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2005年8月20日号
竹中経済財政相は、このところ輸出が持ち直し、雇用や消費の改善が進んだことから「景気は踊り場を脱している」と景気の足踏み状態を意味する「踊り場」からの脱却を宣言した。
日本銀行の福井俊彦総裁も、政策委員会・金融政策決定会合後の記者会見で「踊り場をほぼ脱却したと判断しうる」との認識を示した。そのうえで総裁は「おおむねシナリオに沿って順調に動いている」と景気回復に自信を示した。
政府は昨年11月から景気が踊り場状態にあると見ていたが、政府・日銀は、国内景気は9か月ぶりに再び上昇基調に戻りつつあるとの見方で一致した。
内閣府は、8月の月例経済報告で、景気認識を示す基調判断を「企業部門と家計部門がともに改善し、緩やかに回復している」と、2か月ぶりに上方修正した。
項目別では、個人消費は「緩やかに増加している」と上方修正したほか、輸入、輸出の判断も上方修正した。雇用情勢は、「厳しさが残るものの、改善に広がりが見られる」とした。竹中経財相は「輸出が持ち直し、情報通信関連の調整も終了に近づいている。雇用も改善が続いて消費も持ち直し、企業部門に比べ遅れていた[好循環が]家計部門にも波及している」と述べた。
内閣府が発表した6月の機械受注統計によると、民間設備投資の先行指標となる「船舶・電力を除く民間需要」(季節調整値)は、前月比11.1%増の1兆585億円と、3か月ぶりに前月を上回るとともに、2000年10月(1兆1033億円)以来、4年8か月ぶりの高水準となった。
内閣府は、機械受注の基調判断を前月の「横ばい傾向にある」から「緩やかに増加している」に6か月ぶりに上方修正した。
業種別では、企業業績の改善を背景に、半導体製造装置の受注が伸びて「電気機械」が前月比32.7%増となったほか、航空機や鉄道車両など「その他輸送用機械」は同3.2倍になった。コンピューターなどが伸びた「通信業」も21.0%増となるなど、幅広い業種で受注が増えた。
内閣府が発表した2005年4-6月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期1-3月期比0.3%増、年率換算では1.1%増となった。
設備投資や個人消費が好調だったほか、輸出も伸び、3四半期連続のプラス成長となった。成長率は1-3月期(1.3%増)より縮小したが、民需主導による景気の底堅さを示した。
ただ、原油高騰や衆院の解散・総選挙に伴う政治的混乱の恐れなど、景気の先行きには不透明な要素もある。総合的な物価動向を示すGDPデフレーターも4-6月期も前年同期比0.8%の下落と、29四半期(7年3か月)連続のマイナスで、デフレが依然続いていることを示した。
農水省は、2004年度の食料自給率(カロリーベース、速報値)が40%だったと発表した。先進国では最低水準の自給率となった。
台風の相次ぐ上陸などで大豆や魚介類の国内生産が減少したうえ、自給率を押し下げ要因となる牛肉や鶏肉の消費は、BSE(牛海綿状脳症、狂牛病)や鳥インフルエンザの影響で減少して、7年連続の横ばいとなった。
生産額ベースの食料自給率は70%で、前年と同水準だった。衆院解散時にごねて罷免した農水相に代わり、責務を兼務する小泉純一郎首相は「自給率向上のため、攻めの農政にしっかり取り組む必要がある」と述べた。
竹中経済財政相は「子育て世代の意識と生活」と題した2005年版の国民生活白書を提出した。出生率が低下している要因を分析し、結婚しても子供を多く持てない夫婦が増えたと指摘。背景にパートやアルバイトで生活する低所得の若年者の増加があるとした。雇用環境を是正し、子育てしやすい社会の実現が課題になると訴えた。
白書は、1人目の子供を大学卒業まで育てる費用(22年間)を平均1302万円と試算。その後はやや節約できるものの、2人目で1052万円、3人目も769万円とした。
「夫婦が理想とする子どもの数は2.5人程度で、20年以上大きな変化はない」が、子育て費用の負担感が少子化につながっていると指摘した。
具体的には「大卒者の2割弱がパートやアルバイトに就業し、その割合は近年急速に増加している」と分析。若年層のパート・アルバイトの年収は、同年代正社員の3割程度の120万円にとどまり、「共働きでも子供を持つ余裕がないと考えられる」とした。一方、正社員同士の共働き世帯は、「子育ての十分な所得があっても時間が確保できない『時間貧乏』の状態になっている」と指摘した。
白書は対策として *所得格差を固定化させない雇用体系の整備 *子育てを支援する安価で多様なサービスの提供 *民間非営利団体(NPO)を中心とした地域の子育て支援体制の整備――などを挙げた。
石油情報センターが発表した給油所のレギュラーガソリンの全国平均店頭価格(15日現在、消費税込み)は前週(8日)より0.2円値上がりし、1リットル=128.6円と、1993年5月以来12年3か月ぶりの高値となった。
ハイオクガソリンも0.2円高い139.8円で、95年3月以来の高水準となった。いずれも値上がりは7週連続だ。
石油元売り各社が7月以降にガソリンの卸売価格を1リットルあたり6-7円引き上げたのに対し、店頭価格の値上げ幅は5-6円にとどまっている。加えて原油相場の騰勢が強いため、ガソリン価格は今後一段と上昇する見込みだ。

2005年8月5日号
国税庁は、2005年分の相続税や贈与税の算定基準となる路線価(1月1日現在)を公表した。全国約41万地点の標準宅地の平均路線価は、1平方メートル当たり11万2000円で、13年連続して下落した。ただ下げ幅は3.4%にとどまり、下げに転じた1993年以降最小となった。
