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2003年10月20日号

■産業再生法=企業再建型の認定急増

 産業再生法の適用を申請する企業が増えてきた。金融機関が不良債権処理を加速させるのに伴い、再建型の認定例が増加中だ。
 これまでの約4年間で総計234件が再生法の認定を受けた。うち再建型の認定は、2000-2001年にかけて年数件程度だったが、今年はすでに20件となり、全体(59件)の約3分の1を占めた。
 利用が増えているのは、再生法認定という政府の「お墨付き」を得ることで、金融機関も債権放棄などに応じやすくなり、再建がスムーズに進められる利点が見込めるためだ。登録免許税の軽減(ダイエーの場合で6億円程度)自体より、副次効果の方が大きいとも言われている。さらに、今年4月に法改正が行われ、企業再生ファンドを活用する再建計画や過剰供給に悩む業種の企業が、共同で事業集約する場合でも支援の対象にすると幅を広げた。これらを背景に、同法利用の企業が急増した。
 産業再生法は、もともと「強い企業をより強く」するのが主眼だった。経営資源の「選択と集中」を促し、産業の活性化を促すのが狙いだ。しかし最近は、経営不振の企業が、再生法を再建に活用する事例が急速に増えてきた。きっかけは、経営再建に取り組む大手スーパーのダイエーが2002年4月、取引金融機関から債権放棄を受けながら再生法の認定を受けたことから、申請企業が増えだした。

■携帯電話・出荷11か月連続前年上回る

 電子情報技術産業協会(JEITA)が発表した8月の携帯・自動車電話の国内出荷実績は、前年比22.4%増の398万8000台となり、11か月連続で前年同月を上回った。
 動画など大容量のデータを送受信する「第3世代」タイプや、100万画素を超える高画質のカメラ付き携帯電話の種類が増え、買い替え需要が高まったためだ。
 携帯・自動車電話にPHSを加えた移動電話全体では、同24.5%増の414万8000台で、10か月連続で前年を上回った。PHSは、パソコンや携帯情報端末(PDA)などに差し込んで使うカード型のデータ通信用端末が好調で、同118.9%増の16万台と前年の約2.2倍に急増した。

■外貨準備高初の6000億ドル突破

 財務省が発表した9月末の外貨準備高は、6048億7300万ドルと、前月末に比べて497億8500万ドル増え、初めて6000億ドルを超えた。前月末に比べて増えたのは2か月ぶり。
 財務省によると、急速な円高・ドル安の進展で、政府・日本銀行が8月28日から9月26日までに月間の介入額としては過去最高の4兆4573億円の円売り・ドル買い介入を実施したのが最大の要因だという。
 このほか、米国の債券相場が上昇し、政府保有米国債の価格が上がったことや、ユーロの対ドル相場が上昇し、政府のユーロ建て資産のドル換算額が増加したことも影響した。
 同時に発表された6月末時点の外貨準備高の各国比較では、日本が1999年10月以降、3年9か月連続で世界1位となった。

■日銀=景気判断を2か月連続上方修正

 日本銀行は、10月の「金融経済月報」を発表し、景気判断を2か月連続で上方修正した。景気の現状認識については「緩やかな景気回復への基盤が整いつつある」と分析し、今年2月から9月まで使ってきた「景気は横ばい」との表現を取りやめ、景気が上向きつつあるとの認識を示した。
 上方修正の理由として、米国や東アジア地域の景気回復を背景とした輸出環境の好転、日本企業の業況感の改善などをあげた。
 景気の先行きについても「今後わが国の景気は、海外経済の回復を背景に、輸出や生産が増加することを通じて、次第に前向きの循環が働き始める」と、明るめの見通しを強調した。

■企業倒産件数・4年ぶり9000件割れ

 民間信用調査機関の帝国データバンクが発表した今年度上半期(4-9月)の全国企業倒産集計によると、負債額1000万円以上の倒産件数は前年同期比13.5%減の8337件となった。
 上半期としては99年度以来、4年ぶりに9000件の大台を割り込んだ。負債総額も10.1%減の5兆5230億円と上半期としては6年ぶりに6兆円を下回った。
 業種別にみると、「製造業」は24.5%減の1305件など、サービス業を除く6業種で倒産件数が減少した。倒産件数と負債総額が大幅に減少したのは、中小企業を中心にリストラを進めて経営体力が回復してきていることや、株高などの影響で大型倒産が少なかったことが要因だ。

■焼酎ブーム=年間出荷量で清酒上回るか

 国税庁が発表した7月の酒類別数量によると、今年1-7月までの累計で焼酎は51万3408キロリットル、清酒は42万8787キロリットル。7月単月も焼酎が清酒を約2万キロリットル超えた。
 最近の本格焼酎ブームを追い風に、焼酎が清酒を年間の課税(出荷)数量で初めて上回ることが確実な情勢になった。昨年は冬場に強い清酒が年末に焼酎を小差で逆転したが、今年は「清酒離れは深刻」で、ばん回は難しそうだ。

■財務局長=各地域に景気持ち直しの動き

 財務省は、全国財務局長会議で、全国11地域の各局管内の経済情勢報告を受けた結果、景気の総括判断を「各地域に持ち直しの動きがみられる」として、前回の報告(6月24日)の「総じて横ばい」から、2002年10月以来1年ぶりに、上方修正した。
 情勢報告は年4回発表されるが、上方修正は1年ぶりで、生産などの持ち直しを背景に景気が回復傾向にあることを強調した。
 地域別では、関東、東海、中国、九州、沖縄の5地域で「持ち直しの動きがある」「改善の動きが見られる」としたが、北海道など他の6地域は横ばいだった。生産活動は、ほぼ半数の地域で上向きと見ている。消費は、多くの地域で「弱含み」にとどまり。雇用も、一部の地域を除き「厳しい状況が続いている」と判断した。

