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2005年12月20日号

■大企業製造業の景況感3期連続改善

 日本銀行は12月短観を発表した。企業の景況感を示す業況判断指数(DI)は「大企業・製造業」でプラス21と、前回の9月調査より2ポイント上昇し、3・四半期連続で改善した。「大企業・非製造業」も2ポイント上昇しプラス17と1992年2月以来の高水準になった。中小企業は製造業、非製造業ともに4ポイント上昇した。
 大企業・製造業では、「化学」が4ポイント上昇してプラス19に、「石油・石炭製品」が23ポイント上昇してプラス33となり、原油高でDIの改善が遅れていた素材産業の改善が目立った。また、円安による輸出環境の好転やIT(情報技術)関連企業の在庫調整が終わり、「電気機械」が4ポイント上昇してプラス14と改善した。ただ、「自動車」は1ポイント低下してプラス37だった。
 大企業・非製造業は、マンション販売が好調な「不動産」が10ポイント上昇してプラス39と2000年9月以来の高水準に回復するなど、12業種中で8業種のDIが改善した。

■11月倒産件数14%減負債総額15%増

 民間信用調査会社の帝国データバンクが発表した11月の全国企業倒産集計によると、負債総額1000万円以上の企業の倒産件数は、前月比14.2%減の708件となり、2か月ぶりに前月より減少した。
 負債総額は同15.1%増の7603億5900万円だった。経営再建中のゼネコン準大手、フジタの不動産事業部門を引き継いだエー・シー・リアルエステート(東京)の倒産(負債総額3526億円)が負債総額を押し上げた。

■大手企業冬のボーナス・過去最高更新

 日本経団連が発表した冬のボーナス(賞与・一時金)の妥結結果の最終集計によると、大手企業206社の平均妥結額(組合員1人あたりの加重平均)は、前年同期比4.35%増の86万2705円と、夏、冬のボーナスを通じて過去最高を更新した。
 特に、製造業は同6.04%増の85万2692円と2年連続で過去最高を更新した。鋼材価格の値上がりなどの追い風を受けた鉄鋼が35.96%増の100万829円と2年連続で過去最高を更新し、初めて100万円を突破した。自動車は1.80%増の96万5775円と、4年連続で過去最高を更新した。
 好調な伸びは、企業業績の回復を賃金よりボーナスに反映する企業が増えているため。経団連は「景気回復が、ボーナスの妥結額からも裏付けられる」としている。

■米産牛肉輸入再開後第1弾成田空港着

 2年ぶりに輸入再開が決まった米国産牛肉の第1弾(丸大食品が米国産牛肉4.6トンを品質検査用に輸入)が16日午前、成田空港に到着した。
 厚生労働省と農林水産省は12日、2年ぶりに同国産牛肉の輸入再開を決定したが、最終的に安全を確認するため、米国に査察団を派遣しているさなかの到着となった。両省によると、到着したのは牛肉4.3トンと、タンや横隔膜0.3トン。カリフォルニア州の食肉処理施設が製造した。

■個人金融資産1454兆円過去最高更新

 日本銀行が発表した資金循環統計(速報値)によると、今年9月末の個人(家計部門)の金融資産残高は前年同期比3.3%増の1454兆円となり、1979年度末の調査開始以来の過去最高を更新した。
 株価上昇で株式の評価額が上がったことが主要因。内訳は、最近の株高を背景に、株式が24.8%増の96兆円。国債・財投債が40.4%増の24兆9942億円。投資信託が28.4%増の45兆円と過去最高。個人マネーがリスク資産に向かっている様子をうかがわせた。
 一方、低金利が続く中で、定期預金は3.5%減の515兆円、定期預金を含む現金・預金は0.6%減の774兆円だった。

■11月街角景況感7か月連続50超す

 内閣府が発表した11月の景気ウオッチャー調査によると、街角の景況感を示す現状判断指数は前月よりも2.2ポイント高い52.9となった。
 雇用改善による賃金上昇を背景に冬物衣料や家電販売など消費がけん引した。街角景気の「良い」「悪い」の境目となる50を7か月連続で上回り、基調判断は「緩やかに回復している」と2か月連続で据え置いた。

