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2007年12月20日号
ブッシュ米大統領は、低所得者向け住宅融資「サブプライムローン」の借り手救済策を発表した。返済金利を当初の低い水準のまま5年間凍結することが柱だ。
高金利になって返済ができなくなり、借り手の住宅が差し押さえられるのを防ぐ。最大120万人が持ち家を差し押さえられずにすむとの見通しを示し、サブプライム問題が米経済に与える悪影響を最小限にする狙いだ。
サブプライムローンの借入金利は、最初の2-3年は年7-8%に抑えられているが、その後は年11%程度の高利に変動する条件が多い。今後2年間で、180万人が金利上昇に直面するとみられている。
救済策の対象となるのは、08年1月から10年7月までの間に、固定金利の期間が終わって変動金利に移行するサブプライムローンの借り手。180万人のうち現在、ローンをきちんと返済している120万人が対象となる。
内閣府は、原油価格の高騰を背景にガソリンや食品などの値上げが相次いでいるのを受け、便乗した値上げを監視する方針を固めた。福田内閣が取りまとめを急いでいる原油高に関する緊急対策の一環と位置付ける。
調査は、内閣府が契約している約2000人の「国民生活モニター」を活用する。モニターは年明けから約1か月間にわたり、それぞれが住んでいる地域で、ガソリンや灯油などの価格動向を集中的に点検し、不審な値動きを調べる。
その上で、調査期間内の値上げの実態や、全国の平均的な価格を公表。不当な価格転嫁の動きをけん制するとともに、消費者が焦りや情報不足から必要以上に高い代金を払わないようにする。
大田弘子経済財政担当相は、12月の月例経済報告で、景気の先行きについて11月までの「景気拡大の恩恵が家計部門へ波及する」という表現を削除。景気回復持続が「見込まれる」との表現も「期待される」に後退させた。足元の景気は回復しているとしながらも、先行きについて慎重な見方を強調したのが12月月例の特徴だ。
基調判断は11月までの「このところ一部に弱さがみられるものの、回復している」から、一時的な状態を指している「このところ」が削除されたが、判断は据え置かれ、戦後最長の景気拡大は5年11か月に延びた。
設備投資は、12月日銀短観も踏まえて「緩やかに増加している」と上方修正。住宅建設も「減少している」から「下げ止まりつつある」とし、生産も「持ち直し」から「緩やかに増加」に上方修正。輸出も「増加している」とした。
11月の景気ウオッチャー調査で、3か月前と比較した街角の景況感を示す現状判断DI(指数)は前月比2.7ポイント低下の38.8と8か月連続で悪化し、4年6か月ぶりの低水準。基調判断を、「景気回復の実感は極めて弱くなっている」と下方修正した。
内閣府が発表した10月の機械受注統計によると、設備投資の先行指標となる「船舶・電力を除く民間需要」の受注額は、前月比12.7%増の1兆803億円と3か月ぶりに増加した。内閣府は「一進一退で推移している」との基調判断を据え置いた。
内訳では、製造業は10.2%増と2か月連続で増加。半導体製造装置の発注が増えた「電気機械」が21.8%増と全体を押し上げた。非製造業は13.7%増で3か月ぶりの増加。PCなどのシステム投資が増えた「金融・保険業」が59.0%増と好調だった。
需要者別では、民需は前月比10.1%増の1兆1897億円、官公需は同21.6%増の2415億円、外需は同16.0%増の1兆2920億円、代理店は同13.5%増の1111億円となった。
なお、これまで「官公需」に分類されていた郵便事業・貯金事業などが10月分から「民需」に分類されたが、影響は軽微だった。
日本銀行が発表した12月の全国企業短期経済観測調査によると、業況判断指数(DI)は大企業・製造業で前回9月時点より4ポイント悪化しプラス19だった。大企業・非製造業は4ポイント悪化してプラス16となった。
