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2004年9月20日号

■2010年食料自給率45%達成を断念

 農水省は、現在40%の食料自給率(カロリーベース)を2010年までに45%へ引き上げる現行目標の達成が困難になったとの報告書をまとめた。
 現行の自給率目標は2000年3月に設けられた。しかし、食生活の変化に伴って需要が伸びている肉類や乳製品、その家畜のエサとなる牧草やトウモロコシなどは外国からの輸入が増えており、自給率は6年連続で横ばいが続いている。低迷を続ける自給率の向上は容易ではないとの見方が強い。
 2015年度までの新しい目標を来年3月にまとめる方針だ。新目標は、2015年度に45%とする案が有力だ。しかし、実現に向けた説得力のある施策を提示できなければ、目標の先送りとの批判が出る恐れがあり、農水省は今後、専門家などを交えて協議を進めていくという。

■厚労省生活保護の国負担割合下げる方針

 厚生労働省は、来年度から地方自治体が実施する生活保護給付の国庫負担割合を引き下げる方針を決め、与党と調整に入った。
 国と地方の税財政改革(三位一体改革)の焦点である地方向け補助金削減策の一環で、給付費の4分の3という現在の補助率を3分の2にする案を軸に検討している。
 今後、地方自治体と調整するが、実現すれば支出が増える自治体は給付総額を抑制する可能性がある。ただ、全国知事会などは8月に決めた案で生活保護は削減対象から「除外すべきだ」と訴えている。来年度予算を編成する年末に向けた交渉は難航が必至だ。

■高速深夜割引11月・会社設立来年10月

 石原伸晃国土交通相は記者会見で、日本道路公団の管轄する高速道路料金の引き下げについて「11月から夜間割引を実施する。地方の通勤時間帯の割引は来年早々にも可能」と述べ、システム変更を伴わない時間帯割引を先行して実施する考えを示した。
 国交省は料金引き下げについて来春までとしており、具体的な時期に言及したのは初めて。システム変更が必要な利用頻度に応じた割引は「4月ぎりぎりになるかもしれないが、できるだけ早い時期を考えている」と話した。
 一方、道路公団の近藤剛総裁は記者会見で、道路公団が民営化されて3分割される株式会社について、「設立時期は来年10月1日を目標とする」と表明した。

■個人金融資産1425兆円株高で10兆円増

 日本銀行が発表した資金循環速報によると、今年6月末の個人(家計部門)の金融資産の残高総額は、前年同期比3.0%増の1425兆5282億円となった。
 四半期ベースでは4期連続で前年同期の実績を上回り、過去最高だった2001年6月末(1440兆9395億円)以来の高い残高水準となった。
 3月末に比べ10兆円増加した。株価の上昇で、保有株式の評価額が値上がりしたことなどが資産全体を押し上げた。

■今年度民間実質成長予測3.56%に低下

 内閣府の外郭団体、経済企画協会が公表した主要民間エコノミストの9月の経済予測集計によると、国内総生産(GDP)で見た2004年度の実質成長率予測の平均は3.56%となった。前月集計より下方修正だが、政府見通しとほぼ同水準で、景気回復は当面持続するとの見方が大勢。ただ、輸出や生産に不透明感もあり、回復の力強さにはやや慎重な見方も出ている。
 調査は国内38のエコノミスト・調査機関を対象に毎月実施。成長率や消費者物価指数(CPI)などの予測を集計している。実質成長率予測は前月より0.21ポイント低下、名目成長率予測も1.43%と0.39ポイント下がった。今年5月の調査開始以来、04年度の成長率予測の下方修正は実質、名目とも初めて。
 ただ民間予測平均は、実質3.5%成長を見込む政府見通しとほぼ同水準となった。堅調な景気回復がしばらく続くとの判断が優勢なことを示しており、予測される成長率が実現すれば日本経済は2%程度とされる潜在成長率を上回る成長を2年連続で達成することになる。

