日本経済の現況 経済トピックス発信 日本経済の現況 経済トピックス発信 日本経済の現況 経済トピックス発信

2005年3月20日号

■NY原油57.60ドル最高値更新・東京も

 17日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、投機筋の買いに一時急騰し、米国産標準油種(WTI)4月渡し価格が一時1バレル=57.60ドルと、前日につけた過去最高値56.50ドルが1.14ドルも高くなるなど、大幅更新した。
 同日の終値は、引けにかけては利食い売りに大きく値を下げ、前日終値比0.06ドル安の56.40ドルで終了した。終値ベースの下落は5営業日ぶりに反落した。しかし、18日の先物相場4月渡し価格は、前日比0.32高の1バレル=56.72ドルと、終値ベースの最高値を更新して取引を終えた。
 一方、18日の東京工業品取引所の原油先物相場は、ニューヨーク原油先物相場の高騰を受けて買い注文が集まり、取引の中心となっている8月渡し価格が一時、前日終値比120円高の1キロ・リットル=3万690円と2日連続で過去最高を更新した。

■鉱工業生産指数上方修正稼働率最高水準

 経済産業省が発表した1月の鉱工業生産指数(2000年=100、季節調整済み確報値)は、化学や輸送機械が好調で前月比2.5%上昇の102.5となった。
 速報値の2.1%上昇との比較では、主に鋼船やコーヒー・茶系飲料の上昇を反映し、0.4ポイント上方修正した。
 生産好調を受け、稼働率指数は105.0と3.6%上昇した。指数値では2000年基準を採用してから最高の水準で、上げ幅も02年5月(4.2%上昇)以来の高水準となった。

■月例報告・回復緩やか3か月連続据え置き

 竹中平蔵経済財政担当相は、3月の月例経済報告を関係閣僚会議に提出した。景気判断は「一部に弱い動きが続いており、回復が緩やかになっている」とし、3か月連続で据え置いた。2月までの「回復が緩やかになっている」との表現を基本的に踏襲した。
 ただ各論では、持ち直しの兆しが見られる生産を引き上げた半面、成長のけん引役である設備投資と企業収益をいずれも1年9か月ぶりに下方修正した。個人消費や輸出も力強さに欠け、景気が踊り場から抜け出せていないとの見方を示した。

■首都圏マンション発売戸数前年比13%減

 不動産経済研究所が発表した2月のマンション市場動向調査で、首都圏の新築マンション発売戸数は前年同月比13.0%減の7181戸と2か月連続で減少した。
 新築マンションはここ数年、超高層や数百戸規模の大型物件の建設・販売が相次いでいるが、1、2月の新築発売は一服した形だ。ただ、3月の発売戸数は、2月よりも3割増となることが見込まれ、首都圏のマンション市場は当面、活況が続く見込みだ。
 同研究所によると、2月の発売戸数は、東京都区部2505戸、都下775戸、神奈川2127戸、埼玉1043戸、千葉731戸だった。
 月間契約率は前月から12.4ポイント上昇して80.6%だった。1戸当たりの価格は前年同月比121万円(2.9%)低下した4079万円だった。

■対中円借款08年度に停止・日中政府合意

 日中両政府は、日本による中国向け円借款の新規供与を2008年度に停止することで大筋合意した。
 日本政府筋が明らかにしたところによると、日本側の提案に難色を示していた中国政府が停止もやむを得ないとの判断に傾いた。1980年度に始まり、中国向け政府開発援助(ODA)の約9割を占める対中円借款は、中国の経済発展の象徴ともいえる08年の北京五輪を節目として事実上、終了することとなる。

■8地域景況踊り場に修正・経産局長会議

 経済産業省は、拡大経済産業局長会議を開き、2月に実施した地域調査について各局長から報告を受けた。それによると、全国10地域のうち北海道、中国を除く8地域で、景況判断を昨年10月の前回調査より下方修正した。
 自動車や鉄鋼は好調を維持したが、電子部品の生産鈍化が足を引っ張った。同省は全体の判断を、従来の「回復傾向にあるが、原油価格動向に留意」から「回復傾向にあるが、一部に弱い動きが見られ踊り場にある」に修正した。ただ、「一服感はあっても全体として上向きの傾向は続いている」と分析した。

