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2007年9月20日号
政府は9月の月例経済報告で、判断の表現を変更したが景気の基調判断は10か月連続で据え置いた。8月までの表現「生産の一部に弱さがみられるものの、回復している」から「このところ一部に弱さがみられるものの、回復している」へ、5か月ぶりに変更したが、「景気は緩やかな回復基調を続けている」との判断を維持した。
基調判断の表現を変更したのは、4-6月期の国内総生産(GDP)をマイナス成長に転落させる原因となった設備投資が落ち込んだため。しかし、生産が低迷していたIT(情報技術)関連部品などで持ち直しの動きがみられ、GDP改定値でマイナス成長になる主因となった設備投資の減少も一時的なものだと分析、基調判断は据え置いた。
大田経済財政相は記者会見で、「今が景気の踊り場とは見ていない。生産は持ち直している。消費が7月に落ちたのは天候要因の可能性が高い」との認識を示した。2002年2月に始まった現在の景気回復は月例報告では5年8か月続いたことになる
総務省が発表した7月の全国の消費者物価指数(CPI、2005年=100)は、価格変動の大きい生鮮食品を除く総合で前年同月比0.1%下落の100.0と、6か月連続して下落した。下げ幅は4月から4か月連続で同じだった。
品目別では、ガソリン代の値上がりで石油製品は2.1%上昇し2か月連続のプラス、6月に比べ上昇幅が0.7ポイント拡大した。また、タバコは、昨年7月の値上げから1年が経過したことで、前月までの物価押し上げ効果(6月0.06%)がなくなり、石油製品値上がりに伴う物価上昇効果(0.08%)をほぼ打ち消した。
一方、価格競争が進む薄型テレビなどのIT(情報通信)関連商品の下落が物価全体を押し下げた。内訳は、薄型テレビは前年同月比22.3%、ノート型パソコンは27.1%、デジタルカメラは32.9%それぞれ下落した。これらを含む教養娯楽用耐久財は全体で前年同月より17.1%下落した。
厚生労働省が発表した2008年春の高卒者の求人・求職状況によると、企業が求人を出し始めた7月末現在の求人倍率は、前年同期より0.15ポイント高い1.29倍と、5年連続で前年を上回った。
団塊世代の大量退職や景気回復を受けて、企業の採用意欲が引き続き強いためだ。ただ、一部地域では前年を下回るなど、ばらつきもみられる。
求人数は11.3%増の約26万4000人。一方、求職者数は生徒数の減少で1.9%減り、約20万4000人となった。
都道府県別の求人倍率は、東京が4.89倍と突出して高いほか、愛知2.71倍、大阪2.24倍と、大都市圏が高倍率を示した。半面、沖縄0.15倍、青森0.26倍、高知0.29倍など回復の遅い地域も目立つ。
電気事業連合会は、8月の電力10社の発受電電力量(速報値)の合計が前年同月比3.1%増の962億キロ・ワット時になったと発表した。
全国的な猛暑による冷房需要の増加で、2006年8月に記録した月間の最高値を1年ぶりに更新した。各社別でも東京、中部、中国、四国、九州の5社で最高値を更新した。
東京電力の原子力発電所17基の設備利用率は42.8%と昨年8月に比べて44.2ポイント低下し、03年8月の31.0%に次ぐ低さだった。新潟柏崎地震の後遺症が影響した。
8月の電力需要実績速報によると、大手電力会社10社が販売した電力量は、前年同月比2.2%増の約839億キロ・ワット時で、これまで最高だった2002年8月の約834億キロ・ワット時を超えた。
18日のニューヨーク商業取引所の原油先物相場で、WTIの10月渡し価格の終値は、前日比0.94ドル高の1バレル=81.51ドルと5日連続で最高値を更新した。終値が、1バレル=81ドル台に乗せたのは初めてだ。
米連邦準備制度理事会(FRB)は18日、連邦公開市場委員会(FOMC)を開き、最重要政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を現行の年5.25%から0.5%引き下げて年4.75%とすることを決めた。FRBは2006年6月以来5.25%に据え置いていた。利下げは03年6月以来、4年3か月ぶり。
