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2004年8月20日号
竹中平蔵経済財政担当相は、8月の月例経済報告を関係閣僚会議に提出した。報告は景気の現状について、7月に引き上げた「企業部門の改善が家計部門に広がり、堅調に回復している」との基調判断を据え置いた。
先行きに関しても、前月に続き「景気回復が続くと見込まれる」としたものの、原油価格の高騰に言及し、「経済に与える影響には留意する必要がある」と指摘した。
日銀は8月の金融経済月報で、景気の総括判断を「回復を続けている」とし、2か月連続で据え置いた。
先行きについても、「景気は回復の動きを続け、前向きの循環も明確化していく」との見通しを変えなかった。ただ、足元の原油価格高騰を受け、「原油価格の動向と、その内外経済への影響については留意する必要がある」と新たに付け加えた。
輸出と設備投資、鉱工業生産はいずれも「増加を続けている」との判断を維持。雇用面については、7月の「改善の動きがみられている」から、「改善傾向が続いている」とやや表現を変えた。
総務省は、住民基本台帳に基づく3月31日時点の全国の総人口は、1億2682万4166人だったと発表した。前年からの増加は13万5802人(0.11%)で、対前年の増加数・増加率は過去最低となった。
出生者数は112万9239人、出生者数から死亡者数を引いた自然増加数は11万8052人で、いずれも過去最低だった。65歳以上の老年人口の割合は19.24%と過去最高を更新しており、少子高齢化がさらに進んでいることが明らかになった。
人口の動態を市部・町村部別に見ると、市部の人口は前年から約103万人増加し、約1億92万人と初めて1億人を突破した。全人口のうち市部に住む人の割合も、79.6%と過去最大に。一方、町村部人口は前年比で約89万人減の約2590万人と、1968年の調査開始以来、過去最少になった。市町村合併の進展などが影響してきた。
内閣府が発表した6月の景気動向指数(速報値)によると、景気の現状を示す一致指数は88.9%と、景気判断の分かれ目となる50%を2か月連続で上回った。
一致指数を構成する指標のうち、大口電力使用量や所定外労働時間指数など5指標が、2002年1月を「谷」とした今回の景気拡大局面での最高を更新し、景気の力強さを裏付けた。内閣府は「改善の動きは続いている」との基調判断を10か月連続で据え置いた。
6月まで回復が続いていたと正式に確認されれば、今回の景気拡大局面(谷から山の期間)は29か月となり、戦後13回の拡大局面のうち6番目の長さになる。
景気の動きより数か月先行する先行指数は60.0%、半年から1年遅れる遅行指数も66.7%で、ともに10か月連続で50%を上回った。
財務省は、7月末の外貨準備高が前月比12億5200万ドル増の8192億300万ドルになったと発表した。増加は3か月連続で、過去最高の今年3月末の8265億7700万ドルに次ぐ過去2番目の高水準。1999年10月以降、56か月連続で世界一となった。
7月の外国為替市場への介入額はゼロだったものの、米国債の金利収入など運用益が増えたのが主因だ。外貨準備高のうち、外国証券は6618億2400万ドルだった。
社会保険庁は厚生年金と国民年金の全加入者を対象に、過去1年間の年金保険料の支払い実績を毎年通知する。2005年度分から始める。
加入している保険制度や納めた保険料の金額、未納期間の有無などを記した記録を毎年送付する。未納者を含めた全加入者が年金の加入状況を把握しやすくする。
社会保険庁の村瀬清司長官が「2005年度から全被保険者に対して、直近1年間の納付状況等を送付することを考えている」と述べた。通知する情報は過去1年分に限る。加入期間すべてを知るには社会保険事務所に問い合わせる必要がある。
19日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)の原油先物相場は、前日につけた過去最高値を更新し3日続伸した。指標となるウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)の9月渡し価格は、19日早朝の時間外取引で一時、1バレル=47.96ドルと取引中の最高値を更新し、1バレル=48ドルに迫る水準まで上昇した。
原油相場は騰勢を強めており、18日は通常取引の終値でも1バレル=47.27ドルと初の47ドル台をつけた。
イラク情勢の混迷や、ロシア石油大手ユコスの経営危機などに対する懸念が根強いうえ、中国や米国の原油需要の高まりで、需給のひっ迫感が強まっている。最近の原油高騰に対しては、根拠なき熱狂と指摘する声もあるが、投機筋の資金流入も続いている模様で、原油価格が反落する兆しが見えていない。
一方、東京原油スポット市場で16日、アジア域内の価格指標となる中東産ドバイ原油が続伸し、取引の中心である10月渡しは前週末比1.35ドル高の1バレル40.10ド ルと初めて40ドル台に乗せた。昨年同期に比べ12.8ドル(47%)高い。原油価格が歴史的な高値水準にあることから、9月以降の国内のガソリン価格への影響が避けられない見通しになってきた。