2003年10月5日号

■大企業製造業DIプラス2年9か月ぶり

 日本銀行が発表した9月の企業短期経済観測調査(短観)によると、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)は、大企業の製造業が、前回6月調査より6ポイント改善してプラス1と、2000年12月調査以来、2年9か月ぶりにプラスに転じた。
ただ、冷夏の影響もあって、大企業の非製造業はマイナス13と横ばいだった。
 大企業の製造業は、自動車が7ポイント上昇のプラス24、一般機械が7ポイント上昇のプラス15、電気機械は12ポイント上昇のマイナス5と、それぞれ大幅に改善した。非製造業は、冷夏による夏物衣料の売り上げ不振などが影響し、小売りが9ポイント悪化してマイナス14となったこともあって、全体としては横ばいにとどまった。
 中小企業DIは、製造業が5ポイント改善のマイナス23、非製造業が4ポイント改善のマイナス31となり、引き続き厳しい状況ながら、景況感はやや上向いてきた。
 景況感は好転を示したが最近の円高は、けん引役である輸出産業の業績を下押ししかねず、先行きには不透明感がある。また、デフレ経済下で足踏みを続ける個人消費の状況は変わらず、雇用情勢も引き続き厳しいことから、本格的な持ち直しに向け、実体経済は依然綱渡りの状況といえる。

■株価=半年で28%上昇・時価総額3割増

 企業の中間決算期末に当たる9月30日の東京株式市場は、日経平均株価(225種)が、前日比10円52銭安の1万219円5銭、東証株価指数(TOPIX)が7.98ポイント高い1018.80で取引を終えた。
 この日の日経平均の終値は、3月末の7972円71銭から28.1%上昇した。金融機関などが、決算で株式の含み損益の算出に使用するケースが多い月中平均で見ると、9月は1万649円92銭で、3月(8169円75銭)より30.3%も上昇した。
 円高の進行といった懸念材料はあるものの、株式市場が半年間、比較的、堅調に推移したことで、9月中間決算では企業の財務状況の改善が見込まれる。
 東証1部の時価総額は、9月30日終値で297兆6989億円となり、3月末からの半年で約70兆円、30.4%増加した。金融不安の後退を背景に銀行株が急伸したほか、業績改善に伴いハイテク・自動車の株価が上昇し、時価総額を押し上げた。
 時価総額1位のNTTドコモは3月末比2兆6093億円増の13兆6991億円、2位のトヨタは同2兆3284億円増の11兆8407億円と10兆円台を回復した。

■中小製造業の景況感34か月ぶり好転

 商工中金が発表した9月の中小企業景況観測調査によると、景気の現状に関する景況判断指数は49.4と、前月比3.4ポイント上昇した。改善は2か月ぶりだが、「好転」「悪化」の分岐点である50は引き続き下回った。調査は取引先800社を対象に面接方式で実施した。
 このうち、製造業は50.4と同4.4ポイント上昇、2000年11月以来2年10か月ぶりに50を超えた。特に鉄鋼・金属が中国向けを中心に堅調な外需に支えられていることや、輸送用機械が排ガス規制によるトラック需要の増加で好調な点を反映したとみられる。一方、非製造業は48.6で同2.6ポイント上昇した。

■NY連銀通じ委託介入・米当局容認か

 新しい110円の「防衛ライン」死守に挑む政府・日銀は、30日深夜(現地時間で同日午前)、ニューヨーク外国為替市場でニューヨーク連銀を通じ、円売り・ドル買いの委託介入を実施した。
 介入は「1ドル=110円30銭近辺で行われたもよう」だ(市場筋)。介入額は明らかにされていないが、これを受け、円相場は一気に一時、111円台後半まで急落した。
 委託介入は昨年6月28日以来1年3か月ぶり。米通貨当局が1ドル=110円突破が目前となった円高を、阻止する日本政府の為替政策を、基本的に容認したとみられる。
 これに関連して、ジョン・テーラー米財務次官は1日、ワシントン市内で記者団に対し、日本政府・日銀が9月30日にニューヨーク連銀に委託して行った外国為替市場での円売り・ドル買い介入について「先進7か国財務相・中央銀行総裁会議(G7)の声明に背く行為とは考えていない」と述べ、一定の理解を示したと報じられた。

■NY外為=円110円台後半円売り一段落

 1日午前のニューヨーク外国為替市場の円相場は、1ドル=110円台後半に反発している。午前8時50分現在は110円80~90銭と、前日午後5時(111円45-55銭)比65銭の円高・ドル安。政府・日銀が前日、ニューヨーク連銀を通じて委託介入を実施したことから、強まっていた円売りの動きが一段落した。

■地上波TV見られる携帯電話年内発売

 1日付で「J-フォン」から社名変更した「ボーダフォン」のダリル・グリーン社長は同日の記者会見で、地上波のテレビ番組が見られる携帯電話を年内に発売する方針を明らかにした。
 発売するのはNEC製の折り畳み機種で、内蔵したテレビチューナーでNHKや民放などの電波を受ける。大きさは現在普及している携帯電話とほとんど変わらないという。価格は未定。
 社長は「携帯電話でテレビ番組も見たいという需要は大きく、顧客が喜ぶのは間違いない」と述べ、今後、契約者拡大につながるとの見方を示した。

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