製造業は今年3月以来3四半期ぶり、非製造業は2四半期連続してDIが悪化した。
@米国の低所得者向けサブプライム住宅ローン問題A原油高B改正建築基準法の施行を受けた住宅着工の激減などが、景気をけん引してきた大企業製造業の経営者心理に影を落とした。3か月後の先行き見通しも同じく4ポイント低下した。
結果、日銀が今年度中に利上げするのは困難との見方が大勢になってきた。
経済産業省が発表した10-12月期の中小企業景況調査によると、「好転」と答えた企業から「悪化」を差し引いた業況判断指数は前期比2.3ポイント低下のマイナス25.9だった。2001年7-9月期(5.4ポイント低下)以来の大幅悪化で、原油や原材料の高騰のほか、建築確認審査の厳格化による住宅着工戸数の減少が響いた。
7期連続でマイナス幅が拡大しことについて、同省は、原油高の影響と分析し、基調判断を、前期の「やや弱い動きが見られる」から「弱い動きが続いている」に下方修正した。
文部科学省は、山中伸弥・京都大教授が開発した「万能細胞」(人間の皮膚細胞から様々な臓器・組織の再生につながる人工多能性幹細胞=iPS細胞)研究を支援するため、他大学を含めた専門家が活躍できる国内研究拠点を、京大に整備すると決めた。
人材や研究資金が豊富な欧米など海外研究チームの猛追(とくに米国は受精卵を培養して同じ万能性を持つ胚性幹細胞=ES細胞、から作った神経細胞の臨床応用を目指す)を振り切り、日本がiPS細胞を利用した再生医療の実現で先陣を切るには、オールジャパンの体制が不可欠と判断した。
iPS細胞の研究拠点は、京大が今年10月に開設した「物質―細胞統合システム拠点」(中辻憲夫拠点長)の一部に位置づける。同拠点は、再生医学研究などの分野で世界最高水準の研究機関を目指し、今後10年間で約250億円の資金を投入する。

2007年12月5日号
経済協力開発機構(OECD)は、金融市場に関する報告書を発表、米国の低所得者向け高金利型(サブプライム)住宅ローン危機による損失総額が、今後の世界経済の減速や住宅価格下落を見込んだ場合、最大3000億ドル(約33兆円)に達する可能性があるとの見方を示した。
米住宅市場でのサブプライムローンの発行額は約150兆円で、8割程度が証券化、2次加工されているとみられる。報告書は、世界の金融市場を揺さぶっているサブプライム危機について、米国の住宅不況が一段と悪化し、銀行やヘッジファンド、保険会社が保有するサブプライム関連商品やデリバティブ(金融派生商品)の価格下落が続く恐れがあると分析。「まだわれわれは最悪期には至っていない」と混乱の長期化を警告した。
金融庁は、国内銀行、農林中央金庫、信用金庫、信用組合のサブプライムローン関連商品の保有、損失状況の調査結果を公表。9月末時点の保有額は簿価で約1兆3300億円、このうち評価損は約1100億円で、4-9月期の実現損が約1200億円あった。
通期では、6大金融グループだけで損失は3000億円強に膨らむ見通し。さらに、今回調査に含まれない野村ホールディングスが1456億円、あいおい損害保険が252億円の評価損などを計上。損害保険ジャパンもサブプライムを含む金融商品の保証保険で最大300億円程度の支払いを見込む。農林中金は9月中間決算で、保有約4800億円のうち、売却などの損失として384億円を計上。これら銀行と証券、保険を含む損失は、来年3月期決算で合計5000億円規模に達する見通しだ。
ASEANは2015年までに域内経済一体化の「経済共同体」実現を正式決定。実現目標や行程を定めた青写真を採択した。
一方、会議に出席していた福田康夫首相は、東南アジア諸国連合(ASEAN)の首脳と会談し「日ASEAN包括的経済連携協定(AJCEP)」に基本合意した。