■7月稼働率指数0.5%上昇の102.2に

 経済産業省が発表した7月の鉱工業生産動向(確報、2000年=100、季節調整値)によると、工場など製造業の生産設備の操業状況を示す稼働率指数は102.2と前月に比べて0.5%上昇した。前月の指数を上回ったのは2か月ぶり。
 アジア向け輸出が好調な鉄鋼業や化学工業の稼働率が上昇しているほか、夏のボーナス商戦を迎え、家電工場の稼働率が上がった。

■長寿100歳以上過去最多2万3038人

 全国の100歳以上のお年寄りは2万3038人で、前年より2477人増えたことが敬老の日を前に厚生労働省がまとめた長寿番付で分かった。34年連続で過去最多を更新。女性が1万9515人と2万人に迫り、全体の84.7%を占めた。
 今月末までに100歳以上になる高齢者を1日時点で集計。前年比の増加数は4年連続で2000人を超えた。今年度中に100歳に達するお年寄りは海外在留邦人も含めて1万1911人で、前年より1171人増えた。

■働く意欲のない若者52万人・4万人増

 厚生労働省は、最近の雇用情勢を分析した2004年版の労働経済白書を発表した。若者の厳しい雇用情勢を反映して、働く意欲がなく職探しもしない無業の若者の数を初めて推計。2003年は52万人で、前年より4万人増え、増え続けているフリーターや高止まりしている失業率に加え、若年雇用対策の課題となっていることを裏付けた。
 無業の若者は、厚労省が労働力調査(総務省)をもとに、15-34歳で学校卒業後、職探しも通学もせず未婚という条件で推計。「ニート(Not in Education, Employment or Training)の略」と呼ばれる。

 

2004年9月5日号

■東電来月と来年度で10%前後値下げ

 東京電力は、電気料金を10月1日から平均5.21%引き下げると発表した。
 値下げ率は、家庭用が平均5.49%、業務・産業用が平均4.78%となる。一般的な家庭の電気料金は月額6142円と、料金引き下げがなかった場合より337円安くなる。だが、東電は、燃料費調整制度で、10月1日から約1%値上げすることをすでに発表しており、現在の料金と比べた一般的な家庭の値下げ幅は276円程度となる。
 さらに東京電力は1日、今年10月に続き、来年度も電気料金を値下げする方針を固めた。原子力発電所の使用済み核燃料を再利用するのにかかる費用を料金に上乗せする制度が来年度から始まるため、値下げで消費者の負担増を回避する狙い。今年10月は平均5%台、来年度分を合わせると合計10%前後の下げ幅になる見通し。電力自由化の拡大をにらみ、大幅値下げで顧客囲い込みを狙う。

■今年猛暑でコメの生育順調豊作予測

 農水省の2004年産米(水稲)の作柄概況(8月15日現在)によると、猛暑による高温と十分な日照で西日本を中心にイネの生育が順調で、大分など4県が「良」となり、「やや良」も35都道府県に達し、10年ぶりの不作だった2003年から一転して、今年は豊作となる公算が大きくなっている。
 全体の作付面積の約7割を占め、収穫時期が間近に迫っている東日本を中心とした「早場地帯」(19道県)では、集中豪雨の被害を受けた新潟県や福井県を含む日本海側の6県が、「平年並み」となった。
 一方、収穫時期の比較的遅い西日本を中心とする「遅場地帯」(27都府県)の生育状況は、台風10号の影響が大きかった徳島県が「平年並み」となったほかは、「良」か「やや良」となった。
 8月中に収穫を終える「早期栽培地域」の沖縄県は、水不足の影響で「やや不良」となり、全国で唯一、平年を下回る作柄だった。
 農水省は、「現状のままなら豊作だった2001年産米に並ぶ水準となるだろう」と予想している。

