■世銀=日本のGDPマイナス1.5%成長

 世界銀行が公表した世界経済見通しによると、2002年の日本の実質国内総生産(GDP)成長率は前年比で1.5%のマイナスになると予測した。
 日本については、世界経済が堅調さを取り戻すなかで、回復が著しく遅れているとした。デフレの下で、新たな不良債権が発生することに強い懸念を表明したうえで、日銀による流動性供給にもかかわらず、銀行の貸し出しが増えない状態にあると現状を分析した。世銀は昨年10月時点の見通しでは、2002年の日本の成長率はわずかなプラスになるとしていたが、最近のデフレ傾向の深まりなどを背景に、大幅に成長率を下方修正した。これで2001年に続き2年連続のマイナス成長と見込んだ。
 米国については、2002年は1.3%成長にとどまるとしているが、2003年には成長率が3.7%まで急回復するとみている。
 世界全体では2002年は、ほぼ2001年と同じ1.3%成長になると予測。米景気の回 復に引っ張られる形で2003年は3.6%成長になるとした。

■ウォッチャー調査=景気底入れへ向かう

 2月の景気ウォッチャー調査によると、景気の現状に対する判断指数は33.1となり、1月より1.2ポイント改善し、4か月連続して上昇した。
 家計動向関連のDI(景気動向指数)は低下したが、企業動向関連、雇用関連のDIは改善して前月を上回った。また、先行きについては、家計動向関連、企業動向関連、雇用関連など、すべてのDIが改善し、企業関連では明るい声も聞かれ始めた。
 各業種のウォッチャーの声で、旅行代理店は「国内、海外旅行共に20%ほど増加した」。スーパーは「来客数は例年よりも高い水準で推移しているが、青果、水産、衣料品を中心に販売単価の低下が続き、売り上げの回復感はほとんどない」。電気機械器具製造業は「輸出は徐々に上向きつつあり、特に欧州の改善が顕著である」。百貨店は「高額品の動きが鈍く、宝飾品、工学時計などは苦戦している。ここ数年ブランド商品購買のけん引役であった団塊ジュニアのブライダルにも冷え込みがみられる」。輸送業は「新商品発売や宣伝、ワールドカップ関係の効果により、取引先の販売増加が見込まれる」などとコメントしている。

■2050年-=世界人口の2割が60歳以上

 国連経済社会局は世界の高齢者人口統計を発表し、2050年には60歳以上の高齢者が19億6300万人と、世界人口の21%に達すると予測した。
 2002年現在は6億2800万人と全体の約10%だが、2050年までに「史上初めて高齢者が15歳未満の年少人口を上回る」と指摘した。
 日本は、2050年時点の60歳以上の人口が2002年に比べて49%増え約4630万人と予測。65歳以上の高齢者1人に対する、15歳から64歳までの生産年齢人口は1.40人(現在は3.72人)に激減する見通しで、同じ時期に1.35人となるスペインに次ぐ世界有数の高齢者国家になる可能性が高いという。
 日本の次はイタリアで1.47人。生産人口と高齢者人口の比率は世界的にも2050年までに現在の9対1が4対1に低下するもよう。
 また、2000年から2005年に60歳を迎える日本人の余命は男性で平均21年、女性 で27年と予測した。男性はスウェーデンなどと並び最長、女性は単独で世界一。

■2月企業倒産=件数・負債額とも戦後最悪

 帝国データーバンクが発表した2月の全国企業倒産状況(負債1000万円以上)によると、倒産件数は前年同月比18.2%増の1712件、負債総額は同14.0%増の1兆2713億円と、件数・負債とも2月としては戦後最悪になった。
 大型倒産 (大手ゴルフ場開発会社スポーツ振興2109億円、日本重化学工業1410億円など) が目立ち、上場企業の倒産が4件にのぼった。業種別では、不動産を除くすべての業種で件数が前年実績を上回った。とくに製造業は前年同月比38.3増の314件と2か月連続で、大幅な増加を示した。倒産件数が前年同月を上回ったのは6か月連続で、今年1月、2月と続けて件数は戦後最多となった。この結果、2001年度の倒産件数は2000年度(1万8787件)を抜き、2万件を超えるのが確実視され、年度ベースで戦後3番目の水準に達するのは確実だという。
 また、倒産企業の従業員総数は2万303人と、3か月ぶりに2万人を超えた。

2002年3月5日号

■1月=貿易黒字・1年7か月ぶり増加

 財務省は、輸出額から輸入額を差し引いた1月の貿易黒字は1881億円となり、前年同月比が2000年6月以来、1年7か月ぶりに増加したと発表した。
 輸出は、前年同月比1.8%減の3兆5590億円で、うち自動車は同24.8%増となったが、半導体など電子部品は同25.5%減となった。1月の平均為替レートが131円で前年同月比12.1%の円安となったことから、輸出に下げ止まり感がでてきたという。
 輸入は、同9.4%減の3兆3709億円で、6か月連続して減少した。原油価格が前年同月より下がったことなどが主因だ。
 地域別では、米国は5248億円の黒字で5か月ぶりに増加。対EUは622億円で17か月連続の減少。対アジアは455億円の赤字だった。

