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2006年5月20日号

■GDP1-3月期1.9%増・05年度3.0%成長

 内閣府が発表した1-3月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.5%増、年率換算で1.9%増となった。プラス成長は5・四半期連続のプラス成長となった。
 個人消費と設備投資が堅調に伸び、国内需要がけん引する景気回復の姿が確認された。物価の動きを示すデフレーターのマイナス幅もやや縮まり、デフレからの脱却に向けてさらに前進し、日銀が模索するゼロ金利解除に追い風となる内容だった。
 結果、2005年度の実質成長率は3.0%、名目成長率は1.7%となり、実質成長率は1990年度(6.0%)以来、15年ぶりの高い伸びで、4年連続のプラス成長となった。

■日銀ゼロ金利政策維持全員一致で決定

 日本銀行は、政策委員会・金融政策決定会合を開き、短期金利を「おおむねゼロ%で推移するよう促す」とする現行のゼロ金利政策の維持を、全員一致で決めた。
 市場に潤沢に資金を供給する量的緩和策の目安としてきた日銀当座預金残高は依然として、本来必要な10-6兆円程度まで下がっておらず、ゼロ金利解除の環境は整っていないと判断。量的緩和解除後の余剰資金吸収を今後も続け、利上げに向けた準備を進めるとみられる。

■景気先行き判断初めて拡大と上方修正

 日銀は、政策委員会・金融政策決定会合後に発表した5月の金融経済月報のなかで、景気の先行き判断を4月の「着実に回復を続けていく」から「緩やかに拡大していく」へと半年程度先の景気判断を上方修正した。
 日銀が景気の先行き判断で「拡大」という表現を用いたのは、日本経済全体の現実の需要と供給能力の差を示す「需給ギャップ」が現状でほぼ解消し、今後は需要が供給を上回っていくと判断したためだ。引き続き、輸出や国内の民間需要が増加を続けていく可能性が高いとして、98年1月に月報の公表開始以来、初めて、景気の先行き判断で「拡大」という表現を使った。
 同時に、景気の現状については、「着実に回復を続けている」として判断を据え置いた。日銀の予想通りに今後、景気が拡大していけば、今夏のゼロ金利解除の可能性が一段と強まると見られる。ただし、福井総裁は記者会見で、ゼロ金利政策の解除について「何ら予断を持っていない」と述べ、利上げ時期への言及を避けた。

■正社員9年ぶり増加給与もプラス転換

 厚生労働省が発表した2005年度の毎月勤労統計調査(確報値)によると、正社員など一般労働者数は0.6%増と9年ぶりに増加した。これに伴い平均給与も押し上げられ、残業代などを含めた現金給与総額は0.7%増の33万4991円と5年ぶりに増えた。
 フルタイムで働く一般労働者がプラスに転じる一方、ここ数年は4.5-6%台で伸びていたパートタイム労働者が今年は0.4%増と頭打ちとなった。景気回復で雇用過剰感が解消しつつあり、社員を賃金の安いパートやアルバイトに切り替える動きにもブレーキが掛かったようだ。

■悲観材料ない・景気拡大続くと経財相

 与謝野経済財政相は、景気が「回復している」との基調判断を4か月連続で示した5月の月例経済報告を関係閣僚会議に提出した。担当相は会議後の記者会見で「日本経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)は堅調で、悲観的な材料は見当たらない」と明言した。
 2002年2月に始まった現在の景気拡大期は5月で4年4か月(52か月)となり、バブル景気(1986年12月〜91年2月)の4年3か月(51か月)を抜いて単独で戦後2番目になることが確実となった。
 景気拡大期間の正式な判断は、内閣府の景気動向指数研究会が事後的に行うが、景気拡大が11月まで続けば、戦後最長の「いざなぎ景気」(65年11月〜70年7月)の4年9か月(57か月)を超える。
 閣僚会議後の会見で与謝野は「いざなぎ景気は軽く超えると思う」と述べ、景気拡大がさらに続くとの見通しを示した。

