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2004年2月20日号

■GDP年率7%増13年半ぶり高い伸び

 内閣府が発表した2003年10-12月期の国内総生産(GDP、速報値)は、物価変動の影響を除いた実質で前期比1.7%増、年率換算では7.0%増と、4・四半期連続のプラス成長となった。実質ではバブル期の1990年4-6月期以来13年半ぶりの高い伸びとなり、企業部門を中心に景気回復の動きが強まってきた。
 竹中経財相は、GDPが7%プラスとなったことについて評価し、景気は「民需中心に緩やかにしっかり回復」との認識示した。
 一方、内閣府が発表した2003年の名目国内総生産(GDP)は前年比0.2%増の499兆527億円となり、3年ぶりに増加したものの、2年連続で500兆円の大台を下回った。ピーク時の1997年(520兆9373億円)に比べると4.2%縮小した。

■日銀判断=現状・先行きとも据え置き

 日本銀行は2月の金融経済月報で、景気の現状について「緩やかに回復している」とし、1月の判断を据え置いた。先行きについても「景気は回復を続けるが、そのテンポは緩やかなものにとどまる」との見通しを維持した。
 消費者物価の先行きについても「基調的には小幅のマイナスを続ける」との予想を据え置き、デフレ脱却の見通しには慎重な判断を崩していない。
 また輸出は「このところ大幅に増加している」として、前月の「増加している」から判断を上方修正し、米国やアジアなど海外経済の景気回復を背景に、輸出環境が一段と改善していることを強調した。
 企業の資金需要も「減少テンポが幾分緩やかになってきている」との表現を加え、設備投資などで前向きな動きが出ているとの認識を示した。

■倒産件数=13か月連続で前年同月下回る

 民間信用調査機関の帝国データバンクが発表した1月の全国企業倒産集計(負債額1000万円以上)によると、倒産件数は前年同月比16.1%減の1205件と、13か月連続で前年同月の実績を下回った。倒産件数が13か月連続で減少するのは、1998年11月-99年10月の12か月連続を抜いて、バブル経済の崩壊後では最長となる。
 負債総額は同62.8%減の4535億円で、2か月連続で5000億円を下回った。負債総額が2か月連続で5000億円を割り込むのは、99年11-12月以来だ。13か月ぶりに株式公開企業の倒産がなかったため、負債総額は大幅に減少した。
 帝国データバンクは「中小企業は、政府系金融機関による融資など公的な救済策で日々の資金繰りをしのいでいる。企業の経営環境は依然として厳しい」と分析した。

■東京都消費者心理・3か月ぶり改善

 内閣府が発表した1月の消費動向調査(東京都が対象)によると、消費者心理の明るさを表す「消費者態度指数」が前月比1.4ポイント上昇の44.3と、3か月ぶりに改善した。収入や暮らし向きの悪化を懸念する見方が後退したことなどが主因。
 ただ、同指数は最近のピークまで戻っていないため、内閣府は基調判断を「水準は高いものの、このところ一進一退で推移している」とした。

■イランのアザデガン油田=日本権益獲得へ

 日本政府が、中東地域で最大級とみられるイランのアザデガン油田の原油生産や販売などについての権益獲得で、イラン政府と基本合意に達する見通しとなった。
アザデガン油田はイラクとの国境付近で発見された油田で、可採埋蔵量260億バレルは、世界4位の埋蔵量とされる。
 油田開発の基本計画によると、プロジェクトは総額2000億円以上に上り、石油公団系の石油資源開発、国際石油開発などの企業連合が開発を手掛ける。2006年ごろに生産開始し、ピーク時には最大日量50万バレル以上の生産を見込む。日本側はこのうち、3分の2程度の30-40万バレルを輸入する予定。
 日本の官民連合が2000年11月、他国の企業より優先的に開発交渉できる優先交渉権を獲得し、イランと交渉を重ねてきた。だが、優先交渉権が切れる昨年6月を前に、アメリカがイランの核開発疑惑を理由に日本に契約締結の延期を求める一方、イランは日本を除いた国際石油資本(メジャー)などによる入札を計画するなど、契約締結が危ぶまれていた。合意されれば、日本の自主開発原油としては過去最大となる。