■一般会計79兆円台新規国債29兆円台に

 政府は、2006年度予算の一般会計の歳出総額を、05年度当初予算より2兆円以上圧縮して、79兆円台後半とする方向で最終調整に入った。
 政策の実行に充てる一般歳出や地方交付税交付金を大幅に圧縮し、05年度当初予算(82兆1829億円)を2兆円超下回る水準とする。歳出の大幅削減と景気回復による税収増を受け、国債の新規発行額は29兆円台への抑制を目指す。06年度予算の財務省原案は20日に内示し、24日に政府案を閣議決定する。
一般歳出は2年連続で前年度以下に抑制する。*三位一体改革で削減される補助金が1兆5000億円前後となる。*公共事業関係費や政府開発援助(ODA)なども3%以上削減する。*社会保障関係費も、診療報酬の大幅引き下げや高齢者の医療費自己負担の引き上げなどにより、高齢化に伴って見込まれている8000億円の自然増を3000億円前後圧縮し、5000億円程度の伸びに抑える。などで最終調整する。
 地方自治体の財源不足を穴埋めする地方交付税交付金(特例交付金含む)は、国の一般会計からの支出額ベースで05年度より1兆5000億円削減して、14兆5000億円程度とする。削減額のうち、国と地方の税財政を見直す三位一体改革に伴う国から地方への税源移譲で、地方の財源が増えることによる自然減が7000億円で、実質的な削減は8000億円。
 国債の元利払いに充てる国債費は、18兆円台後半とする。近年は1兆円近いペースで増加してきたが、低金利の継続を前提に、05年度(約18兆4000億円)比で5000億円前後の増加にとどめる。
 歳入面では、景気の回復の影響で、税収が05年度当初予算の約44兆円から46兆円前後にまで増加する見通し。税収の大幅な伸びが、国債発行30兆円という目標達成に大きく貢献した。

 

2005年12月5日号

■楽天とTBS業務提携協議入り覚書締結

 電子商取引最大手の楽天と、在京民放キー局のTBSは30日、楽天が経営統合提案をいったん取り下げたうえで、資本・業務提携協議を開始することで合意し、覚書を締結したと発表した。
 両社で業務提携委員会を発足させ、放送とインターネットの連携を目指した提携事業の検討に入る。協議期間中は、楽天が保有するTBS株(19.09%)の一部をみずほ信託銀行に信託して議決権比率を10%未満に引き下げる。
 10月13日に楽天が統合提案を発表して以来、約50日ぶりに提携協議入りが決まったことで、TBSの経営権をめぐる全面対決への発展はとりあえず回避された。
 楽天の三木谷社長は「強引に進めるのは得策でないと思った」と、統合提案を取り下げた理由を説明し「相互理解を深めることが第一歩として重要だ」と、提携協議入りにこぎつけたことを評価した。一方、TBSの井上社長は「楽天がTBS株を手放すことになっておらず、一定の緊張感がある」と述べた。

■TBSフジテレビ・電通株3万株ずつ取得

 TBSとフジテレビジョンは1日、広告業界最大手・電通との関係を強化するため、東京証券取引所の同日の時間外取引で、電通株をそれぞれ3万株取得したと発表した。
 電通株の1日の終値は1株33万8000円で、取得金額は各100億円程度とみられる。
 TBSと電通は、両社で検討してきた業務提携の第一弾として、地上デジタルのデータ放送と連動させたインターネットでの商品販売など4分野で覚書を結んだと発表した。TBSは楽天と、業務提携の協議入りで合意したばかりだが、電通との提携と重なる分野もあり、今後の楽天との協議にも微妙な影響を与える可能性がある。
 TBSと電通の覚書には、サッカー・ワールドカップと連動させたスポーツ企画の共同開発や展覧会など大型文化事業への共同出資などが盛り込まれた。フジテレビもすでに電通との間で業務提携委員会を設けており、具体化を急ぐとしている。
 電通への出資比率はTBSが1.44%、フジテレビが1.37%になった。この日は、時事通信社に次ぐ電通の第2位の大株主である共同通信社が6万株を売却しており、売り手は共同通信とみられる。

