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2004年3月20日号

■春闘回答=日産満額ベア・一時金増額

 金属労協(IMF・JC)に労働組合が加盟する自動車、電機などの主要企業各社は、春闘の一斉回答を行った。日産自動車は、ベースアップ(ベア)1000円を含む7000円の賃上げと金額ベースで過去最高に並ぶ6.0か月の年間一時金を示し、3年連続で要求通りの満額回答を行った。
 焦点の一時金は業績が上向く自動車、電機、鉄鋼で増額傾向となり、業績改善は賃金でなく、一時金で報いる経営側の姿勢が鮮明になった。
 デフレが続くなか連合は、今春闘で統一ベア要求を3年続けて断念し、定期昇給(定昇)相当額の確保を指示した。大手のベア要求は日産とヤマハ発動機の2労組だけで、ヤマハ発動機はベア・ゼロを回答した。ベアを見送った他の主要労組の多くは定昇相当額の確保で賃金交渉を終えた。
 好業績が目立つ自動車大手では、トヨタ自動車もマツダに続き、満額回答。ホンダは、一時金で過去最高の6.55か月を回答した。

■連合会長評価=春闘「100%に近い」

 連合の笹森清会長は、自動車や電機など大手企業による春闘の一斉回答を受けて記者会見した。一時金で満額回答が相次いだことについて「目標に100%近い形となった」と述べ、満足感を示した。
 また笹森会長は「大手では、景気回復と業績改善が回答に表れた」と指摘。日本経団連が今春闘で賃下げを視野に入れた対応方針を打ち出したが、結果的には定期昇給相当分は確保されたことから「労働側の努力で阻止できた」と自賛した。

■固定電話から携帯⇒最安の3分54円に

 NTT東日本と西日本は、固定電話発信・携帯電話着信の通話料金について、4月1日から、NTTドコモの携帯電話への着信で3分54円、au向けで同57円、ボーダフォン、ツーカー向けで同63円に、それぞれ設定すると発表した。
 3分54円はこれまでに公表した固定電話会社の中では最安値となる。
 利用するには、NTT東日本の顧客は相手の携帯電話番号の前に「0036」を、西日本の顧客は「0039」をそれぞれダイヤルすることが必要で、番号を押さなければ、携帯電話会社が設定している現在の料金(3分70-120円)が適用される。

■国街角景況感報告=業種・地域で格差

 内閣府は、街角の景況感を毎月聞く「景気ウオッチャー調査」の回答者との意見交換会を開き、景気の現状について直接報告を受けた。
 参加者からは「仕事がどんどん増えて非常にいい」(近畿の電気機械器具製造業)と前向きな報告が多い半面、「家庭向けゲーム機の販売が落ちている」(アミューズメント施設従業員)と厳しい内容もあり、業種や地域による景況感に格差がでた。「牛肉、鶏肉の販売が非常に落ちている」(北海道のスーパー)と、鳥インフルエンザやBSEの悪影響を訴える報告も相次いだ。また、鉄鋼など原材料価格の上昇や、消費税の総額表示への変更による混乱を不安材料に挙げる向きもあった。

■開発・次世代超高速無線通信規格対応技術

 通信総合研究所など官民のグループは、室内のテレビやDVD(デジタル多用途ディスク)レコーダー、パソコンなどを無線で結ぶ次世代の超高速無線通信規格「UWB(超広帯域)」に対応した新技術を開発した。
 速度は光ファイバー通信の三倍以上で高精細映像を瞬時に送受信できる。家電同士をつなぐ回線が不要になり、利便性が向上する。2005年にも実用化する見通しだ。
 UWBは次世代の無線LAN(構内情報通信網)の規格。デジタル家電やパソコンなどをインターネットでつなぎ、情報をやり取りする「ユビキタス(いつでもどこでも)社会」の中核技術として期待が高い。

