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2003年9月20日号
日銀は9月の金融経済月報で、「輸出環境などに改善の兆しがみられる」として、景気判断を2か月ぶりにやや上方修正した。
全般的には「なお横ばい圏内の動きを続けている」としているが、米国など海外経済の回復見通しを背景に判断をわずかながら改善した。
一方、竹中平蔵金融・経済財政担当相は、9月の月例経済報告を関係閣僚会議に提出し、景気の基調判断を、8月の「おおむね横ばい」から「持ち直しに向けた動きがみられる」に上方修正した。基調判断の上方修正は2か月連続で、3月から盛り込んでいた「おおむね横ばい」との表現を削除した。
先行きについては「米経済などの回復に伴い、景気は持ち直すことが見込まれる」と明るい展開を予想したが、株価、長期金利に加え、円相場の動向を注視する必要があるとも強調した。
小泉純一郎首相は16日、自民党総裁選での再選が確実になったことを受け「10月衆院解散-11月総選挙」に踏み切る意向を固めた。
首相は日本経済新聞の単独インタビューで早期解散の可能性に言及。大幅な閣僚入れ替えを視野に、総裁選直後に内閣改造する考えを示した。塩川正十郎財務相らの交代が見込まれるほか、党役員人事では山崎拓幹事長の留任が固まった。
首相は15日、党本部でインタビューに答え、次期衆院選について「みんな動き出している。2年半に1回あるのが常識で、まして3年が過ぎた」と指摘。民主・自由両党の合併に関しても「解散の判断には影響ない」と述べ、合併効果に配慮して解散を先送りする必要はないとの立場を明確にした。
スノー米財務長官は記者会見で、中国の人民元切り上げ問題について、「ブッシュ大統領が胡錦濤国家主席と会談する際に、再度協議されることになると確信している」と述べた。
同大統領は10月20、21日にタイのバンコクで開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の際に、胡主席らと会談するとみられている。
また、国際通貨基金(IMF)のケーラー専務理事は、ドバイで開かれる先進7か国財務相・中央銀行総裁会議(G7)など一連の国際金融会議を前に、中国の通貨人民元について「より柔軟な為替相場が適当だ」と指摘しながらも、「中国に圧力を掛けるために、各国が協調することは支持しない」と強調した。
一方、日本では、日銀の福井俊彦総裁が記者会見で、中国の人民元切り上げ問題について、「為替市場が最終的に反応するのは、さまざまな取引を含む総合的な貿易だ」と指摘しながらも、「貿易、資本取引の自由化や税制などをゆがみがないところまで持っていかないと、切り上げた結果、かえってリスクもある」と述べ、切り上げの前提には、中国経済のインフラ整備が必要だとの考えを示した。
米商務省は、7月の米貿易収支(サービスを含む国際収支ベース、季節調整済み)の赤字が前月比0.7%増の403億2300万ドルになったと発表した。
対中国の赤字が13.5%増の113億3800万ドルと過去最大となり、中国が通貨の人民元を意図的に安く維持し、輸出を増やしているとの批判が高まるのは必至だ。
収支を国別(サービスを除く通関ベース、季節調整前)に見ると目立ったのが中国で、輸入は10.8%増の134億2000万ドルとなり、過去最大となった。輸出は減少し、差し引きの貿易赤字が膨らんだ。これまでの対中赤字の最高額は2002年8月の108億5600万ドルだった。日本との赤字も9.9%増の59億1900万ドルとなった。
9月18日の東京株式市場は、景況感の改善を背景に、外国人投資家による積極的な買い注文が続き、日経平均株価(225種)は、前日終値比43円21銭高の1万1033円32銭で取引を終えた。日経平均が終値で1万1000円台を回復したのは、昨年6月13日以来、約1年3か月ぶり。
東証株価指数(TOPIX)の終値も、同3.16ポイント高い1075.73で、3日連続で今年の高値を更新した。第1部の出来高は約14億3100万株の大商いだった。
長期金利の低下も市場に好感されたほか、「ドルベースでも日経平均は上昇しており、外国人の買い越し基調は続くと市場は見ている」と、買い安心感が広がった。
国土交通省は、土地取引の目安となる7月1日時点の都道府県地価(基準地価)を発表した。全国平均の地価は1992年から12年連続で下落し、前年比では5.6%値下がりした。
用途別の下落率は、住宅地が4.8%(前年4.3%)、商業地が7.4%(同7.2%)で、住宅地は6年連続、商業地も3年連続で下落幅が拡大した。景気停滞を背景に資産デフレの勢いが止まっていないことを示した。
地域別では、東京、大阪、名古屋の3大都市圏で、住宅地が前年比6.6%、商業地が7.3%下落し、これ以外の地方圏はそれぞれ4.3%、7.4%下落した。すべての都道府県でも住宅地、商業地ともに前年を下回った。
ただ、同じ地域内であっても、交通の利便性や土地の収益性などによって地価に格差がつく「地価の個別化」が目立ってきている。国交省でも「価格の平均変動率では(地価動向の実態を)把握しづらくなってきている」と説明した。

2003年9月5日号
内閣府は、最近顕著になってきた民間設備投資の持ち直しの要因として、企業収益の改善や輸出増加などと並び、負債の削減を進めた企業がキャッシュフロー(現金収支)を設備投資に再び振り向け始めたことを指摘するリポートをまとめた。