2004年8月5日号
国際通貨基金(IMF)が策定した2004年の対日審査報告書の全容が明らかになった。IMFはこの中で、今年の日本の実質GDP(国内総生産)成長率を大幅に上方修正し、米国と並ぶ4.5%に急回復すると予測した。
7月30日発表の米第2・四半期GDP(速報値)は3.0%増と予想外に鈍化しており、最終的に暦年ベースでは1991年以来13年ぶりの「日米逆転」を記録する可能性もあるという。
国税庁は、相続税や贈与税の評価基準となる2004年分(今年1月1日現在)の路線価を公表した。全国約41万地点の宅地部の平均路線価は11万5000円で、前年に比べ5.0%下がり、12年連続の下落となった。
下落率は前年よりも1.2ポイント縮小し、東京、大阪、名古屋など都市部を中心に地価の下げ幅が縮小した地域が増えるなど、景気回復の兆しが路線価にも反映した形となった。
圏域別の下落率は、東京圏で1.3ポイント、大阪圏で1.0ポイント、名古屋圏で0.5ポイントそれぞれ縮小した。逆に、地方では下落率がさらに0.5ポイント拡大し、地価の二極分化が一層進んだ。
都道府県別の平均路線価はすべて4年連続で下落したが、前年より8道県多い21都道府県で下落率が縮小した。10%以上下がったのは2県だけで、昨年よりも2県少なくなった。
財務省は、全国財務局長会議を開き、全国11地域の経済情勢を報告した。多くの地域で生産活動や個人消費が堅調に推移していることなどから、景気の総括判断は「緩やかな回復が続いている」と、前回4月の判断を据え置いた。
地域別の情勢は11地域のうち、自動車生産の好調な東海が「着実に回復している」と表現を強めたほか、北陸、中国、九州、沖縄の5地域で判断を上方修正し、6地域で判断を据え置いた。
東京電力など電力10社と、大阪ガスと西部ガスは、火力発電の燃料となる原油や石炭価格の高騰、液化天然ガス(LNG)価格の上昇などを受けて、10-12月の料金を一斉値上げすると発表した。
電気料金では、標準的な使用量の家庭向け料金の値上げ幅は、東電で61円となるほか、最大の沖縄電力で161円、最小の関西電力で42円となる。
電力10社すべてが値上げとなるのは、2001年10-12月以来3年ぶりで、原油高騰の影響が企業や家庭に広がりつつある。
電気事業連合会によると、料金算定の基になった今年4-6月の燃料コストは、1-3月と比べ、原油で約1割、石炭で約3割高くなったからだという。
財務省が発表した2004年上半期(1-6月)の貿易統計速報によると、対アジアの貿易黒字が前年同期比58.4%増の3兆7090億円となり、過去最高を更新した。
対中国を中心に輸出・輸入額とも過去最高で、黒字額は6年半(13期)ぶりに対米黒字を上回った。経済成長が続くアジアが外需のけん引役となり、国内景気回復の原動力になっている構図が明らかとなった。
アジア向けの輸出額は前年同期比19.9%増の14兆2374億円と、5期連続で増えた。半導体製造装置などの光学機器が42.5%増と好調で、電子部品、船舶用鋼板などの鉄鋼も2割近く増えた。地域別では中国向けが24.2%増となったほか、対台湾が27.8%増、韓国向けも24.0%増と高い伸びが目立った。
東京大学、九州大学、大阪大学と日立製作所などの産学チームは国内初の汎用手術ロボットを開発した。心臓や肺、腸など様々な臓器に対応し、出血を少なくするなど患者の負担を抑える設計。切るべき患部の正確な位置を案内するナビゲーション機能も付けた。産学協同でベンチャー企業を設立し、2年内の臨床試験を目指す。
開発したのは内視鏡を使う手術用のロボット。熟練が必要な内視鏡手術は医師の巧拙の差が大きく、医療事故も相次ぎ発生した。手術の難しい部分をロボットに代行させて正確さを高める狙いだ。
シャープと大同特殊鋼、大同メタル工業の3社は共同で、発電効率が世界最高の太陽光発電システムを開発した。
特殊なレンズで太陽電池に光を集める。現在普及しているシリコン製太陽電池に比べ、効率は1.5―2倍高く、価格は量産化で半額程度にできる見通し。発電事業の需要を開拓する方針で、米国で来年にも試験販売を始める。
試作したのは「集光型太陽光発電システム」で、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託で開発した。大きさは縦が約1.7メートル、横が約0.3メートル。出力は約150ワット。発電効率は28.1%。
経済協力開発機構(OECD)は、加盟30か国の雇用の見通しと課題をまとめた2004年版「雇用アウトルック」を公表したなかで、来年の日本の失業率は4.6%に低下し2000年以来、5年ぶりに5%を下回ると予測した。
OECDは、日本の今年の失業率は5.0%と予想している。日本の課題として、若年層と女性の労働参加率向上を挙げた。15-24歳の若年者の雇用と仕事に就くことのできる就業可能人口に対する働いている人の割合を示す労働参加率(自営業含む)は44.8%と主要7カ国(G7)中6位で、OECDの平均も下回っているとした。

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