■日銀幹部・時期失せずCPI基準で解除を

 日銀の水野温氏審議委員は11月30日に都内で行った講演で、量的金融緩和政策の解除時期について「タイミングが遅れたという結果にならないよう気を付けたい」と強調した。解除をめぐる政府・与党内の慎重論に対しては「財政再建や構造改革を実現するために量的緩和を持続することは、金融政策の機動性を過度に縛る」と表明。
 同様に、日銀の岩田一政副総裁は30日、鹿児島市で講演後に記者会見し、金融の量的緩和策の解除について、「消費者物価指数(CPI)を基本に考えるという以前からの約束を変えるわけにはいかない」と述べ、従来通りの基準で判断すべきだとの考えを示した。基調的な物価動向の判断には「石油価格や公共料金など一時的に変動する部分を除いたCPIで見る方がいい」とも述べ、政府の主張にも一定の配慮を見せた。

■株価終値1万5130円5年ぶりの水準

 1日の東京株式市場では、景気回復期待を背景に幅広い銘柄が買われ、日経平均株価は前日比258円35銭高の1万5130円50銭と3日ぶりに大幅反発した。終値で1万5000円の大台を回復するのは、2000年12月13日以来、約5年ぶり。
 東証1部全銘柄の値動きを示す東証株価指数(TOPIX)も同23.60ポイント上昇の1559.81と反発。値上がり銘柄数は全体の82%に当たる1372に上った。
 2日の東京株式市場の日経平均は続伸して、終値は前日比291円10銭高の1万5421円60銭と、今年2番目の上げ幅を記録して、2000年10月以来、約5年2か月ぶりに1万5400円台を回復した。東証株価指数(TOPIX)も同23.91ポイント高い1583.7と、2000年7月以来、約5年5か月ぶりの高水準となった。
 第1部の出来高は約33億2400万株で、第1部の売買代金は約3兆6084億円と、過去最高を更新した。

■ガソリン卸売価格5社1日から値下げ

 新日本石油など石油元売り大手5社は、12月1日からのガソリンの卸売価格を、主な調達原油である中東産ドバイ原油が値下がりしたとして、全社が値下げした。
 引き下げ幅は昭和シェル石油が1リットルあたり1.0円、新日石とジャパンエナジーが同0.9円、出光興産が同0.7円、コスモ石油が0.5円とした。新日石と昭シェルの値下げは2か月連続。出光など3社は6か月ぶりの引き下げになる。

■金18年ぶり高値・投機筋原油から金へ

 ドル建て金価格が一段と上昇、アジア時間帯の現物価格が1トロイオンス500ドルの大台を突破した。最大需要国であるインドの買いが旺盛なほか、騰勢が一服した原油市場から投機資金が流入しているとの指摘も出ている。
 ロンドン渡し(ロコ・ロンドン)という条件で日本やシンガポールなどで取引されている現物価格は29日午後1時(日本時間)時点で1トロイオンス501.15ドル前後。これは1987年12月以来、約18年ぶりの高値水準。

■政府系金融08年に1機関化・最終合意

 経済財政諮問会議(議長・小泉首相)が開かれ、政府系金融機関の改革で、国際協力銀行や国民生活金融公庫など5機関を1つの政府系機関に統合し、残り3機関を廃止・民営化することで最終合意した。政策金融改革は、公的資金の「入り口」改革だった郵政民営化に続く「出口」の改革とされる。
 国際協力銀の政府開発援助(ODA)部門は、国際協力機構(JICA)との統合案も含め、官房長官の下に新設される有識者会議で組織のあり方を検討する。諮問会議の決定を受け、政府・与党は、-*新機関の国内金融業務と国際金融業務は、それぞれ専門の窓口設置や人材育成に取り組む*新政府系機関に統合される沖縄振興開発金融公庫は、11年度まで現行組織のまま残す*日本政策投資銀行と商工組合中央金庫の民営化への移行期間を5-7年とする*金融危機や大災害などの発生時に行う中小企業向け緊急融資など、セーフティネット(安全網)の仕組みを整備する。-などの4項目を基本方針に加えることで合意した。

 

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