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2008年10月20日号
米国の金融不安は、欧州に波及して金融機関の破たんが相次ぐなか、危機対応が後手に回ったと、欧州株式市場に売り注文が殺到した。
週明け6日ロンドンのFT100種指数は前週末終値比7.85%安の4589.19と、ブラックマンデー以降、最大の下げ幅で、4年ぶりの安値を記録した。
パリ市場のCAC40種指数は過去最大の下げ幅となる同9.04%下落の3711.98。同指数の4000割れは3年5か月ぶり。
独フランクフルト市場のDAX指数は同7.07%安の5387.01だった。アイルランドの銀行は政府が預金の全額保護を決めたにも関わらず、同10-20%程度急落した。
これまで保有資源高騰で世界景気を支えてきた新興国も急落した。ロシアの主要株式指数は同19.1%、南アフリカが同7.3%それぞれ大幅下落。ドバイなど中東諸国の指数も急落した。
金融危機が世界的に拡大したことが嫌気された。市場では、株安に歯止めがかからない不安感から「1930年代の大恐慌ほどではないが、現代版の恐慌と言える」(メリルリンチのD・ローゼンバーグ氏)との声も上がっている。
ニューヨーク株式市場は、先月末終値10850.66ウから10月1日前日比19.59ウ安、2日同348.22ウ安、3日同157.47ウ安、6日同369.88ウ安、7日同508.39ウ安、8日同189.01ウ安、9日同678.91ウ安の8579.19ウと9000ウを大幅に割り込んだ。
10日は、世界的な金融不安の高まりや先進7か国財務相・中央銀行総裁会議(G7)の合意内容への期待が交錯、日中の値動きが1000ウルを超える激しい乱高下が続き、 結局、終値は8営業日続落、同128.00ウ安の8451.19ウと、03年4月以来の安値で取引を終えた。この間の下落幅は約22%超に達し、昨年10月9日につけた過去最高値(1万4164.53ウ)から1年間で約40%の下落となった。
一方、10日の東京株式市場は、世界景気の悪化が深刻化するとの不安から、ろうばい売り、投げ売り、換金売りが広がり、一時、前日終値から1000円以上も暴落した。
終値は前日比881円06銭安の8276円43銭と、約5年4か月ぶりの安値水準。7営業日連続で計約3000円も急落し、バブル崩壊後の最安値(7607円)を下回る懸念もでてきた。金融危機の影響は確実に実体経済に及び「恐慌に近い」と市場の警戒感は極限に達した。世界同時株安は底が見えない状況となった。
日銀は15日、金融機関が資金を融通し合う短期金融市場から午前1兆円を吸収する即日オペを実施し、午後にも1兆2000億円を追加で吸収した。
米リーマン・ブラザーズの経営破たん以降、9月16日から今月14日の2兆円まで、19営業日連続で総額40兆円の資金供給を実施、日数で約1か月間の連続供給だった。
欧米各国が公的資金投入で銀行間取引に政府保証を付けるなどの安定化対策を実施したことを受け、15日の短期金利(無担保コール翌日物)は日銀の誘導目標である0.5%を下回って推移した。市場に滞留する余分な資金を吸収することとなった。
世界的な連鎖株安などで国際金融市場が崩壊寸前となり、世界各国は協調利下げに踏み切った。参加したのは、米連邦準備制度理事会(FRB)、欧州中央銀行(ECB)、イギリス、カナダ、スウェーデン、スイスなど6中央銀行で、それぞれ政策金利を0.5%引き下げた。FRBの政策金利は1.5%、EBCは3.75%となった。
一方、中国人民銀行(中央銀行)は8日、1年物の貸出基準金利と定期預金基準金利をいずれも0.27%引き下げ、それぞれ6.93%、3.87%とし、9日から実施する。
台湾中央銀行は9日、主要政策金利である再割引金利(公定歩合に相当)を0.25%引き下げて3.25%とし、即日実施したと発表した。また、韓国銀行(中央銀行)は9日、基準金利を年0.25%引き下げ、5.00%とすることを決めた。
10日開催の先進7か国財務相・中央銀行総裁会議(G7)を前に、結束して事態収束に取り組む決意を鮮明にすることで、市場の不安解消を狙った格好だ。日米欧の主要中銀は大量のドル資金供給で協調しているが、市場の混乱は収まらない。
先進7か国財務相・中央銀行総裁会議(G7)は10日夕(日本時間11日朝)、世界的な金融危機への対応策・打開策を集中的に討議し「行動計画」をまとめて閉幕した。
行動計画は「現在の状況は緊急かつ例外的な行動を必要としているとし、金融システムの中で重要な役割を担う大手金融機関を支援し、破はたんを避けるため、断固たるアクションを取る」と宣言。また、金融機関が資金を融通し合う短期金融市場については、機能回復に向けて「すべての必要な手段を講じる」と強調し、引き続き十分な資金供給に努める方針を示した。通常の共同声明の形をとらず、各国が優先的に取り組む政策課題を行動計画として5項目に絞り込む異例の展開となった。
ブッシュ米大統領は、先進7か国財務相・中央銀行総裁会議(G7)に出席した中川財務・金融相ら各国財務相と会談した。大統領がG7メンバーと会談するのは異例で、金融危機の打開に向け、先進国の結束を強調した。
国際通貨基金(IMF)の主要24か国でつくる国際通貨金融委員会(IMFC)は日本時間12日未明、共同声明を採択して閉幕した。公的資金による資本注入を盛り込んだG7の行動計画を強く支持。緊急時の融資制度の見直しを加速させる方針を表明。
日米欧に新興国を加えた主要20か国財務相・中央銀行総裁会議(G20議長マンテガ・ブラジル財務相)の特別会合が11日ワシントンで開かれ「金融危機を克服するため先進国と新興国が協調を強化し、政策を総動員してすべての経済的・金融的手段を用いることを約束した」と強い決意の共同声明を発表した。構成するロシアや中国、ブラジルなどの株価が急落したことから、米国が開催を呼びかけブッシュ米大統領も出席、日本からは中川昭一財務・金融担当相が出席した。
一方、金融危機に対処するためパリで12日開かれたユーロ圏15か国の緊急首脳会議は、公的資金による金融機関への資本注入、中期の銀行債務に対する政府保証などで、ユーロ圏の各国が共通の枠組みに基づき対策を取ることで合意し、これを規定した「共同行動計画」を発表して閉幕した。

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