■3月月例経済報告=輸出・消費を上方修正

 竹中経済財政・金融相は、3月の月例経済報告を関係閣僚会議に提出した。政府の景気認識を示す基調判断は据え置いたが、「景気は設備投資と輸出に支えられ、着実な回復を続けている」として、2月の「回復している」から「回復を続けている」に修正された。
 先行きについても、「世界経済が回復する中で、日本の景気回復が続くと見込まれる」との見方を維持した。竹中経済財政・金融相は、閣僚会議後の記者会見で「しっかりとした回復の動きが継続している」と強調した。
 個別項目では、消費は「持ち直しの動きがみられる」から「持ち直している」に上方修正した。デジタル家電の好調な販売などで、1月の家計調査で実質消費支出が前年同月を上回ったことや、消費者心理の改善傾向を反映した。
 輸出も、中国向け機械機器を中心とするアジア向けが好調なことから、「増加している」から「大幅に増加している」に上方修正した。住宅建設も「おおむね横ばい」から「このところ増加している」に判断を引き上げた。
 設備投資と生産は、いずれも「増加している」との判断を維持した。一方、雇用は、完全失業率が1月に5.0%と前月より上昇するなど一進一退となっており、「依然厳しいものの、持ち直しの動きがみられる」との見方を変えなかった。

■3月日銀月報=緩やかな回復続く据え置き

 日本銀行は、3月の金融経済月報を発表し、景気の現状認識について「緩やかに回復している」との認識を示し、3か月連続で景気判断を据え置いた。
 ただ、個人消費については、前月の「横ばい圏内の動き」との判断から「足元はやや強めの動きとなっている」とし、前月の「横ばい圏内の動き」から3か月ぶりに判断を上方修正した。また、前月は「緩やかな回復を続けている」としていた設備投資も、「回復を続けている」と「緩やかな」という表現を削除し、やや表現を強め上方修正した。そのうえで、今後については「輸出、設備投資を中心に最終需要の回復が続き、生産も引き続き増加していく可能性が高い」と判断。景気全体の先行きについて、従来の「回復を続けるが、テンポは緩やかなものにとどまる」から、「緩やかな回復を続ける」に表現を改めた。

 

2004年3月5日号

■首相=郵政民営化担当大臣設置の意向

 小泉純一郎首相は、郵政三事業の民営化を担当する特命相を任命する意向を表明した。今夏の参院選後の内閣改造を念頭に置いたものとみられる。
 首相は「郵政民営化は大改革なので、法案審議を考えると担当大臣を置いた方がいい」と指摘。時期については「法案のまとめ具合を見ながら」とし、具体的な候補も「何人かはある」と述べた。
 郵政民営化の法案づくりをめぐっては郵政事業を所管する総務省と、首相に直結する内閣官房との綱引きが続いている。首相は経済財政諮問会議での郵政論議の取りまとめ役に竹中平蔵経済財政・金融担当相をあてており、民営化への慎重論が強い総務省から切り離して、法案化を進めたい意向とされる。

■労働者派遣法・製造業務への派遣解禁

 改正労働者派遣法が3月1日に施行され、製造現場への人材派遣が解禁される。派遣労働の期間の上限も現行の原則1年から3年に延長となり、製造業への派遣は2007年2月末まで3年間は1年を上限とするが、それ以降は3年に延びる。
 完全失業率が5%前後と依然高水準にある状況で、多様な働き方を認め仕事に就きやすい環境を整えるねらいがある。
 正社員として採用することを前提に一定期間を派遣社員として働く「紹介予定派遣」は、これまで禁止していた派遣先企業の事前面接などを解禁する。一方、無制限に試用期間を繰り返すような制度の悪用を防ぐため、紹介予定派遣での派遣期間は半年以内に限る。

■地域経済動向4地域景況判断引き上げ

 内閣府は、全国11地域の景況判断を示す2月の地域経済動向調査結果を発表した。デジタル家電の好調でIT(情報技術)関連企業の生産が上向いていることなどを受け、北関東、南関東、東海、中国の4地域の判断を、昨年11月の前回調査から上方修正した。
 東海は、自動車が堅調なことや雇用環境が一段と改善したことなどを踏まえ、前回の「緩やかな改善」から最も評価の高い「回復」に変更。一方、北海道は例年より雪が少なく、観光客が減少したことなどを反映し、「やや弱含み」と全地域中最も低い評価が続くなど、景気回復の勢いは地域間でばらつきがみられる。