原産地規則に「累積」の概念を取り入れたのが大きな特長で、ASEANで操業する日系メーカーにとって販売面(付加価値化した商品を域内で二次輸出の際の関税低減)で有利に働きそうだ。来年後半の最終合意を目指す。日本はコメ、乳製品など農産品の一部を対象から外した上で、鉱工業品を中心に輸入額で9割以上の関税を即時撤廃。ASEAN主要国も薄型テレビや自動車部品などの関税を10年間で段階的に撤廃する。
石油元売り大手各社は、12月1日出荷分からガソリンや灯油など石油製品の卸値を、前月比で1リットル当たり6.7円-7円引き上げたため、全国各地のガソリンスタンドで1日、ガソリンや灯油の価格が一斉に引き上げられた。
東京都内のGSでは、レギュラーガソリンを先月末の1リットル150円から156円に引き上げた。灯油も18リットル当たり一挙に1800円に値上げした。
大田弘子経済財政担当相は、11月の月例経済報告を関係閣僚会議に提出し、景気全体の基調判断は「回復している」で据え置いた。
基調判断を据え置いたのは、輸出や個人消費、生産が総じて堅調だったから。輸出は、前月まで「緩やかに増加」から「増加」へと3か月ぶりに上方修正。個人消費、生産は、それぞれ「おおむね横ばい」「持ち直している」の判断を据え置いた。
ただ、雇用情勢の判断は、前月までの「着実に改善している」から「このところ改善に足踏みがみられる」と3年2か月ぶりに下方修正した。
景気の先行きには強い警戒感を示し「最近の株安や円高、原油高は日本経済の大きなリスク要因」だと指摘した。
経済産業省が発表した10月の鉱工業生産指数(速報、2000年=100、季節調整値)は112.1となり、前月比で1.6%上昇した。2か月ぶりの上昇で、水準は現行基準で比較できる1998年1月以降で過去最高を更新した。
業種別では国内向けの半導体製造装置や印刷機など一般機械が好調で、堅調な生産が続き、輸出向けの普通乗用車なども好調だった。
鉱工業出荷指数は前月比2.1%上昇の116.8と現行基準下での最高値となった。在庫指数は同0.6%上昇の97.7だった。在庫増加には、輸出向けの船待ちがあった乗用車、年末商戦向け電気冷蔵庫の積み増しなどがあった電気機械、などが寄与した。
一方、住宅着工急減の影響で注目される建設財の在庫指数は84.7と、2005年2月の85.3以来の高水準となった。
総務省が発表した10月の全国消費者物価指数(05年=100)は、値動きの大きい生鮮食品を除く総合で100.5となり、前年同月から0.1%上昇した。昨年12月以来、10か月ぶりに前年同月比でプラスとなった。
調査対象523品目のうち、273品目の価格が上昇、197品目が下落した。内訳では、ガソリンが3.0%、電気代1.4%、ガス代1.2%と、それぞれ値上がりし、エネルギー全体は1.8%上昇した。食料品(生鮮食品を除く)は、マヨネーズが16.4%、キャンデーが8.8%上昇し、全体で0.3%伸びた。これらが指数全体を押し上げた。
一方、価格競争が激しいデジタル家電、携帯電話の通話料金は下落傾向が続き教養娯楽用耐久財は全体で14.5%下落。診療代、通信費なども下落。食料(酒類を除く)及びエネルギーを除いた指数は0.3%下落。などが物価の伸びを抑えた。
大田弘子経済財政担当相は、原油の影響を除くとCPIは依然、マイナス圏にとどまっていることから「デフレ脱却が足踏みしている状況は変わっていない」と指摘した。
財務省が発表した2007年7-9月期の法人企業統計によると、全産業の経常利益は前年同期比0.7%減の13兆2936億円となった。約5年・21期ぶりのマイナスとなった。
原油や原材料の値上がりが大きく影響し、製造業や中堅企業の利益を圧迫した。増収傾向は続いているが、全産業の設備投資は1.2%減と2期連続のマイナスだった。

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