■光ディスクなど生産2年連続過去最高に

 光産業技術振興協会は、光ディスクやディスプレー装置など光技術関連産業の2004年度の国内生産額が前年度比13.8%増の8兆4045億円となり、2年連続で過去最高を更新する見通しだと発表した。
 薄型テレビなどデジタル家電の需要が根強く、プラズマパネルや液晶パネルの生産が好調だったためだ。プラズマパネルは37.7%増の4919億円、液晶パネルは43.8%増の5351億円と高い伸びを示した。
 ただ、価格競争が激しくなっていることから、04年秋以降は単価の下落が目立ち、予想に比べるとプラズマが7.5ポイント、液晶は16.0ポイント下ぶれした。

■国際特許出願日本2位・企業別松下2位

 世界知的所有権機関(WIPO)が発表した特許協力条約(PCT)に基づく2004年の国際特許の出願件数は、電子出願の受付開始などで前年比4.3%増の12万100件に達した。日本は1万9982件でIT(情報技術)関連を中心に15.0%の高い伸びを示し、国別では米に次ぐ2位を維持した。
 企業別のトップテンには2位に松下電器産業(1711件)、10位にソニー(572件)が入った。

■国富2724兆円6年連続減少地価下落で

 内閣府は、日本経済の決算書に相当する2003年度の国民経済計算(確報)で、国民が保有する土地、建物などの資産から負債を除いた03年末時点の「国富」(正味資産)は、前年末比2.6%減の2724兆3000億円と6年連続で減少したと発表した。
 ピークの1990年末より22.9%縮小し、土地資産額の下落に歯止めが掛からない状況を裏付けた。

 

2005年3月5日号

■家計・消費支出半年ぶり高い伸び

 総務省が発表した1月のサラリーマン世帯の家計調査(速報)によると、1世帯当たりの消費支出額は33万8183円と、実質で前年同月比2.6%増となり、前年同月を上回るのは3か月ぶりだ。また、昨年7月以来、半年ぶりの高い伸びとなるなど、景況感に改善の兆しが見える内容となった。
 物価変動の影響を除いた実質でこれまで暖冬などの影響で販売が不振だった「被服・履物」が6か月ぶりに前年同月比でプラスになったほか、自動車やデジタルカメラなどの伸びが目立った。

■1月完全失業率4.5%前月比横ばい

 総務省が発表した1月の完全失業率は、昨年12月と同じ4.5%となった。完全失業者数は前年同月比27万人減の296万人となり、1年8か月連続で減少した。
 完全失業率を男女別にみると、男性が前月比0.2ポイント悪化して4.8%、女性が0.1ポイント改善して4.1%だった。また完全失業者のうち、勤務先の人員整理や倒産などで失業した「勤め先都合」は72万人、「自己都合」は109万人だった。
 女性の多い福祉などのサービス業で雇用が上向く一方、建設業など男性主体の職場では改善が進まず、雇用の回復がまだら模様となった。
 また、就業者数は6261万人となり、前年同月より40万人増加、3か月ぶりの増加となった。

■鉱工業生産指数2か月ぶりにプラス

 経済産業省が発表した1月の鉱工業生産指数(速報、2000年=100、季節調整値)は、前月比2.1%上昇の102.1となった。2か月ぶりにプラスに転じた。2000年12月の102.7以来、約4年ぶりの水準まで高まった。
 春物化粧品が好調だった化学や、国内外の乗用車販売が堅調な輸送機械が伸びたほか、情報通信機械や電子部品・デバイスも上昇した。
 同時に発表した製造工業生産予測では、電子部品・デバイスの在庫調整の影響や自動車生産の反動減などで2月が0.5%低下し、3月も1.0%低下と予測。経産省では現在の鉱工業生産全体の動向について「上がったり下がったりの状況」とみている。

