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2004年12月20日号

■今回の景気拡大転換の谷2002年1月

 内閣府は、有識者で構成する「景気動向指数研究会」(座長・森口親司大阪大名誉教授)を開き、景気が底入れして現在の拡大局面に転じた「谷」の時期を、暫定的に設定していた2002年1月に確定した。
 前回の景気拡大局面でピークを迎えた直近の「山」の時期は、暫定的に2000年10月としていたのを、同年11月に変更した。IT(情報技術)バブルと重なった前回の景気拡大局面は1999年1月の「谷」から22か月間となり、戦後最短記録に並んだ。

■景気判断・下方修正1年5か月ぶりに

 内閣府は11月の月例経済報告を関係閣僚会議に提出し、政府の景気認識を示す基調判断は「このところ一部に弱い動きは見られるが、回復が続いている」として、10月までの「堅調に回復している」から下方修正した。下方修正は2003年6月以来、1年5か月ぶりとなる。
 成長をけん引してきたアメリカや中国などの海外経済の減速によって、輸出と生産の伸びが鈍化しているからとした。また、前月と同じく、原油価格や世界経済の動向には留意する必要があることも指摘した。
 景気の先行きは「国内民間需要が着実に増加していることから、景気回復が続くと見込まれる」と、前月と同じ表現を使用し、今後も景気回復が続くとの見通しを示した。内閣府では「景気が上り坂にあるという大局的な判断は変わりない」とした。
 個別項目では、輸出は「緩やかに増加している」から「このところ弱含みとなっている」に、生産は「緩やかに増加している」から「横ばいとなっている」に、それぞれ下方修正した。景気回復のカギを握る個人消費については、自動車やデジタル家電などの購入が好調で「緩やかに増加している」との判断を据え置いた。

■7-9月期実質GDP前期比0.1%増

 内閣府が発表した2004年7-9月期の国内総生産(GDP、速報値)は物価変動の影響を除いた実質で前期比0.1%増(年率換算で0.3%増)となった。
 これでプラス成長は6四半期連続なった。個人消費など内需の伸びが寄与しているものの、輸出が減速して、事前の予想を下回った。
 7-9月期の輸出は前期比0.4%増となり、4-6月期(3.6%増)から外需が減速した。輸出から輸入を差し引いた外需の成長率への寄与度はマイナス0.2%だった。中国をはじめアジア向けは好調だが、米国向けは弱含んだ。

■街角景気3か月連続悪化・台風地震で

 内閣府は10月の景気ウオッチャー調査の結果を発表し、景気の現状を3か月前と比較した判断指数(DI)は前月より0.9ポイント低い46.4と、3か月連続で悪化した。
 横ばいを示す50を下回ったのは2か月連続で、台風や新潟県中越地震などで消費者の購買意欲が低下したのが響いた。

■7-9月機械受注減判断3年ぶり下方修正

 内閣府が発表した9月の機械受注統計によると、民間設備投資の先行指標となる「船舶、電力を除く民需」(季節調整値)の受注額は前月比1.9%減の9291億1200万円となり、2か月ぶりに減少した。
 8月時点で前期比1.8%増との見通しを示していた7-9月期の実績も同8.4%減と2・四半期ぶりの減少となり、内閣府は、機械受注の判断を「基調としては増加を続けている」から「増勢は鈍化している」に下方修正した。下方修正は2001年9月以来、3年ぶりのことだ。
 同時に発表した10-12月期の機械受注見通しによると、前期比1.8%増の2兆8436億9000万円で、今後の設備投資の動きは「前期比で緩やかな増加が続く」と予測した。

■04年度上期経常黒字3期連続過去最高

 財務省が発表した2004年度上半期の国際収支によると、経常黒字は前年同期比12.9%増の9兆3666億円となった。2003年度下半期の9兆23億円を上回り、3期連続で過去最高を更新した。
 サービス収支の赤字幅は拡大したものの、貿易黒字の拡大が上回った。上半期の輸出は前年同期比13.1%増の29兆2320億円、輸入は10.3%増の21兆8627億円だった。
 この結果、貿易黒字は22.4%増の7兆3693億円となった。輸出ではアジア向けが19.8%増と、欧州連合(EU)向け(9.1%増)、米国向け(2.1%増)に比べて伸びが目立った。輸入は対米国が減少、対EU、対アジアが伸びた。

■自動車の平均寿命10.97年車も高齢化

 国土交通省の外郭団体である自動車検査登録協力会は、2004年3月末時点の自動車保有動向をまとめ、自動車が新規登録されてから登録抹消されるまでの平均年数(車の平均寿命)は10.97年となり、1974年の調査開始以来最高となったと発表した。
 最高更新は7年連続で、10年前と比べると1.71年延びた。自動車の性能向上が影響したとみられる。国内で走っている車が新規登録されてからの平均年数(車の平均年齢)は6.58年となり、11年続けて過去最高となった。景気低迷で新車販売の伸び悩みが続いたことで「自動車の高齢化」が進んだ。

■円一時103円台NY102円台高値圏突入

 18日午前の東京外国為替市場で円相場は一時1ドル=103円86銭まで上昇し、東 京市場としては4月上旬以来約7か月半ぶりとなる円高・ドル安水準をつけた。
 前日の海外市場で一時103円80銭まで円高が進んだ流れを引き継いだ。米経常赤字・財政赤字の「双子の赤字」に対する懸念や米国がドル安を容認しているとの見方が市場にあり、ドル売りの動きが強まった。
 19日午前のニューヨーク外国為替市場の円相場は円高が加速し、一時、前日比1円43銭円高・ドル安の102円75銭をつけ、2000年3月末以来、約4年8か月ぶりに1ドル=102円台に突入した。取引開始直後からドル売りが殺到し、ドルが全面安となった。アラン・グリーンスパンFRB議長が同日にドイツで行った講演で、米の巨額経常赤字が続けば、投資家らがドル資産から逃避しかねないと警告したのを材料に、ドル売り・円買い注文が膨らんだ。