それによると、上場企業は2002年度中に設備投資を前年度に比べて減らす代わりに、キャッシュフローの多くを負債の返済に充てた。その結果、有利子負債をキャッシュフローで割った比率は、四半期別にみると02年度後半に低下した。バブル崩壊前の1981-85年の同比率を100とした場合、03年1-3月期には製造業が85、非製造業が81と、80年代前半を大きく下回る水準にまで改善したという。
財務省が発表した4-6月期の法人企業統計によると、全産業の設備投資は前年同期比6.4%増の8兆3119億円だった。設備投資額が前年水準を上回るのは2001年7-9月期以来、1年9か月ぶり。世界経済の回復期待などで投資を増やす企業が多かった。4-6月期の国内総生産(GDP)改定値を押し上げる要因になる可能性がある。
日銀が発表した8月のマネタリーベース(日銀券発行高、貨幣流通高、日銀当座預金の合計)の平均残高は、前年同月比20.5%増の103兆7448億円となり、5か月連続で伸び率が拡大した。
内訳では、当座預金残高が同93.4%増の29兆2585億円と3か月連続で90%台の高い伸びとなった。このうち郵政公社分(4兆5089億円)を除いた伸び率は同63.6%増となった。日本銀行券発行残高(現金)は同5.2%のプラス。
マネタリーベースは、日銀が金融市場に供給する資金の残高を指す。増加したのは、日銀が金融の量的緩和策として、5月に日銀当座預金残高の目標を「27-30兆円程度」に引き上げたため。
厚生労働省は、2003年版「労働経済の分析」(労働経済白書)を発表し、2002年には、パートやアルバイト、派遣労働者など「非正規雇用者」が過去最高の1451万人に達し、就業者の4人に1人が正社員以外として働いていることが明らかになった。
昨年の就業者は6319万人。このうち正規雇用や自営業者などを除いた非正規雇用者は、1987年(739万人)の約2倍に増え、就業者の23%を占めた。内訳は、パート718万人、アルバイト336万人、契約社員・嘱託230万人、派遣労働者43万人だった。
一方、正社員は3489万人で、就業者の55%だった。97年(3812万人)のピーク時に比べて、323万人減少した。自営業者など非雇用者は973万人で就業者の15%。
白書は、非正規雇用者の増加の要因について、「若年層の就労に対する価値観の多様化」「企業による人件費削減」などを挙げた。また、「在宅就業、NPO(非営利組織)など、新しい就業の場が生まれる一方、厳しい経済情勢のもとでやむを得ず非正社員になっている労働者もいる」と指摘した。
厚生労働省が発表した7月の毎月勤労統計調査(速報)によると、従業員5人以上の企業の月間平均現金給与総額は40万1904円と、前年同月比1.9%減り、3か月ぶりに減少した。
パートの増加で基本給に当たる所定内給与が減ったほか、ボーナスなど特別給与が同6.2%減と落ち込んだのが主因だ。現金給与総額は税金や社会保険料などを差し引く前の給与や各種手当、賞与などの合計。所定外労働時間は同4.3%増となり、残業に伴う所定外給与は同4.6%増となった。
米半導体工業会(SIA)が発表した7月の世界半導体出荷額は、前年同月比10.5%増の129億ドルとなり、前月比では2.9%増と5か月連続で前月比プラスとなった。
SIAのスカリス理事長は「7-9月期は前期比で5.9%増というこれまでのわれわれの予想を上回るだろう」との見通しを示した。パソコン用半導体がけん引役だったほか、デジタル家電用も堅調だった。需要は予想以上に強く、7-9月期の売上高は4-6月期比5.9%増とのSIAの予想を上回る公算が出てきた。
日本自動車販売協会連合会が発表した8月の新車販売台数は、前年同月比2.6%減の24万5691台となり、4か月ぶりに前年実績を下回った。
普通乗用車、普通トラックは前年同月に比べ伸びたものの、昨年人気だった排気量2000cc以下の小型乗用車が新車効果の低減で、10.6%減と5か月連続で落ち込んだのが響いた。
ホンダの「フィット」、マツダの「デミオ」など、昨年は大きな伸びを見せた各社主力のスモールカーの好調が一段落した。
農林水産省は、2003年産米(水稲)の8月15日現在の作柄概況を発表した。冷夏による低温と日照不足の影響で、北海道、青森、岩手、宮城の4道県が「著しい不良」となるなど、前回調査(7月15日現在)に比べ、全国的に不作地域が増えた。
冷害で平成の大凶作となった1993年以来となる10年ぶりの不作は避けられないが、農水省は「備蓄米などを取り崩せば供給不足になることはない」としている。
収穫が間近に迫った、東日本を中心とする19道県の「早場地帯」では、4道県が「著しい不良」、福島、三重が「不良」、山形、新潟、富山など12県が「やや不良」、秋田のみが「平年並み」。7月の著しい低温の影響で、実が入っていないもみの発生が見込まれる。
収穫時期が比較的遅い、福岡、熊本など西日本を中心とする27都府県の「遅場地帯」の生育状況は、26都府県が「やや不良」で、香川のみが「平年並み」となった。
8月中に収穫を終える「早期栽培」地域では、より細かい収穫予想を示す作況指数が発表され、宮崎、鹿児島が93の「不良」、高知は95、徳島は96で「やや不良」、沖縄は99の「平年並み」となった。

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