同日NY株式市場は、利下げを好感して大幅反発し、優良株で構成するダウ工業株30種平均は今年最大の上げ幅となる前日終値比335.97ドル高の1万3739.39ドルで引けた。ハイテク株中心のナスダック総合指数は70.00ポイント高の2651.66で終了。
また、利下げで米景気が浮揚すれば、石油需要が拡大するとの思惑が広がった。
日本銀行は19日金融政策決定会合で、短期金利の誘導目標である無担保コール翌日物金利を年0.5%のまま据え置き、追加利上げを見送ることを賛成多数で決めた。
欧州中央銀行(ECB)の利上げ見送り、FRBの大幅利下げに、歩調を合わせた形だ。
アジア開発銀行(ADB、本部・マニラ)は、日本など先進国を除くアジア・太平洋地域43か国・地域の今年の国内総生産(GDP)実質成長率が8.3%になると発表した。今年3月時点の見通しの7.6%から大幅上方修正した。
国・地域別では、中国の成長率を3月時点の10%から11.2%、インドを8.0%から8.5%へとそれぞれ上方修正した。中国は13年ぶり、インドは18年ぶりの高い成長率予測となった。
フィリピンは3月時点の5.4%から6.6%に上方修正した。1997年のアジア通貨危機以降、回復が遅れていたが、中国向けの輸出が好調で、今年前半は過去20年間で最も高い成長を遂げた。インドネシアも内需の拡大を背景に年6.2%の成長を見込んだ。
日銀が発表した2007年6月末の資金循環統計(速報)によると、家計が保有する金融資産残高は前年同期より2.9%増えて1555兆3989億円となり、1979年度末の統計開始以来の過去最高となった。
個人の投資意欲の高まりを背景に、投資信託や国債などが過去最高を更新。団塊世代の退職金の流入や、株式評価額の上昇も寄与した。
安倍晋三首相は8月12日午後2時、首相官邸で記者会見し「首相の職を辞するべきと決意した」と表明した。参院選惨敗後、続投をしたものの、内閣改造後も閣僚辞任などがあり、政権浮揚は困難と判断したとみられる。
安倍首相は13日、東京・信濃町の慶応大学病院に入院した。8月のインドなどへの外遊の前後から胃腸など体調不良を訴えていた。
自民党総裁選は14日告示、23日投開票で総裁が決まり、25日国会の首相指名選挙で新総理大臣が誕生する。総裁選には、町村派の福田康夫元官房長官(71)、麻生派会長の麻生太郎幹事長(66)が同日午前、派閥総会などでそれぞれ出馬を表明した。

2007年9月5日号
日本銀行は8月23日、前日に引き続いて金融政策決定会合を開き、賛成8、反対1の賛成多数で、短期金利の誘導目標である無担保コール翌日物金利を年0.5%のまま据え置く政策金利の現状維持を決めた。水野温氏審議委員は前回7月に続いて反対票を投じた。
国内の景気は緩やかな拡大を続けているとの認識でおおむね一致した。ただし、米低所得者向け住宅融資「サブプライムローン」の焦げ付き問題が実体経済に与える影響について、さらに慎重に見極める必要があると判断し、追加利上げを見送った模様だ。
サブプライムローン問題をきっかけに世界的に株式・金融市場は不安定な状態が続いている。欧米の中央銀行による大量の資金供給が奏功し、株価は回復しつつあるものの、市場が安定を取り戻すにはまだ時間がかかる可能性があると判断したとみられる。
総務省が発表した7月の全国の消費者物価指数(CPI、2005年=100)は、価格変動の大きい生鮮食品を除く総合で前年同月比0.1%下落の100.0と、6か月連続して下落した。下げ幅は4月から4か月連続で同じだった。
品目別では、ガソリン代の値上がりで石油製品は2.1%上昇し2か月連続のプラス、6月に比べ上昇幅が0.7ポイント拡大した。また、タバコは、昨年7月の値上げから1年が経過したことで、前月までの物価押し上げ効果(6月0.06%)がなくなり、石油製品値上がりに伴う物価上昇効果(0.08%)をほぼ打ち消した。
一方、価格競争が進む薄型テレビなどのIT(情報通信)関連商品の下落が物価全体を押し下げた。内訳は、薄型テレビは前年同月比22.3%、ノート型パソコンは27.1%、デジタルカメラは32.9%それぞれ下落した。これらを含む教養娯楽用耐久財は全体で前年同月より17.1%下落した。