■消費者心理改善続く雇用は過去最高4月

 内閣府が発表した4月の消費動向調査によると、消費者心理の明るさと購買意欲を示す消費者態度指数は、一般世帯で前月比2.1ポイント上昇の50.0となり、2か月ぶりに前月を上回った。2002年2月から始まった今回の景気回復局面では最高で、内閣府は基調判断を「改善している」で据え置いた。
 同指数は「暮らし向き」「収入の増え方」「雇用環境」「耐久消費財の買い時判断」の4項目に関し、今後半年間の見通しを聞いて算出する。4月は全項目が前月比で改善。このうち雇用環境は、有効求人倍率が1倍を超えて推移していることなどを反映し、55.2と1982年の調査開始以来最高だった。

■第3のビ-ル発泡酒抜く・ビ-ル5割切る

 ビール風味のアルコール飲料「第3のビール」の4月の出荷量が、前年同月より39.6%増の1268万ケース(1ケース=大瓶20本換算)と、1か月の出荷量では過去最高となったことが、ビール各社のまとめでわかった。今月からの酒税増税(350ミリ・リットル当たり3.8円増)を前にした駆け込み需要が原因とみられる。
 ビール類(ビール、発泡酒、第3のビールの合計)の総出荷量に占める第3のビールの割合も28.7%となり、発泡酒を初めて抜いた。
 一方、ビールの出荷量は減税(同0.7円減)を前にした買い控えで前年同月より12.1%減って2130万ケースにとどまった。ビール類に占める割合は48.2%と、初めて5割を切った。

■コメ消費5年連続過去最低農水省調査

 農水省が発表したコメの消費量調査によると、2005年度は1人当たり58.5キロで、前年度比0.7%減少した。5年連続で過去最低を更新した。
 パンやめん類を食べる生活習慣の拡大が背景で、月単位では昨年6月から10か月連続で前年度を下回った。

 

2006年5月5日号

■資金供給残高最大減・ゼロ金利今夏解除か

 日本銀行が発表した4月のマネタリーベース(日銀券発行高、貨幣流通高、日銀当座預金の合計)は、前年同月比7.2%減の103兆5779億円となり、公表を始めた1971年1月以来最大の減少幅となった。
 マネタリーベースは、日銀が金融市場に供給している資金の残高を示す指標。日銀が金融の量的緩和策を3月9日に解除した後、これまで緩和策の目安としてきた30兆-35兆円程度の日銀当座預金残高を徐々に減らしたことが大きく影響した。
 有力エコノミストのなかでは、日銀が量的緩和政策下で大量供給した資金の吸収が6月にほぼ終わることを目安に、ゼロ金利解除の時期を今夏と予想し、年内に2回の利上げを実施するとの予測感が大勢だという。

■会社法5月1日施行・機動的経営可能に

 企業経営のルールを定めた新たな基本法となる会社法が1日、施行された。会社法は、株主総会の承認を得れば経営陣に幅広い裁量権を認める「定款自治」を原則とし、機動的な企業経営を可能にした。
 *起業や組織再編に関する規制を大幅に緩和。*公正なM&A(企業の合併・買収)ルールを確立し、企業の成長を促し日本経済全体を活性化させる。など、商取引やM&Aの国際化、多様化など、企業を取り巻く環境が大きく変化している中での会社法施行は、今後の経営のあり方に大きな変化をもたらす。
 会社法は、商法の中の会社に関する部分と有限会社法、商法特例法の三つの法律を一本化し、有限会社法と商法特例法は廃止される。また読みづらく難解だった表現は、「ひらがな・口語体」で書かれる。

■企業滞り余裕資金を積極投資や賃上げに

 企業が自由に使える余裕資金を取り崩す動きが鮮明になってきた。財務省の法人企業統計から推計した2005年の余裕資金は前年に比べ約8000億円減の20兆2000億円と、4年ぶりに減った。
 景気回復を受け、企業が設備投資に積極的になったためだ。取り崩した資金はM&A(企業の合併・買収)や賃上げにも回っているとみられ、滞り気味だったおカネが経済を回り始めた。