ただし、東京都の平均路線価は45万8000円と前年を0.4%上回った。バブル後、13年ぶりに初めて上昇に転じた。東京都の平均路線価は1993年から下がり始めたが、下落率は、翌94年の約24%をピークに、徐々に縮小。01年ごろからは、都心の駅周辺や再開発地区などで上昇する地点が増え始め、04年の下落率は1.5%まで縮まった。
都道府県別の平均路線価では、東京都を除く46道府県すべてで下落したが、前年より8府県多い29道府県で下落率が縮小した。10%以上の下落は秋田県だけだった。
金融庁が発表した2005年3月期の主要銀行、地銀・第2地銀など全国126行の不良債権残高(金融再生法基準)は、前年より8兆6670億円減少し32.5%減の17兆9270億円と3期続けて減少した。
ピークだった2002年3月末の43兆2070億円の4割まで減少した。貸出債権に占める不良債権比率も4.0%で、02年3月末の8.4%から半減した。
主要11行は、同6兆2060億円減の7兆4100億円だった。不良債権比率は2.9%で、金融再生プログラムの不良債権の半減目標(02年3月末比)を達成した。
地域銀行113行は、同2兆4250億円減の10兆3670億円で、1999年3月期に統計を取り始めて以来、初めて主要行の不良債権残高を上回った。
新規発生が減り、企業再生で債務者区分が正常化する債権が増えたため、銀行が保有する債権の劣化に歯止めが掛かった、と分析した。
内訳は、正常債権に最も近い要管理債権は46.9%減の5兆8600億円、危険債権は21.0%減の8兆8360億円、破産更生債権は25.7%減の3兆2310億円となった。
総務省が発表した6月の完全失業率(季節調整値)は前月比0.2ポイント低い4.2%となり、1998年7月の4.1%以来、6年11か月ぶりの低水準となった。
完全失業者数は前年同月比29万人減の280万人、就業者数は同44万人増の6418万人と2年1か月連続で前年同月を下回った。完全失業率は、男性が前月より0.2ポイント低い4.4%、女性は同0.3ポイント低い3.9%で、いずれも大幅に好転した。
ただ、24歳未満の失業率は7.8%と依然高水準だった。若年層の失業率はまだ高く、地域差もあるため、総務省は「厳しさが残るものの改善が続いている」との判断を据え置いた。完全失業者の求職理由別では、「勤め先都合」が前年同月比20万人減る一方、「自己都合」が同3万人増えた。企業のリストラなどによる退職が減り、転職を希望する人が増えていることを示した。
一方、厚生労働省が同日発表した6月の有効求人倍率(季節調整値)は0.96倍で、前月を0.02ポイント上回った。
2日午前の東京商品市場では、中東産原油先物が1キロリットル当たり3万9560円(来年1月決済物、バレル換算で約56.32ドル)と過去最高値をつけた。また、ガソリン先物も石油元売り会社の価格引き上げを背景に、上場来高値を更新した。
石油情報センターが発表したレギュラーガソリンの全国平均店頭価格(1日)は、前週(7月25日)より2.1円高い、1リットル=127.5円と、1993年8月以来12年ぶりの高値となった。
日本銀行の福井俊彦総裁は衆院財務金融委員会で、原油高騰が景気の踊り場脱却に与える影響について「非常に大きな不確定要因だ」と指摘した。総裁は「日本はエネルギー効率が高いので直接のインパクトが見えないが、新興諸国の経済成長を鈍化させ、米国など先進国もインフレ予想の上昇につながる心配がある。海外を経由して日本に来る影響をよく見ていかないといけない」と述べた。
日本私立学校振興・共済事業団は、今春入試で定員割れした私立4年制大学は過去最多の160校に達し、全体の29.5%を占めたと発表した。
開設2年目の法科大学院(私立)の志願者も急減し、49校のうち36校が定員割れして、全体の73.5%(昨春は26.1%)を占めた。
定員割れした私大数は昨年より5校多く、全体に占める割合は前年度から0.4ポ イント上昇した。
厚生労働省が発表した04年簡易生命表によると、2004年の日本人の平均寿命は女性が85.59歳、男性が78.64歳となり、ともに5年連続で過去最高を更新した。男女差は6.95年となり、前年より0.02年縮まった。
また、今年3月末時点の全国の男性人口は、前年比0.02%(1万680人)減と初めて減少した。全体増加率も最低の0.04%増となった。
中国人民銀行(中央銀行)は7月21日、1ドル=8.2765元に事実上固定されていた為替レートを8.11元に、2%余り切り上げたと発表した。
同日午後7時(日本時間同8時)から実施。ドルだけに固定された現行制度から、ユーロや円なども含めた複数通貨の動向も参考にする通貨バスケット制を事実上、採用した。中国の為替制度の大幅変更は1994年以来、11年半ぶり。
人民元の切り上げ発表後、初の取引となった22日の上海外国為替市場の人民元相場は、新制度初日から通貨当局の介入とみられる元売り・ドル買い注文が入ったことなどから、ほぼ中国政府が前日に発表した基準レート(1ドル=8.11元)通りの取引となった。
人民元切り上げ発表直後、外国為替市場では一時的に円高が進み、株式相場は下落した。しかし、切り上げ幅が2%と小幅にとどまったため「影響は限定的」との見方が広まり、その後は落ち着いた取引となった。切り上げから1週間目となる27日現在、為替相場、株価とも以前の水準に戻している。

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