■PC出荷台数3年ぶり増・出荷額は減少

 民間調査会社のマルチメディア総合研究所が発表した昨年のパソコンの国内出荷台数は前年比6.6%増の1198万5000台となり、3年ぶりにプラスとなった。
 企業の買い替え需要が伸びたほか、テレビ機能の付いた大画面機種など、個人向けも好調だったためだ。ただ、価格下落の影響で、出荷額は同1.7%減の1兆7700億円と、3年連続で減少した。
 メーカー別の出荷台数シェア(市場占有率)は、NEC(21.6%)、富士通(20.9%)、ソニー(9.6%)、デル(9.3%)、東芝(8.0%)などで、順位は前年と同じ。
 ただ、3位のソニーと4位のデルの差が、昨年の5.5ポイントから今年は0.3ポイントと急速に縮まった。ソニーが発売を収益性の高いモデルに絞り込んだ結果、シェアを昨年の13.5%から3.9ポイント落としたのに対し、デルが低価格と積極的な広告戦略で1.3ポイント伸ばしたためだ。

■主要155社4-12月期経常益34%増

 日本経済新聞社が3月期決算の主要上場企業155社について、2003年4-12月期の連結業績を集計したところ、経常利益は前年同期を34%上回った。
 デジタル景気の拡大で電機の利益が伸び、中国向け需要増を支えに機械なども好調だった。2004年3月期通期も二ケタ増益となる見通しだ。
 全国上場企業(新興三市場、金融を除く)のうち、今年度から義務づけられた四半期業績開示で、前年同期と利益を比較できる155社を集計した。社数は3月期企業の1割弱、利益額では約4分の一に相当する。高収益企業の割合が多く、利益の伸び率は全体のペースを上回っているとみられる。

■昨年機械受注10.7%増の11兆545億円

 内閣府が発表した2003年の機械受注統計によると、民間設備投資の先行指標となる「船舶・電力を除く民間需要」(季節調整値)は、前年比10.7%増の11兆545億円と、3年ぶりに前年を上回った。デジタル家電の好調さを反映し、半導体製造装置などが大きく伸びた。

 

2004年2月5日号

■今春闘・賃上げ率7年ぶり前年上回る

 住友生命総合研究所は、今春闘の賃上げ率予測を発表した。それによると、東証一部上場で従業員数が1000人以上などの主要企業の定昇とベースアップを合計した賃上げ率は1.7%で、7年ぶりに前年実績(1.63%)を上回ると見通した。
 全体の物価動向が比較的落ち着いていることに加え、労働生産性が向上したことが背景にあるという。従業員300人未満の中小企業の場合も1.2%と、14年ぶりに前年実績(1.17%)を上回ると予測した。

■1月市場介入総額は過去最大7兆円

 財務省は、政府・日本銀行が昨年12月27日-1月28日までの1か月に実施した円売り・ドル買いの市場介入総額が7兆1545億円に達したと発表した。昨年9月の5兆1116億円を約2兆円上回り、月間では過去最大の巨額介入となった。
 この介入資金を調達するため、期間中に外国為替資金特別会計が保有する米国債5兆140億円を、日銀に一時売却したことも明らかにした。
 しかし、巨額介入にもかかわらず、円相場は1月中旬に3年4か月ぶりの1ドル=105円台をつけ、その後も円高・ドル安の流れは変わっていない。外貨準備の含み損も03年3月末の約5兆7000億円から04年3月末は約7兆8000億円まで拡大すると見込まれており、介入一辺倒の為替政策に疑問の声が強まり始めた。

■発明対価訴訟=過去最高額を支払い命令

 光ディスクの読み取り技術の特許を巡り、日立製作所の元社員で会社経営者米沢成二氏(65)が発明の対価として2億5000万円を求めた訴訟の控訴審判決が1月29日、東京高裁であった。山下和明裁判長は日立に発明対価として3480万円の支払いを命じた一審・東京地裁判決を一部取り消し、約1億2800万円の支払いを命じた。
 また、青色発光ダイオード(LED)の開発者として知られる中村修二・米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授(49)が、勤務していた日亜化学工業(徳島県阿南市)に発明の対価の一部として200億円を求めた訴訟の判決が1月30日、東京地裁であった。三村量一裁判長は発明の対価を約604億円と認定し、請求通り日亜に200億円の支払いを命じた。