 

2004年12月5日号

■9月失業率改善4.6%・求人倍率0.84倍

 総務省が発表した9月の労働力調査によると、完全失業率(季節調整値)は前月を0.2ポイント下回る4.6%となり、6月と同水準に改善した。
 厚生労働省が同日発表した9月の有効求人倍率も前月を0.01ポイント上回って1993年3月以来、約11年半ぶりに0.84倍となり、両省とも「雇用情勢は厳しさが残っているが、引き続き改善傾向にある」とした。
 総務省によると、同月の完全失業者数は、前年同月比37万人減の309万人と16か月連続で前年水準を下回った。内訳を見るとリストラなど勤め先都合の失業者が27万人減と引き続き減少した。一方、就業者数は同23万人増の6369万人と2か月連続で前年を上回った。男女別では、男性が7万人減少したものの、女性は医療・福祉やサービス業が雇用を伸ばしていることから31万人増加した。

■五輪商戦売上高松下好調・ソニーは苦戦

 松下電器産業が発表した2004年9月中間期の連結決算(米国会計基準)は、純利益が前年同期の2.4倍の561億円となった。アテネ五輪効果でデジタル家電が好調だったほかコスト合理化効果が奏功し、円高や原材料高を吸収した。
 一方、ソニーの売上高は同2.5%減の3兆3144億円と2年連続の減収だった。コスト削減で営業利益は6.6%増の531億円を確保したが、そのほとんどが映画や金融で稼いだものだ。
 松下の好調の要因は春先から始まった五輪ブームで、薄型テレビなどの主力商品を積極的に投入した結果、プラズマテレビが40%のシェア(市場占有率)を占める勢いとなるなどして、業績を押し上げた。一方のソニーは、クリスマス商戦に勝負をかける戦略から、今夏の新商品投入を手控えた結果、エレクトロニクスやゲームといった主力部門の不振が際立った。

■賞与大企業2.55%増・非製造業もプラス

 日本経団連は、大企業の今冬のボーナス妥結状況(中間集計、133社対象)を発表した。平均妥結額は、前年比2.55%増の82万3489円で、2年連続で増えた。このうち、非製造業の平均は1.48%増の84万1906円で、1998年冬以来6年ぶりにプラスに。

■消費者物価指数05年度プラス転換見通し

 日本銀行は、日本経済の先行きを予想する「経済・物価情勢の展望」を発表し、焦点だった2005年度の消費者物価指数(生鮮食品を除く)の上昇率の見通しは、9人の政策委員の中央値が前年度比プラス0.1%と、小幅ながら1997年度以来、8年ぶりのプラスに転じるとした。
 2005年度消費者物価指数の上昇率見通しのうち、最大値と最小値を除いた「大勢見通し」は「マイナス0.1%-プラス0.2%」となり、最低でも2人の政策委員がマイナスを予想した。
 また、2005年度の国内企業物価指数の中央値は、前年度比プラス0.3%、実質国内総生産(GDP)成長率は、2005年度の中央値は同2.5%のプラスと予測した。

■中国景気鎮静化策・9年ぶり金利上げ

 中国人民銀行(中央銀行)は、銀行預金と貸し出しの基準金利を29日から引き上げると発表した。上げ幅は0.18―0.81%で、改定後の金利は期間1年の貸し出しが0.27%上がって5.58%になる。
 金利改定と同時に、企業向け貸出金利の上限を撤廃し、銀行が貸出先の経営内容に応じて基準金利を軸に柔軟に利率を高めることができるよう制度を改めた。
 中国は、1996年5月以降、97年のアジア通貨危機に伴う景気後退への対応も含め連続8回、法定貸出金利を引き下げており、利上げは1995年7月以来、9年ぶりとなる。
 7月に再び固定資産投資が上昇に転じ、1-9月の伸び率が3割弱に達するなど過熱していた。また、消費者物価指数の上昇率も、年初から上がり続け9月には5.2%になった。 このため、抜本的な金融引き締め措置が必要と判断して、利上げに踏み切ったとみられる。

■上期の住宅着工2.6%増2年連続プラス

 国土交通省が発表した住宅着工統計によると、2004年度上半期の新設住宅着工戸数は前年同期比2.6%増の61万8462戸と、上半期として2年連続で前年実績を上回った。05年から住宅ローン減税が段階的に縮小されることなどをにらみ、分譲住宅の堅調な伸びが全体を押し上げた。

■23号新潟地震前集計でコメ作況指数98

 2004年産米(水稲)の10月15日時点の全国平均の作況指数(平年作=100)が98(やや不良)と、9月10日時点の101から下方修正され、2年連続で平年を下回ることが明らかになった。9月末から台風21、22号が連続して直撃して被害が広がったことが原因だ。
 ただ、今回15日時点の指数には、大きな被害をもたらした台風23号や新潟県中越地震の影響が反映されておらず、最終的な作況指数はさらに悪化しそうだ。

■災害復旧政府補正予算・経団連支援協力

 政府は、大きな被害を出した新潟中越地震を受けて、災害対策を目的とした2004年度補正予算案を編成する方針を固めた。今回の地震に加えて台風23号などの大型災害が相次ぎ、当初予算では対応しきれないと判断した。ただ、国会への提出は来年の通常国会とし、冒頭で処理する方向で与党と調整する。
 日本経団連は、新潟県中越地震の被災地支援のため、全会員企業(1300社超)に義援金や物資提供の呼び掛けを始めたと発表した。義援金は12月30日まで受け付ける。救援物資の受け付けは11月6日まで。

 

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