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2002年6月20日号
日銀は6月の金融経済月報で、景気の現状について「下げ止まりに向けた動きが見られる」とし、前回の「悪化のテンポは緩やかになっている」から判断を進展、「悪化」の文言を7か月ぶりに外し、景気の総括判断を4か月連続で上方修正した。
先行きについても「全体として下げ止まっていく」とした。ただ、過剰雇用や過剰債務の調整圧力が根強い点を指摘したうえで、「非製造業や中小企業、家計部門へ前向きの力が広がるには、なお、かなりの時間を要する」との前月の表現は据え置いた。
今回の月報では、とくに輸出について「海外景気の回復や情報関連財を中心とした在庫復元の動きを背景に、はっきりと増加している」とした。ただし、回復は在庫調整の進展による部分が大きいため、「回復テンポの先行きは現状よりも緩やかなものとなる可能性が高い」と慎重だった。輸出環境についても「米国をはじめ海外経済の先行きには依然不確実な要素が少なくない」とし、景気に脆弱性や不確実性が根強く残るもとでは、内外金融・資本市場の動きに留意が必要とした。
竹中経済財政担当相は、月例経済報告関係閣僚会議に6月の月例報告を提出し、景気は「依然厳しい状況にあるが、底入れしている」とし、基調判断を据え置いた。
生産や企業収益を上方修正し、底入れの動きが広がっていると判断した。ただ、設備投資の減少は続き、「景気全体の水準は、ほぼ横ばい」とみている。
竹中経財相は「先月示した底入れの判断が追加的な指標で確認された」と指摘したうえで、今後、景気が回復していくためには「設備投資の動向が焦点の一つになる」との認識を示した。
そのほか報告で、企業収益の判断は、1-3月期の法人企業統計で減益幅が縮小したことから「下げ止まりの兆しがみられる」と、1年3か月ぶりに引き上げた。生産は半導体の増産などで「一部に持ち直しの動きがみられる」との表現を加えた。
マイクロソフトと、NECや東芝など国内大手パソコンメーカー5社は、手書き入力方式の新型パソコン「タブレットPC」を今秋、日本で発売すると発表した。
キーボードを操作しなくても文字入力ができ電子メールが使える。ノート型パソコンの進化型として、ビジネス用途を中心に需要創出を狙う。
タブレットPCはマイクロソフトが「ノートの代わりになるパソコン」として2000年に提唱し、開発を進めていた。付属のペンで液晶ディスプレーをなぞると、手書きイメージのまま文字を入力できる。メモ帳の画面に手書き文字を保存すればノートのように使える。文字を消すにはペンの後ろ側でこする。
マイクロソフトが最新版基本ソフト(OS)「ウィンドウズXP」に手書き文字の認識機能を加えたOSを開発。NEC、東芝のほかに富士通、ソーテック、日本ヒューレット・パッカードのメーカー5社が同OSを搭載したパソコンを生産・販売する。
早ければ10月に出荷する。製品価格は「現在の最先端のノートPCと同等の価格帯になるのでは?」と予想。当初は35万〜40万円の価格帯で市場に登場か。
不動産経済研究所が発表した5月のマンション市場動向調査によると、首都圏の新築マンション発売戸数は前年同月比4.9%増の7131戸と、3か月ぶりに増加に転じた。
契約戸数は5414戸で、月間契約率は前月より3.4ポイント上昇の75.9%になった。6月の発売戸数は8500戸前後の見込み。
同時に発表した近畿圏の新築マンション発売戸数は前年同月比17.8%増の3298 戸となった。契約戸数は2322戸で、月間契約率は前月より0.6ポイント低下の70.4%だった。6月の発売戸数は4200戸程度の見込み。
内閣府が発表した2002年1-3月期の国内総生産(GDP、季節調整値)成長率は、物価変動の影響を除いた実質で前期比1.4%増(年率換算で同5.7%増)となり、4四半期ぶりにプラスに転じた。
同時に公表した2001年度の実質GDP成長率は前年度比1.3%減となり、年度成長率として統計が現行方式となった80年以降で最低の伸び率を記録した。
一方、日本経済研究センターは、2002年1-3月期の国内総生産(GDP)を織り込んだ短期経済予測をまとめ、2002年度の経済成長率は、物価変動の影響を除いた実質で前年比0.4%増となると見通した。
予測では2002年度は2年ぶりのプラス成長となる。しかし、輸出の大幅増加による外需主導の回復にとどまり、内需は低迷が続いてGDPを0.1%押し下げる懸念があるという。設備投資は生産の拡大を受けて、7-9月期からは前期比でプラスに転じるが、それまでの大幅な落ち込みが響き、2002年度全体では、マイナス幅が前年より拡大すると予測した。GDPの最大の需要項目である個人消費は0.3%増と、ほぼ横ばいを見込んでいる。
ブロードバンド(高速大容量)通信手段の一つであるデジタル加入者線(DSL)サービスの利用者数が急増し、5月末で300万回線を突破したもようだ。高速通信の将来の本命とされる光ファイバー通信は伸び悩んでおり、DSLがブロードバンドサービスの当面の主役として定着したようだ。
DSLは昨年10月以降、7か月連続で30万回線程度増え、ほぼ半年で利用者数は2倍に拡大した。DSLの大半を占めるのはデータを取り込む速度と送る速度の異なる非対称デジタル加入者線(ADSL)サービス。現在は取り込み速度が最大毎秒8メガ(メガは100万)ビット、同1.5メガビットの2種類が主流だ。8メガビットのサービスの場合、実効速度は2-3メガビットとされるが、同64キロビットの総合デジタル通信網(ISDN)より30倍以上も高速だ。

2002年6月5日号