■05年携帯市場占有率シャープ初1位に

 携帯電話の2005年度国内出荷台数シェア(市場占有率)でシャープが16.3%となり、初めてトップとなったことが、民間調査会社MM総研の調査で分かった。
 05年度の国内総出荷台数は前年度比5.2%増の4625万台で、2年ぶりに増加した。音楽配信などに対応した高機能端末が市場をリードした。
 シャープは若者向けのデザインが好評で、3位だった前年度から20.2%増の755万台でトップに躍り出た。2位は、松下電器産業の子会社パナソニックモバイルコミュニケーションズ(16.1%)だった。01年度から4年連続首位だったNECは15.8%で3位に転落した。

■新卒・企業求人総数バブル期並の高水準

 リクルートが発表した2007年春に卒業予定の大学生・大学院生の就職求人倍率によると、採用を予定している企業の求人総数は4年連続で増加し、前年比18.1%増の82万5000人となり、1984年の調査開始以来、バブル期の91年(84万400人)に次ぐ2番目の高い水準となった。景気回復に加え、団塊世代の大量退職を受け、企業の採用意欲が高まった。
 学生1人当たりの求人数を示す求人倍率は、前年比0.29ポイント改善して1.89倍となった。業種別では、経営環境の好転で大量採用を計画している金融業が求人総数で同26.7%増、就職希望者も同20.8%増と、ともに高い伸びを示した。一方、流通業、製造業では就職希望者が減少し、それぞれ6.38倍、2.33倍となり、業種間で人気の差が大きく開いた。

■昨年家計の金融資産増勢1500兆円台に

 家計が保有する金融資産が膨らんでいる。日銀が発表した2005年12月末の資金循環統計(速報)によると、家計の金融資産残高は1年で約75兆円増え、初めて1500兆円の大台に乗せた。個人所得の改善や株高などが背景に、とくに家計が持つ株式の残高は118兆円と、約16年ぶりに100兆円を突破した。投資資産の値上がり効果が個人消費を下支えする構図となった。
 05年末の家計の金融資産残高は1508兆6760億円と、前年末比で5.2%増え、過去最高を更新した。1999年末に1400兆円を突破して以降、雇用環境の悪化や株価低迷などで伸び悩んでいたが、03年から再び増勢に転じた。

■ガソリン・電力・ガスなど次々と値上げ

 ガソリンの小売価格が1日、一斉に上昇した。首都圏や関西地域の激戦地ではレギュラーが4月下旬に比べ1リットル3-10円程度高い130円台が主流となり、一部で140円に乗せた。通例を無視し、大型連休中に異例の大幅値上げに踏み切った。
 第3のビールは、酒税法改正に伴い350ml缶当たり3.8円の増税が実施され、小売り値に反映されそう。ただし、大手スーパーは当面、価格転嫁を据え置いた。
 一方、東京ガスなど都市ガス大手4社と、東北電力など電力6社は、原油高による燃料費などの上昇分を料金に反映させる制度に基づき、7月から電気料金とガス料金を値上げすると発表した。基準価格を直近に変更した東京、中部、関西、九州の電力4社は7月の値上げは見送る。

■夏ボーナス3.7%増・2割企業初任給上げ

 民間調査機関の労務行政研究所は、主要企業の今夏のボーナス見通しと4月入社の初任給動向をまとめた。
 ボーナスは景気回復を反映し、全産業平均で前年同期比3.7%増と3年連続で伸びる見込み。初任給も、前年より引き上げた企業が全体の2割に達し、給与の上向き基調が明確になってきた。
 東証1部上場企業で今夏のボーナスを決定した170社の夏季一時金妥結水準は、全産業平均で73万1259円。好調な輸出が業績拡大につながり、一時金の水準を押し上げたとみられる。

 

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