■2001年=エンゲル係数23.2%過去最低

 総務省は全世帯家計調査で、2001年(月平均)のエンゲル係数は23.2%と、前年から0.1ポイント低下して、現行調査の1963年以降、最低を更新したと発表した。
 昨年の一世帯当たりの消費支出は月平均30万8692円と前年から実質1.8%減少した。食費は2.5%減の7万1534円で、食費の落ち込み幅が全体の支出幅を上回った結果、エンゲル係数は3年連続で前年の水準よりも低くなった。
 家計支出のうち、食費が占める割合を示すエンゲル係数は、生活程度を表す指標といわれ、数値が小さくなるほどゆとりが高まる。63年の同係数は38.7%だったが、経済成長とともに、その後はほぼ一貫して低下を続けてきた。最近は消費者の低価格指向の強まり、世帯当たりの人数の減少など、構造的に食費を抑制する要因が顕著となった。核家族化の進行で63年に4.30人だった世帯人員は、2001年に3.22人と、過去最少となっている。

■2001年=総広告費前年並みネット広告1.2%

 電通は、2001年の日本の総広告費は6兆580億円で、前年比99.1%と推計されると発表した。インターネット広告については735億円で、2000年の590億円に比べて24.6%増加したものの、総広告費の1.2%程度にとどまった。
 ネット広告費の伸びは、2000年までほぼ毎年2倍のペースで増加してきたが、急ブレーキがかかった。伸びの鈍化は、ネットバブルが崩壊してネット専業の「ドットコム企業」の出稿が激減したほか、クリック率の低下や不況で出稿を控える企業が増えたことなどが影響した。
 Web広告研究会では、「総広告費の1.2%しかない現状では、多くの広告主がネット広告の実力を充分理解しているとは言えない」という。
 その一方で、既存大手企業の出稿は増えてきた。企業のマーケティング活動の中にインターネットは確実に視野に入り始めた。さらにADSLなどの普及も後押しするなどから「今年はネット広告の伸びが再び加速する」との声もある。

■12月=第三次産業指数上向き2カ月連続

 経済産業省が発表した12月の第三次産業活動指数(速報、1995=100,季節調整値)は前月比0.7%上昇して108.0となり、2カ月連続で上昇した。
 この結果、2001年の第三次産業活動指数は前年比1.2%上昇の107.5と3年連続で上昇した。
 12月の指数を業種別に見ると、9月の米同時テロ発生以来低迷が続いていた航空旅客運送業の国際便が前月より16.7%上昇、海外旅行も14.3%伸びて運輸・通信業は2.2%上昇するなど、6業種中4業種が前月を上回った。サービス業は、官公庁向けのソフトウエアが好調で1.0%上昇した。卸売・小売業、飲食店は、歳暮や冬物衣料の需要が前倒しで盛り上がった反動を受けて0.8%のマイナスだった。
 鉱工業生産なども加えた全産業活動指数は1.0%上昇の101.5と、2か月連続のプラスだった。

■今年=国内IT投資横ばい・来年は回復

 ハイテク調査会社のIDCジャパンは、2002年の国内IT(情報技術)投資の市場規模が前年比0.1%増の12兆3968億円と、ほぼ横ばいになるとの見通しを発表した。
 (同社は、公表前の2001年の市場規模を同0.7%増の12兆3810億円とみて予測)
 個人消費の不振によりパソコンなどハード市場が落ち込み、企業の設備投資も鈍化したためソフト・サービス市場の成長率も低い伸びにとどまる見通しだ。
 業種別では金融、通信・マスコミのIT投資の成長率が全体平均を上回ったほか、行政サービスを電子化する電子政府の実現をめざす官庁や自治体のIT投資も好調に推移した。建設、保険はマイナスとなった。
 需要の本格回復は今年後半から2003年とみている。2005年までの予測では、IT投資のトップシェアを維持してきた製造業の全体に占める割合が2001年と比べて1.1%減の31.8%に減少するとしている。国内メーカーの中国への生産シフトなどが影響するためとした。

■デフレ対策=資本増強対応=公的資金再注入

 政府は、デフレ対策最終案を明らかにした。内容は、金融庁の金融機関に対する特別検査、預金保険機構と整理回収機構(RCC)の機能強化策などで、金融危機回避に向けた「資本増強対応」に絞られた。これに答えて日銀は、政策委員会・金融政策決定会合を開き、長期国債買い入れ額の月1兆円程度への増額、ロンバート型貸し出しの日数上限撤廃などの追加緩和を決定した。
 そのほか、株式市場対策として、株取得機構、カラ売り規制の強化維持などを挙げたが、これとて金融機関の持ち株評価益の強化策で、銀行の体力増強策と考えられる。
 これでは、とてもデフレ対策政府最終案とはいえず、大手銀への公的資金投入を視野に入れた不良債権処理を加速する対策でしかない。
 公的資金再注入も辞さない方針だけが明確になったのだから、即、実施して結果を出せば、国民は納得するのだが、グズでコザカシイ小泉首相が決断できるか不明だ。

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