内閣府が発表した4月の景気動向指数は、景気の現状を示す一致指数が77.8%となり、景気判断の分かれ目となる50%を2か月連続で上回った。連続で50%超となるのは1999年5月以降(18カ月連続)の局面以来だ。
また5-6か月先の景気動向を示す先行指数は72.2%。景気に遅れて動く遅行指数は66.7%となった。3指数とも50%を上回ったのは2000年6月以来となった。
前月に続いて2か月連続の「上向き」判断となり、一段と底入れ感が強まった。一般に景気一致指数が3か月連続で50%を上回ると、景気は拡大局面に入ったとされる。
一方、日本経済新聞社が公表した4月の日経景気インデックス(日経BI、速報値)も前月比プラス0.7%と4か月連続で上昇し、97.2(1995年平均=100)となった。
指数を構成する、鉱工業生産は、前月比プラス0.2%と3か月連続で上昇。商業販売額は、前月比プラス2%と4か月ぶりに増加。有効求人倍率は、前月から0.01ポイント上昇し、0.52倍となった、所定外労働時間は、前月比2.5%増と2か月連続のプラスとなるなど、4指標すべてが改善した。日経BIが4か月連続して上昇し、景気の底入れがさらに明確になってきた。
経済産業省が発表した4月の鉱工業生産動向(速報)によると、生産指数(1995年=100,季節調整値)は前月より0.2%上昇して93.0となり、2000年2-4月以来2年ぶりに3か月連続で上昇した。この結果を見て同省は、生産の基調判断を前月までの「停滞傾向」から「持ち直しの動き」へ上方修正した。
業種別では、電気機械は韓国向けの半導体輸出などが好調で3.9%増加。化学は化粧品の新製品投入による効果などで2.8%増えた。窯業・土石はファインセラミックスの大口需要が寄与し、2.4%の増加となった。一方、一般機械は3月に年度末の駆け込み需要があった反動で半導体製造装置などを中心に6.5%減。輸送機械も鋼船の不振で2.1%減ったが、北米向け輸出が好調な乗用車は1.1%増だった。
在庫指数は前月より1.6%低い88.8と、1989年4月以来の低水準となった。前月比マイナスは8か月連続で、在庫圧縮がこれだけ続いたのは78年1-9月(9か月連続)以来。在庫率指数は前月より6.9%低い101.4と2か月連続で低下し、1年3か月ぶりに前年同月の水準も下回った。
総務省は産官学共同で空港や駅などの公共空間や職場、自宅など場所を選ばずインターネットやデジタル放送を利用できる「ユビキタス(どこでも使える)ネットワーク」の実現に乗り出す。
高速ネットとデジタル放送を送受信できる小型端末や、多くの端末でネットを使って自在に制御するための超高速通信技術を2005年度をメドに開発を目指す。
同省は「どこでもネット」の開発を担う「ユビキタスネットワーキングフォーラム」を発足。NTTやNHKなど通信事業者や放送事業者、ソニーや松下電器産業など通信機器メーカー、トヨタ自動車、東大、慶応大など約30の会社や大学で構成する。
日経連は経団連と統合、今後は「日本経済団体連合会」が日経連の労働関係の活動を引き継ぐが、日経連として最後の発表となった今春闘の賃金交渉妥結結果(大手企業・加重平均、最終集計)によると、賃上げの妥結額平均は5249円となり、賃上げ率は1.59%にとどまった。前年実績と比べ1116円減少、率では0.34ポイント低下し、1956年に春闘が始まって以来最低の伸び率だった。
福岡日経連専務理事は総会で「一律賃上げ交渉は意味がなくなっている。労使とも危機意識を持ち、雇用維持のため幅広い問題を話し合う必要がある」と報告した。
内訳を見ると、製造業の平均妥結額は657円減の5570円、賃上げ率は0.23ポイント低下して1.76%。非製造業は1670円減の4618円で、同0.49ポイント低下して1.29%になった。
内閣府は地域経済動向を発表し、地域経済に底入れ感が広がってきたとし2年11か月ぶりにすべての地域で景気判断を上方修正した。
内閣府は各地域の生産や消費、雇用の動向を調査し、四半期ごとに景気判断を示している。今回5月調査では、全国11地域でいずれも基調判断を上方修正した。
鉱工業生産(北海道と沖縄は観光を含む)は8地域、個人消費は9地域でそれぞれ改善したと認めた。雇用情勢は7地域が上方修正だったが、北海道と九州は前回調査よりも悪化するなど、まばらな動きになった。
電子部品を中心に各地で生産が下げ止まり、消費も持ち直した。外需依存の景気底入れを映し、自動車産業を抱える東海地方など、輸出比率の高い地域の改善が目立った。
日本の政府、企業、個人が海外に持つ資産から負債を差し引いた対外純資産残高が、2001年末は前年末比34.7%増の179兆2570億円と、過去最大になったと発表した。
企業の海外拠点への直接投資、国内投資家の外国株式や債券への投資などを合わせた対外資産残高は379兆7810億円と前年末に比べ11.3%増えた。為替が1年間で約14%の円安・ドル高となり、米国債など外貨建て資産の円換算での価値が膨らんだ。
対外負債残高は3.7%減の200兆5240億円と2年連続で減った。海外投資家が日本企業の株式保有を約4兆円増やしたものの、日本の株安で評価額が目減りした。2001年末の日経平均株価は1年前に比べて23.5%の下落だった。
資産から負債を引いた対外純資産の残高は2年連続の増加で、1998年末の133兆2730億円を上回り過去最大になった。2000年末時点では2位のスイスが34兆1030億円、3位のドイツが7兆9240億円で日本とは5倍以上の開きがあり、日本は昨年末も世界一の座を維持した。

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