■電力7社・都市ガス3社4月から値下げ

 東京電力など電力10社と東京ガスなど都市ガス大手4社は、燃料などの価格と為替の変動をベースに3か月ごとに料金を見直す「燃料・原料費調整制度」に基づいた4月からの電気・ガス料金を発表した。
 円高の影響で原油の購入価格が値下がりしたことに加え、液化天然ガス(LNG)の価格も下落した結果、電力では7社が値下げとなり、標準世帯月額の値下げ幅は中国電力で54円、東電で46円になる。都市ガスも東ガスなど3社が値下げとなり、標準世帯月額の値下げ幅は最大の大阪ガスで93円になる。
 関西電力、中部電力、東北電力と東邦ガスの4社は、燃料・原料価格の変動が大きくなかったため、料金を据え置く。

■企業献金政策評価点=自民85・民主50以下

 日本経団連は、企業献金の指針となる政党の政策評価を発表した。2大政党である自民、民主両党の政策取り組みを採点した結果、エネルギーや税制改革などの分野を中心に、自民党が高い評価となった。日本経団連は、この指針に基づき積極的に政党献金を行うよう会員企業に働き掛ける。1993年に献金のあっせん廃止を決定して以来、約10年ぶりに企業献金への関与が再開する。
 記者会見で奥田碩日本経団連会長は、評価を総合点で示すと「自民は85点くらい、民主は50点以下」と述べ、隔たりが大きいとの認識を示した。次回の政策評価は、今夏の参院選前に公表する。
 日本経団連は、10項目の「優先政策事項」を対象に(1)党のマニフェスト(政権公約)との「合致度」(2)実現に向けた「取り組み」-の2点について、最高ランクのAから最低のEまでの5段階で採点した。

■03年輸出入過去最大・黒字10兆円台

 財務省が発表した2003年の貿易統計(速報、通関ベース)によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易黒字は前年比3.6%増の10兆2387億円と、2000年以来、3年ぶりに10兆円台に乗せた。
 輸出入とも過去最大を更新した。対米取引の不振を尻目に、対中国の輸出・輸入が堅調で、ともに過去最大となるなど、対アジア貿易の好調ぶりが目立った。
 輸出額は前年比4.7%増の54兆5589億円、輸入額は同5.0%増の44兆3202億円と、1947年に統計を取り始めて以来、いずれも過去最高を記録した。

■中小企業=資金繰り12年前の水準に回復

 中小企業金融公庫が発表した1月の景況調査によると、中小企業で資金繰りに「余裕がある」と答えた企業の割合(%)から「窮屈」と答えた企業の割合を差し引いた「資金繰り判断指数(DI)」は、前月比1.1ポイント改善してマイナス9.4となり、バブル経済末期の1991年5月(マイナス8.8)以来、12年8か月ぶりの水準まで回復した。
 また、利益が「増加」と答えた企業の割合から「減少」と答えた企業の割合を差し引いた「利益額DI」はプラス2.8で、前月より0.5ポイント低下したが、5か月連続でプラスを記録した。利益額DIが5か月続けてプラスになるのは、2000年9月―2001年1月以来となった。

■完全失業率4.9%・2年半ぶり5%切る

 総務省が発表した労働力調査(速報)によると、昨年12月の完全失業率(季節調整値)は前月(5.2%)を0.3ポイント下回る4.9%で、2001年6月以来2年半ぶりに5%を切った。昨年12月の完全失業者数は300万人で、前年同月比31万人減。失業者数が前年同月と比べて減少したのは7か月連続。
 2003年の平均完全失業率は5.3%で、前年(5.4%)を0.1ポイント下回った。年平均が前年を下回ったのは、1990年以来13年ぶり。

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