■勤労者世帯の35.5%住宅ローン抱える

 総務省が発表した2004年平均の全世帯家計調査によると、住宅ローンを抱える世帯が勤労者(サラリーマン)世帯に占める比率は35.5%で、前年より1.9ポイント高くなった。集計を始めた1979年以降で最高の水準となった。
 05年からの住宅ローン減税の規模縮小を控え、駆け込み需要が発生したことが背景にある。
 住宅ローンを抱える世帯の毎月の返済額は平均10万2263円で、前年から2.7%増えた。収入から税や社会保障費などを差し引いた可処分所得に対して住宅ローン返済額が占める割合は年平均で19.7%。前年から0.1ポイント上昇した。

■4地域景況判断下方修正東海水準下げる

 内閣府が発表した2月の地域経済動向調査(3か月ごとに実施)よると、全国11地域のうち東海、北関東、南関東、四国の4地域の景況判断を下方修正した。
 いずれもIT(情報技術)関連の生産減速が主因で、とくに東海は、自動車関連生産の微減に加え、電子部品の大幅な落ち込みが響いた。前回まで全国最高水準だった東海の下方修正(「力強く回復」から「回復」に)は2003年5月以来21か月ぶりだ。
 残る7地域は据え置いた。同調査は昨年10-12月期の各種経済指標などを基にまとめた。

■月例経済報告・個人消費判断下方修正

 竹中経済財政相は、2月の月例経済報告を関係閣僚会議に提出した。生産活動の伸び悩みが続いていることなどから「一部に弱い動きが続いており、回復が緩やかになっている」との基調判断を2か月連続で据え置いた。
 個人消費の判断を「このところ伸びが鈍化している」から「おおむね横ばいとなっている」に2か月ぶりに下方修正した。景気の先行きについては、前月に続いてIT(情報技術)関連分野の在庫調整の動き、原油価格の動向を懸念材料にあげた。
 個人消費の判断の下方修正は、昨年12月までの暖冬で冬物衣料や暖房器具の販売が不振だったため。これ以外では国内企業物価を「上昇している」から「横ばいとなっている」に、貿易・サービス収支の黒字を「やや減少している」から「横ばいとなっている」にそれぞれ修正した。輸出と生産は「弱含んでいる」との判断を据え置いた。

■マスコミ4媒体の広告出稿4年ぶり増加

 電通が発表した2004年の「新聞」「雑誌」「ラジオ」「テレビ」のマスコミ4媒体の広告出稿量調査によると、猛暑やアテネ五輪などがプラス材料となって、雑誌を除くすべての媒体が前年実績を上回った。
 新聞は前年比1.2%増、雑誌は同2.9%減、ラジオは同0.4%増、テレビは番組広告が同2.6%増、スポット広告は同2.7%増だった。新聞と、テレビの番組広告は4年ぶりに増加した。雑誌は、情報通信関連の出稿が減少し、4年連続で前年割れとなった。
 分野別では、発泡酒や茶飲料の出稿が活発な「飲料・嗜好(しこう)品」や、デジタル家電の出稿量が多かった「家電・AV機器」の伸びが目立った。音楽関連やゲームソフトなどが含まれる「趣味・スポーツ用品」は、全媒体で減少した。

■企業の人手不足感・3期連続で強まる

 厚生労働省が発表した2月の労働経済動向調査(年4回実施)によると、正社員など常用労働者が「不足」と答えた企業の割合から「過剰」と答えた割合を引いた「過不足判断指数(DI)」はプラス13となり、前回の11月調査から2ポイント上昇した。
 不足超過幅は3期連続の拡大で、新卒者に内定を出した企業も、全学歴で前年同期を上回り、不足感が実際の採用に結びついてきた。
 常用労働者が「不足」と答える企業が「過剰」を上回るのは6期連続で、プラス13は8年前とほぼ同水準となった。産業別では情報通信が前期比8ポイント上昇のプラス30、同6ポイント上昇したのは、金融・保険のプラス24と飲食店・宿泊業のプラス20などで、ほぼ全産業で不足感が強まった。

 

BACK   HOME   INDEX   NEXT