■8月新車販売7か月ぶり増・三菱自は減

 日本自動車販売協会連合会(自販連)が発表した8月の新車登録台数は、前年同月比2.1%増の25万736台となり、7か月ぶりに増加した。普通乗用車の好調が続いたほか、苦戦を続けていた小型乗用車が前年同月比2.0%増となり、1月に分類基準を変更した後では初めて増加に転じたことが、全体の水準を押し上げた。
 普通乗用車や貨物車を含めた全体の販売台数では、ミニバンを相次いで投入したホンダが前年同月比21.1%増だったほか、新型の小型車を発売したトヨタが6.7%増、ダイハツも4.1倍と伸びた。半面、新車投入が無かった日産自動車は11.6%減の4万1530台にとどまった。とくに三菱自は、7月の60.1%減と比べると減少率はやや縮小したものの、同56.8%減の2946台にとどまり、7月より改善したものの、前年同月を9か月連続で下回り依然厳しい状況が続いている。三菱ふそうトラック・バスも同9.6%減の5942台だった。

■7月住宅着工戸数2か月ぶりプラスに

 国土交通省が発表した7月の新設住宅着工戸数は、前年同月比7.8%増の10万6462戸と、2か月ぶりに前年同月を上回った。季節調整済みの年換算では124万2000戸と、今年1月(125万3000戸)以来の高水準を記録した。
 景気回復傾向や金利の先高感などが要因とみられる。とくに分譲住宅が好調で、分譲マンションが同15.7%増の1万8883戸、分譲一戸建ても14.7%増の1万2345戸だった。
 自分の土地に住宅を建てる「持ち家」は8.1%増の3万5949戸、アパートなどの「貸家」も3.3%増の3万8494戸と、いずれも4か月ぶりに前年実績を上回った。

■7月生産指数横ばいも8月は上昇見込む

 経済産業省が発表した7月の鉱工業生産指数(速報、2000年=100、季節調整値)は前月比横ばいの100.7となった。
 猛暑効果で飲料用ペットボトルなどプラスチック製品は2.1%と伸びた。アジア向けの輸出が好調な鉄鋼も1.6%上昇した。これに対し、携帯電話やパソコン向けを中心とする電子部品・デバイスは、半導体(メモリー)を中心に3年ぶりに大幅に落ち込み3.8%低下した。
 ただ製造業の主要企業による8月の生産予測(実績見込み)は1.5%の上昇となっており、同省は引き続き「生産は緩やかな上昇傾向にある」と判断している。生産指数は6月に1.3%低下したため、金融市場では1%程度の上昇に転じると予想していた。

■7月消費支出前年比2か月ぶり増

 総務省が発表した7月の全世帯(2人以上の世帯)の家計調査によると、1世帯当たりの消費支出額は30万5966円で、物価変動の影響を除いた実質で前年同月比1.1%増と、2か月ぶりにプラスとなった。
 一方、前月比は0.5%減と、3か月連続のマイナスで、総務省は「消費はそれほど強くない」と見ている。
 費目別では、国内旅行などの運賃の支出が増えて「交通・通信」が前年同月比3.5%増と伸びた。夏物衣料の購入などで「被服及び履物」も同4.3%増だった。「食料」は、猛暑の影響で清涼飲料や外食が伸びたものの、生鮮食品などへの支出が落ち込み、全体は同0.6%減だった。

■温泉不当表示調査・施設3100軒対象に

 水道水を沸かしているのに温泉と呼称するなど温泉施設の不当表示が相次いで発覚している問題で、国土交通省は、全国の登録ホテル・旅館、約3100軒を対象に緊急調査を開始したことを明らかにした。

■諫早湾干拓事業国に工事差し止め命じる

 佐賀地裁(榎下義康裁判長)は「潮受け堤防の閉め切りが有明海の環境悪化に影響していることが一応認められ、漁業被害も深刻」として、工事を差し止める決定を出した。進行中の国営事業を直接差し止める決定は極めて異例。また、同事業は既に9割以上の工事が終了しており、差し止め決定が事業に影響を与えるのは必至だ。

 

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