内閣府が発表した8月の地域経済動向(3か月ごとに実施)で、全国11地域すべての景況判断を(5月の前回調査の判断と同じ)据え置いた。
個別項目では北陸の個人消費を「弱含み」に下方修正したほか、北海道と四国の鉱工業生産を「横ばい」にそれぞれ引き下げた。
北陸は新潟県中越沖地震の影響で百貨店の来客数が減るなど消費が振るわなかった半面、生産や雇用情勢の改善が続き、景況判断は「回復」。北海道は金属製品を中心に生産が落ち込み、全地域中、最も低い「持ち直しが緩やか」だった。
総務省が発表した7月の完全失業率(季節調整値)は、前月より0.1ポイント低下し3.6%と、2か月連続で改善した。1998年2月以来9年5か月ぶりの低水準。
男女別失業率は、男性は3.7%で0.1ポイント、女性は3.3%で0.2ポイントそれぞれ低下した。女性の水準は9年10カ月ぶりで、97年11月の金融危機以前に戻した。
完全失業者数は前年同月比34万人減の234万人、就業者数は同37万人増の6458万人。厚労省が同日発表した有効求人倍率(同)は、前月と同じ1.07倍だった。
気象庁が31日まとめた8月1日から30日までの平均気温は、大阪市が平年比1.5度高い29.9度で全国最高となった。強い太平洋高気圧の影響でほぼ全国的に猛暑となったことから、福岡市中央区が同1.9度高い29.5度、京都市が同1.5度高い29.3度、東京都心が同2.1度高い29.2度、名古屋市が同1.9度高い29.2度と、大都市で高温が目立った。ヒートアイランド現象の影響といわれ、熱中症で救急車出動が多発した。
安倍晋三首相は8月27日午前、自民党本部で党役員人事に着手し、幹事長に麻生太 郎氏、総務会長に二階俊博氏、政調会長に石原伸晃氏を起用した。国会対策委員長に大島理森氏など、党執行部の主要人事を決定した。
午後に、臨時閣議を開き、閣僚全員の辞表を取りまとめて改造人事に本格的に着手した。内閣の要となる官房長官に無派閥ながらベテランの与謝野馨氏・元経済財政相を抜てきした。都市と地方の格差問題に取り組む総務相に増田寛也・前岩手県知事、年金問題を担当する厚生労働相に舛添要一・参院政審会長(無派閥)を配置した。
重要ポストには、外相に町村派会長の町村信孝・元外相、防衛相に高村派会長の高村正彦・元外相、財務相に額賀福志郎氏など、自民党内の実力者を配置し、重厚な布陣とした。
その後3日午前、遠藤武彦新農相は、務めていた農業共済組合が国の補助金を不正受給していた問題が発覚、責任をとり、首相に辞表を提出、受理された。後任に内閣改造直前まで農相・環境相を務めていた若林正俊氏を選んだ。
農林水産省は、2007年産米(水稲)の8月15日現在の作柄概況を発表した。7月は低温と日照不足があったものの、6、8月は天候に恵まれたため、作柄は2県で「やや良」、34都道府県で「平年なみ」となっており、農水省は全国では「平年並み」の収穫になると見込んだ。
東日本を中心に全国の作付面積の約66%を占める「早場地帯」19道県では、北海道や青森県など15道県が「平年並み」と大勢を占めた。7月は全国的に低温、日照不足が続いたが、梅雨明け以降は気温や日照時間が平年を上回ったため。その他、秋田県は「やや良」、千葉県など3県は「やや不良」だった。
西日本が中心の「遅場地帯」の27都府県では、徳島県が「やや良」だった。岡山や福岡など中国・九州地方の7県は、7月の低温・日照不足が響き「やや不良」となっている。
シカゴ商品取引所(CBOT)などの世界の穀物市場で小麦相場が連日、過去最高値を更新している。主要産地である欧州で干ばつや収穫期の降雨被害で大幅減産が予想され、オーストラリア、アルゼンチンなど南半球でも干ばつ被害が伝えられ、世界的な需給ひっぱく見通しが強まった。
CBOTの30日、取引の中心となっている12月物が一時、値幅制限いっぱいまで上伸した後、7.84ドル(過去最高値1996年3月1ブッシェル7.50ドル)で引けた。

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