■消費者物価=東京連続下落・大阪市上昇

 総務省が発表した2月の東京都区部消費者物価指数(中旬速報値、2000年=100)によると、価格変動が大きい生鮮食品を除いた指数は前年同月比0.2%下落の96.8となった。前年比マイナスは99年10月以来53か月連続。
 一方、大阪府が発表した2月の大阪市消費者物価指数(2000年=100)は、前年同月比0.1%上昇と、4か月ぶりにプラスとなった。穀類、ハンドバッグなどの輸入品や、たばこ、医療費など、国の制度改正に伴うものが値上がりした。前月比は変わらず。

■世界長者ビル・ゲイツ氏10年連続1位

 米経済誌フォーブスが発表した2004年版の世界の長者番付によると、資産10億ドル以上は587人で過去最高となった。トップは、米マイクロソフトのビル・ゲイツ会長で資産総額466億ドル(約5兆1000億円)と、10年連続世界一の資産家となった。
 2位は米著名投資家のウォーレン・バフェット氏、3位は独小売り大手アルディのカール・アルブレヒト氏で、トップ3は3年連続で同じ顔ぶれだった。
 日本人トップは、サントリーの佐治信忠社長と一族の55位(69億ドル)だった。盗聴事件で起訴された武富士前会長の武井保雄被告と一族が62位(62億ドル)と、昨年に続いて日本人として2位になった。
 「ハリー・ポッター」シリーズで知られる英国の女性小説家J・K・ローリングさんが552位(10億ドル)と、初めてランク入りした。

■エネルギー消費22年度ピークに減少

 経済産業省は総合資源エネルギー調査会(経産相の諮問機関)需給部会で日本の最終エネルギー消費が2022年度をピークに減少に向かうとの長期需要見通しを報告した。人口の減少や経済成長の減速、省エネ技術の進展などが背景にある。
 エネルギー需要が減少に向かえば、今後の原子力発電所の増設計画や地球温暖化対策にも影響を与えそうだ。
 試算は、2030年度までの実質経済成長率は年平均1.5%で推移する、人口は2006年度をピークに減少するなどを前提に、省エネや生産活動の鈍化で、産業部門のエネルギー消費量は緩やかに減少し、家庭、オフィスビル、旅客部門の消費量も2020年代半ばには減少に転ずるとした。

■オウム・松本被告に死刑判決

 地下鉄、松本両サリン、坂本弁護士一家殺害など13事件で27人の犠牲者を出したとして、殺人罪などに問われているオウム真理教元代表・松本智津夫被告(麻原彰晃48歳)の判決公判で、東京地裁(小川正持裁判長)は2月27日午後、求刑通り同被告に死刑を言い渡した。
 教団による一連の事件で、一審判決で死刑が言い渡されたのは12人目。松本被告はいずれの事件でも実行行為にかかわっておらず、同被告の指示や共謀が争われてい たが、判決はすべての事件で共謀と認定した。松本被告側はただちに控訴した。1996年4月の初公判から7年10か月、「教祖の犯罪」は厳しく断罪された。

■1月小売業販売額前年比1.3%増

 経済産業省が発表した1月の商業販売統計(速報)によると、小売業の販売額は前年同月比1.3%増の10兆4150億円となり、3か月ぶりに前年比でプラスとなった。
 同省は小売業の基調判断を「弱含みながら一部に動きが見られる」から「持ち直しの兆しが見られる」に、1年8か月ぶりに上方修正した。
 自動車や衣料品の販売が好調だったからで、業種別では新型車の発売で自動車が7.0%増。織物・衣服・身の回り品も2.5%増となった。米の値上がりやソフトドリンクの販売増などで飲食料品もプラスとなった。
 百貨店など一店舗内で様々な商品を扱う各種商品は1.7%減ったが、減少率は2か月連続で縮まった。

 

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